猪面冠者日記
今さらだが当分不定期更新

2007年09月30日(日) 元同僚とお豆腐

 ううむ、昨日は二時間ばかし船に揺られていたわけだが、今朝になってもまだぐらぐらしているよ。ま、昨日に比べりゃ揺れは減ってるが。私は船酔い体質じゃないのだが、頭に揺れが残りやすいのだ(だからスキーは大嫌いだ)。

 さて本日は昔勤めていた会社の同僚と夕食。正直昨日かなり疲れたので今日はどうかと思ったが、昨夜早めに寝たおかげもあって思ったほどグダグダでもないので予定通りお出かけした。ま、昨日の予定も今日の予定も前から分かってたことなので、今夜はあっさりめに豆腐料理のお店を予約しといたから、お腹の方も大丈夫だろう(これで肉料理だったらちょっと苦しいがな)。

 店はタワーズ13階にある「八かく庵」。しかしメニューを広げてちょっと困った。食べ物の単品がないのである。いやまあ、セットがおいしそうだなあと思ったから予約したんだけど、単品がないというのは盲点だった。「ひょっとして私やっちゃった?」と内心ビビりつつ、まあお手軽なこれにしよう〜、と「秋のいろどり膳」を二つ注文。やがて出てきた膳はメニュー上よりかなりうまそう。豆腐と野菜オンリーなのだが、田楽とか天ぷらがあって、まあこれなら食い応えも充分あるだろうという感じ。いざ食べてみると、どの皿の豆腐料理も満遍なくうまい。そして全体にあっさりな分、田楽と天ぷらの味がより一層濃く感じられてご飯がおいしい。ご飯が五穀米というのもまたいい。お互い終始おいしいねーと食べ進むことができて、私はどうにか面目を保ったのであった。

 元同僚である彼女はバンド好きなのだが、漫画も結構好きで同じ会社だった頃は時々漫画を貸したりしていた。今日は他の同僚もおらず二人きりなので思いっきり漫画話に花を咲かせた次第。私がふと「ところでさあ、テレプシコーラって読んだことある?」と聞いたら「うん」と言ったので、「ねえ千花ちゃんのとこ見た?」とさらに聞いたらばその時点でスイッチオーン! ああここにも千花ちゃんに涙した者がいたか。もうすぐ連載再開するよ、と言ったら大変喜んでいた。やはり彼女も空美ちゃんがどうなるのか超気になるらしい。聞けば一条ゆかりの「プライド」も読んでいるとのことで、ますますいい感じ。日本橋ヨヲコは読んだことがないというので今度会う時に「少女ファイト」を持っていく約束をした。彼女はバレー好きだから(無論高校時代はガイチファン)はまるだろう。

 で、そもそも今日会ったのには目的があって、彼女がついに発見したという魔法のサプリについて教えてもらうためのお食事会なのであった。彼女は生来の病弱と近年の劣化に対するため、金も手間も半端じゃなくかけている。一例を挙げれば水。なんと11万もするカリスマ浄水機(て、浄水機の相場がどんなもんか知らんけど)を自分ん家に設置して、現在それで濾したものしか飲まず、その水をペットに入れて終日持ち歩いているのだ。言っとくが彼女は別段高給取りではない。まあ世間一般のOL並である。してそんな彼女が長い放浪の末にようやく巡り会ったマスターなサプリとやら、聞くにつけ「ほんまかいな」という効果。ネックは値段がちと高めであること。まあよく通販とかでやってるサプリに比べりゃまっとうな価格ではあるけど、やはり月に一万というのは痛いなあ。まあその子に言わせれば「今やってる薬とサプリもしばらく並行するとして、そのうち全部やめてこれ一本に絞れば逆に経済的」ということなのだが。さてどうすっかなあ。

 取り敢えず近いうちにまた会う約束をして、この日は二時間ほどで散会した。




2007年09月29日(土) 神戸

 神戸へ日帰りバスツアーに参加してきた。クルージングとディナーがついたなかなか素敵な旅だった・・ことだろう。プライベートだったら。所詮仕事じゃそうお気楽なもんでもない。大体、土曜朝の9時に会社を出発して片道4時間かけてって、帰りが夜の10時半というのはなかなかに辛いものがある。そんなことより家で寝たいよう。また帰りの車中のうち1時間半くらいだったんだけど、トイレに行きたいのをすごーく我慢してる時があってさ。一応ガイドのお姉さんは出発前に「休憩以外で何かございましたら、最寄のサービスエリアにすぐ停まりますんで遠慮なく仰って下さいね」なーんて言ってくれてるけど、あーた、そんなこと現実に言い出せるわけなかろうが(涙)! 帰りの車内でやってた劇場版コナンに必死で集中してたよ。ま、コナンが面白かったおかげで修羅場を乗り越えることもできたがな。ああ頻尿体質が恨めしい。



2007年09月26日(水) 逢坂浩司が

 さっき家かえって夕刊に目を通したら、見覚えのある字面が訃報欄に載っているじゃないか。で、この人アニメーターだと。一人しかいないじゃんよ。まだ44歳なのに。あんまりだ、ひどすぎる。ウィキによれば今年の春から体調を崩して療養中だったらしい。死因はガン。

 好きになったのはもちろんVガンダムから。それまでのメカ物にはなかった牧歌的な絵柄に惹かれたものです。設定表にあるキャラの仕草も優しい感じで好きだった。後にヒヨウのキャラデをやった時は、ああやっとこの人の貴重な特性が生かされる時が来たんだなあ、と嬉しく思ったもんです。VガンのLD各巻についていたライナーノートのイラストも宝物です。これがついていただけでもLD世代でよかった。それにしてもVガン制作時ですら富野は50過ぎてたのに。本当に残念。ご冥福を心からお祈りします。




2007年09月25日(火) 昨日からなんでか東京に

 金曜はビルのお誕生日ということで九割方機嫌よくしていた私ですが、一方で悲しいこともあったのでした。上司が25日に研修で上京するはずが、別の用が入ったために、私に代わりで行けと。ええええええ。前にもこんなことあったよなあ。そりゃ交通費は会社持ちだけどさあ、いきなりやだよもう。いまだ残暑厳しい中、遠出などしとうないわい。

 だが待て。そう悪いばかりでもあるまい。前日24日はオンリーがあるではないか。日帰りでの出張って扱いになってるからホテル代こそ出ないが、24日に上京してオンリーを覗きに行ってもいいのでは。だいたい研修は朝早いから日帰りの場合はほぼ始発の新幹線に乗らなきゃいけない。だったらいっそ泊りがけの方が・・・。

 で、いろいろ迷った挙句24日から東京に行って今日帰ってきました。オンリーにはお昼ちょっとすぎぐらいに着いて、ざざっと買って会場を後にし、それから適当にご飯を食べ、一瞬だけ渋谷のまんだらけに寄った後すぐホテルに帰って寝ました。早めに寝たおかげで前回の研修のようにオール寝にはならず、しゃっきりと過ごせ、わりかし元気に帰宅しました。戦利品は明日にでもゆっくり味わおうと思います。

 しかしどうでもいいことだが、オンリーの「サプライズ」って結局なんだったんだろう。微妙に気になる。おっともうすぐアニメ夜話が始まるぞ。予約セットしなきゃ!




2007年09月21日(金) ビル、57歳に

 おめでとう〜っ!!! いやあ今日の私はいつになくご機嫌ですよ。ビルのお誕生日だからってのもあるけどさあ、ビルの新作が二本もあるというのが嬉しくってルンルン〜ッ。「ガーフィールド2」以来、新作の話が全然なくって、ビル自身もさっぱりオモテに出てこなくなっちゃってたから、ここ数ヶ月ビルの情報はろくすっぽ漁ってなかったんだけど、二、三日前に「もうすぐお誕生日だし、ちょっとくらい検索してみっか」とカシャカシャやってたら、大当たりしてくれたよ。現在ウェス・アンダーソン監督の“The Darjeeling Limited”と「モンスター・ハウス」のギル・キーナン監督の“City of Ember”が待機中! よかった、まだ引退はしないんだな! ちなみに“The Darjeeling Limited”はアメリカでは今月29日から公開。って、ええええ〜、来週じゃんか。まあこっちの方はちょい役みたいですけどね。でもウェス・アンダーソンは好きなので日本でもやってくれるといいなあ。しかしどんな作品なんだろ。絵ヅラ見てるだけだとさっぱり分からん。

 一方“City of Ember”の方は現在まだ撮影中だとか。こっちもどんな作品なんだかよく分からんけど、主演というのがいいですねえ。共演者の中にティムちんがいるってのがまた嬉しすぎる。

 で、ビル繋がりでもう一個。なんとなんとSNLの「ベスト・オブ・ダン・エイクロイド」と「ベスト・オブ・ジョン・ベルーシ」の邦版DVDが12月5日に発売ですと!! 神様! 私は光を見ました!

 全然話違うけど、今日の政宗。第49回「母恋い」。全50回だからもうあと一回で終わりなんですね(涙)。にしても政宗、齢50をとっくに過ぎても相変わらずお東様〜かよ。て、まあそれはこの際どうでもいいや。最上家が改易となり、お家は事実上滅亡。お東、あんなに最上家に尽くしてきたのに報われなかったなあ・・・。城からほとんど誰もいなくなってもなお山形の地に留まろうとするお東様・・・。もう涙なしには見られない。




2007年09月20日(木) ミリキタニの猫

 先週15日からシネマスコーレにて上映中。つっても例によって二週間公開ですが。しかも今ちょうど河瀬直美の「殯の森」もやってるから、朝夕の二回しか上映されていない。まあ地味なドキュメンタリーだからしゃあないけど、惜しいこと。

 主人公はニューヨークに住むジミー・ミリキタニという80過ぎの日系の爺さんである。日本名はツトム。ミリキタニは三力谷と書く。監督はリンダ・ハッテンドーフ。911テロをきっかけに、ホームレス&路上で絵描きをしていたミリキタニを自分のアパートに引き取った彼女は、彼の口からその波乱の半生を知ることとなる。

 ミリキタニは日本人の両親のもと、カリフォルニアのサクラメントで生まれ育った。その後両親の故郷である広島で暮らすが、18歳になった時軍隊に入るのが嫌で再びアメリカに戻り、知人の日系人が経営するクリーニング店で働き始めた。子供の頃から絵心があったミリキタニは、画家を目指して暮らしの傍ら絵を学ぶが、やがて日米開戦。ミリキタニも親類たちも財産を全て没収され市民権も剥奪されて、ツールレイクの収容所へ送られる。もともと反抗的だったミリキタニはさらに「不適正な外国人」であるとされ、なんと戦争が終わってからも、数年間各地の更生施設(ほとんど強制労働所)を転々とさせられたのであった。やがて母方の親戚一家が原爆で全滅したことを知る。収容所を出た後、人に雇われて料理や雑用をしながらアメリカ各地を渡るが、雇い主の死と共にその仕事も失い、ミリキタニはホームレスとなってニューヨークに放り出された。ミリキタニは路上で絵を描きながらそれを売って暮らすようになった。

 ここまででもミリキタニの人生はかなり波乱万丈なんだが、リンダ・ハッテンドーフが道で何気なく彼の絵を買ったことが、またまた数奇の始まりとなる。二人が出会って間もなく911テロが起こってニューヨークは灰と煙で覆われるのである。ハッテンドーフの部屋でテレビをつけると、アメリカ人のアラブ系に対する凄まじい憎しみを、ミリキタニは嫌でも見せつけられることとなる。それはかつて自分たちに向けられたものと何ら変わりないものだった。町にはこんな落書きもあった。
「原爆を落とせ」

 在米日本人の悲惨な歴史は本やテレビで多少知ってはいたが、こういう生なものを見ると、つくづく日本人として真っ暗な気分になる。ま、私如きでそうなんだからミリキタニ本人の心中は推して知るべしだ。でもやっぱり人間って深いなあって思うんだけど、このお爺ちゃん、さすが過酷な人生をたった一人で生き抜いてきただけあって、根本に持っているものは凄く明るくてタフなのよね。画家なだけあって自己顕示欲もバリバリだし。たまにちょっと人前に出るってなると、一張羅と思しき服できめるとこなんか、すげえ好感が持てる(笑)。酔っ払うと日本の古〜い歌を歌いだすとこなんて泣けたよ。歌詞がちょっとうろ覚えっぽいところとか、アメリカ暮らしで発音がすでにあやしくなっているところとか、なんかもう、胸が締めつけられる。ああ私も万が一運命の悪戯で、異国に放り出されることがあったりしたら、みゆきさんの歌とかアニソンとかをあやしい発音で歌ったりするのかしら・・・。なんて思いにしみじみと浸ってしまった。




2007年09月19日(水)

 要するに「ユーハイムでケーキを買う日」と化している気がしなくもない。今年もやって参りました。レッフェルクーヘンのマンゴーバーションが欲しかったんだけど、残念ながら売り切れてやがった。仕方がないのでおいしそうなケーキを適当に三種類買って帰りました。この日は親と別食いだったこともあって家でワインとパスタを食べ、その後お茶を入れてケーキを頂きました。うはー、デブ一直線。そうしてすっかり満足した後、ろうそくをつけなかったことを思い出した。嗚呼。

 ちなみに原稿は来月から書き始めようかなと。だってまだ暑いよ。もうすぐ秋分の日だっていうのに晴れると30度越す日がざらですよ、あーた。




2007年09月18日(火) BSアニメ夜話

「ど根性ガエル」25日(火)深夜0:00〜0:55
「銀河鉄道の夜」26日(水)深夜0:05〜1:00
「カウボーイビバップ」27日(木)深夜0:00〜0:55

 個人的には「銀河鉄道の夜」が楽しみ。これ子供の頃親父に連れられて見に行ったなあ。ビバップは岡田斗司夫がどう語るか楽しみ。




2007年09月17日(月) 漫喫で「プライド」

 いやあ来週と今週二週連続で三連休なんて夢みたい。とにかくうんとぐうたらして夏の疲れを取りませう。あと一昨日からなんちゃって腕立て伏せ(膝をついてやるやつ)を毎日やることにしてます。ダンベルも少々。次に本出すのは来年の夏なので冬まではたゆみなく体力作りに励みたい。今んとこなんちゃって腕立て伏せがたった12回しかできないので(弱っ)、冬までに25回ぐらいはできるようにしときたい・・・。

 まあそれはそれとして今日は漫喫へ。読みたいものは一杯あるけど、今日は一条ゆかりの「プライド」。これまでずーっとコーラスの連載は読み続けていたけど、先月か先々月の志緒の堂々たる態度に感動して、単行本をじっくり読みたくなったのだ。いやー、こうして最初っから一気に読むとやはり面白い、面白すぎる。テイストはちょっと違うけど、テレプシコーラやG戦場と同様の「求道マンガ」だな、これは。

 「プライド」は、育ちも性格も全く違う二人の女、志緒と萌がプロのオペラ歌手を目指すという話。二人ともとにかく歌が好きで、内には高い才能を秘めている。だが「好き」も「才能」も所詮己の選択一つでいかようにも変質してしまう脆いものだ。プロを目指すがゆえに世間において、人生において常に「歌えない、歌いたくない」状況に追い詰められる二人。「いつまで歌い続けられるのか、歌を好きでいられるのか」と二人は悩み迷いながら成長していく。その「成長」は少女漫画のように頑張った末に天から与えられるご褒美なんぞではない。この作品では真面目にこつこつやっているだけでは成長など決してしないということが、これでもかというほど描かれている。「その道を行く」ということは途方もない犠牲を伴うものであり、綺麗ごとなど通用しないのだ、と。かと言って卑劣な手段や盲従だけで生き延びられるものでもない。とてつもなく過酷な世界。それでも歌が好き。もっと素晴らしく歌えるのなら、辛くてもいい。そんな強靭な人間の姿を伝える作品である。

 ああ早く次のコーラスが読みたい!




2007年09月14日(金)

 名劇ファンとしてはなんともやるせない訃報。今日、唐沢俊一の日記を読んで知ったのだが、アニメーターの奥山玲子さんが去る5月6日に亡くなられていたそうだ。アニメ夜話で三千里が収録された時にはすでに故人になられていたということで。



2007年09月11日(火) 映画版「ザ・シンプソンズ」声優変更に反対するBLOG

 先月20日の日記でもちょっと愚痴ったが、今度の劇場版「ザ・シンプソンズ」で声優陣が一新されることはまったくもって許し難い。ちなみに今回の件について反対署名運動をなさっている方がいらっしゃいます。シンプソンズファンのみならず、日頃タレントの吹替を苦々しく思っていらっしゃる方は是非、こちらに名を連ねていただきたく思います。

http://d.hatena.ne.jp/SERIZO/




2007年09月10日(月) BSマンガ夜話が11月に復活

 やったーっ、嬉しい! ちゃんと三日間やってくれるそうです。いやー、久し振りだなあ。取り上げて欲しい作品を挙げたらキリがないけど、個人的にやって欲しいのは
・齋藤なずな「恋愛烈伝」
・日本橋ヨヲコ「G戦場ヘブンズドア」
・真鍋昌平「闇筋ウシジマくん」
の辺りでしょうか。あ、「へうげもの」もやってほしーなー。フルバも見たいけど「はみだしっ子」の二の舞やらかしそうだからやらん方がいいか(はみだしっ子が嫌いだから出なかったという夏目房之助は賢明だな)。ジャンプ系だとるろ剣か武装錬金がいいっす。あと、今回じゃなくてもいいけど唐沢なをきの「漫画家超残酷物語」「まんが極道」はいつか絶対やって欲しい。ゲストはもちろん呉智英で(笑)。

※未読の人に申し上げておくが、「漫画家超残酷物語」と「まんが極道」は、純粋に漫画を愛している人、あるいは現在漫画関連のことで生計を立てていらっしゃる人は、絶対! 死んでも! 読んではいけない。いや本当に。これを読んで二度と立ち上がれなくなっても私は知らない(ボカ〜ン)。




2007年09月09日(日) 風林火山#35「姫の戦い」、#36「宿命の女」

 取り敢えず二話まとめて鑑賞。由布姫絡みの話は捨て回に決まっているので、録画した分を早送りしながら見ればよし(真田の回はリアルタイムで座して鑑賞した)。しかしまあ予想通りの内容でしたわ。ああもう勘助、由布姫のこととなるとなんでここまで落ちぶれるか。こんなキモい奴、勘助以前に人としてやだ。せめて由布姫が本当に美人だったらキモい勘助も多少は許せるけど、どう見ても由布姫はブサだしなあ。正直今の勘助なら上杉にぶっ殺されても全然悲しくない。まあ勘助も勝頼贔屓はお家騒動の元っつう自覚はあるみたいだけど、そう自覚した十秒後には「姫しゃまあ」だからなー。後のことを考えると三条が不憫でならぬ。

 一方で本当に美人で本当に非業の人となってしまった美瑠姫のドラマはよかったねえ。小山田が美瑠姫と出会った瞬間に、「あ、この人この姫で人生狂うな」と思いましたが、本当にその通りになりましたな。正直もうちょっと引っ張って欲しかった気もするけど。ベタと言えばベタだけど、こういう展開はいかにも大河らしくて好き。でも貴重な(て言うか唯一の)美人が退場したのはあまりに惜しい。

 話変わって政宗。小田原参陣後は戦もめっきり減り、秀吉・家康との知恵比べがドラマの中心となっている。とにかく毎日(帯放送なだけに)秀吉や家康、あるいはその家臣から「なんたらかんたら不届き至極」とか「逆心の偽これあり云々」とイチャモンをつけられちゃあ、平身低頭で申し開きを述べる、の繰り返し。繰り返しすぎてあたしゃもう何回伊達家がお家断絶の危機に立たされたか忘れちまったい。もう両者の屁理屈合戦が心臓に悪くて楽しいよ。おかげ様で厭きませんわ。いやー、秀吉たちの言い掛かりも凄いけど、それに対する政宗の言い訳っぷりもそれを上回る凄さだよ。ほとんどアメリカの法廷ドラマだ。特に年を取ってからはその言い訳にも貫禄が増して、家康の家臣相手に「黙らっしゃい!」とぶちかますまでに。て、これは理屈でもなんでもないか。おじいちゃんになって石頭になっただけやね。まあとにかく戦国武将は大変だなあと思うばかりであります。




2007年09月05日(水) 泣こよっかひっ翔べっ!

 うわあわあああ〜っ、大河ドラマ「翔ぶが如く」がついに完全版DVDボックスになったよう! 第壱集は10月24日発売! やっと吉之介さあや一蔵どんに会えるんだわ。秋と冬で他に何か買いたい物があったはずなんだが、もはや意味なし。喜んでこっちにつぎ込むよ。ひゃっほう。さあ、あとは「太平記」だけですね。

 あ、ちなみにコミケでなくした日傘は今日無事に戻ってきました。ほんによかった。

 そんでもってワイド版「風雲児たち」読了。長英の最期は辛かった・・・。




2007年09月04日(火) エヴァかヱヴァヲか

 今回の劇場版がエヴァンゲリオンではなく「ヱ」ヴァンゲリ「ヲ」ンであることに気づいたのは今日のこと(ボカ〜ン)。

 ついこの間までは「ハア? 何を今さら」って思ってたんだが、先月末に竹熊健太郎がブログにアップした伏字だらけの日記を読んでたら、なんだか行きたくなっちゃったよ。バカだなあ。だが1日になって原えりすんの感想を読んだら「やっぱり『ハア?』で正解かも」と思い直した。しかし一瞬でも行こうかしらなんて思っちゃったもんだから、なんやかやと気持ちが揺れております。あーあ。

 劇場版は作画がすごいとかなんとかはどうでもいい。ビジュアルインパクトだったらリアルタイムの頃に腹一杯堪能したことだし(この有り難味は当時テレビアニメを見まくっていた人間にしか分からんて)、今せっかく貞本エヴァを楽しく読んでるんだから、自分から変なノリにつきあうこともなかろうよ。アニメのエヴァは記憶の中でそっとしておきたいわい。

 まあしかし貞本エヴァは無駄な嫌味がすっきりゼロでおいしく読めますなあ。もちろんアニメエヴァあってこそ貞本エヴァのよさが成り立つわけだけど。それでも全体として貞本版の方が好きだ。アニメではわけが分からなかったカヲル君のエピソードだって、いたって自然に読めたし、壊れちゃったアスカとそれを見舞いに来たシンジの場面も「うん、やっぱこうだよな普通は」って感じだったし。こういう話でも当時なら充分ヒットはしただろうな。ま、あんな狂乱的ヒットまでは行かなかっただろうけど。

 ただしみじみ思うに貞本義行の漫画をこんなに面白く読む日が来るとは思わなんだよ。アニメのコミカライズは数あれど、これだけ面白いのはガンダムオリジンとこれくらいのもんだろう。ストーリー自体は大していじっていない、というところがまた凄い。

 貞本義行の漫画を初めて読んだのはニュータイプだった。詳しい号は忘れたが今から十年ちょっと前だったと思う。「R20」というタイトルの作品だったんだが、絵とコマ割りがめちゃめちゃうまくて、わあこの人漫画も描けるアニメーターなんだ、すげえなあと思ったものだ。だが肝心のお話は「だからどうした」という感じでがっかり半分だったのも事実。とは言え無為な青春というものがこの作品の主題だったので多少こうなるのは仕方がないか、と当時は思った。

 が、それからしばらくしてまたニュータイプに掲載された「孤島の鬼」は前作と全く違うタイプの作品であるにも拘わらず、全く同じ欠点を抱えていたのであった。なんと言うのか、心理描写は丁寧かつ絶妙なのにキャラが立ってない。あんたこのキャラに本気で思い入れしてないでしょ、と思えちゃう。あ、思い入れようと一生懸命描いてるのは伝わってくるんだけど(だから丁寧)、なんつーか「大して欲しくもなくただうっかり買ってしまった物を、お金がもったいないから大事にしている」のに近い心理が伝わってきてしまうのだが、邪推しすぎかしら。

 なんでこうなるんかねえ。豊かな目の持ち主であることがありありと伝わってくるのに、なぜそれが人物に投影されんのか。要はこの人、キャラ作るのがあんまり得意じゃないのかなー(なんか凄く月並みな言い方だが)。ストーリー能力なんてあってもなくてもどうでもいいと思うけど(いやほんとに)、キャラを作る、立てるのが下手ってのは相当に障りがありそうな。エヴァ結構化けたと思うんで、それが将来の新作ではっきりと現れてくれるのを祈る。




2007年09月03日(月) まとめ

 昨日一般でインテ行ってきました。12時に会場に着いて、すんなり入れるものかと思いきや、まだ入場制限やってるほどの大入りで、ホールの中で20分ばかし待たされる羽目に。うはー、計算外。朝方涼しかったからうちわもタオルも持ってきてないよー。こんな所で滝汗かい。ま、しかしイベント自体は楽しゅうございました。夏コミの時全然買えなかったファンチルの本も買えたし、余は満足じゃ。ああしっかしイベントの翌日ってつくづく働きたくないねえ。もう今日は早く寝るぞ。

 取り敢えず雑記をいろいろ。

■中古で「風雲児たち」のワイド版全20巻を買ってしまった(ボカ〜ン)。ああもう、これだけは場所取るから絶対自分では持つまい、漫喫読みでしのごうと思ってたのに。あ、いやその漫喫読みにつけ火されたような気がせんくもない・・・。ふっ、まあこんなもんさ。どんだけ買い控えしてても、買う時は買っちまうのさ。ちなみに幕末編の方は気に入った巻だけ買ってるけど、これも遅かれ早かれ全巻揃える羽目になりそう。これを機会に飛ばして読んでた部分も含めて最初っから最後まで読んでいこう(うわあ疲れそう)。ちなみに現在大黒屋光太夫のところまで読了。光太夫の辺りは今回初めて読んだんだけど、思ってたより凄くよかった。「連れてってくれーっ!」のとこなんてもう涙が・・。「風雲児たち」ん中だと平賀源内の「賢い人ってなんだろう」っていうセリフが個人的には一番切ないセリフなんだけど、光太夫編のこのセリフは源内のとはまた違った意味でぐっさり来る。ああこういう日本人がいたんだなあ、こういう人たちがいたから今があるんだなあ。
 とまあどの巻も面白いんだけど、読み終わるのはいつになることやら(マンガ夜話でやらなかったの分かる気がする)。ワイド版にはまだシーボルト事件や蛮社の獄が控えている。小学生の時、学習漫画の人物事典みたいな奴を持ってたんだけど、初めて渡辺崋山や高野長英のページを読んだ時あまりの不幸っぷりにガーンってなったもんだった。ああ今から気が滅入るなあ。
 にしてもこの作品ってどこまでやるんだろう。主人公は一応竜馬だから竜馬が殺されたところで終わり、他のエピソードの収拾はエピローグ扱いにして早送りで締め、というのが妥当なんだろうけど、個人的には勝海舟が死ぬとこまでやって欲しい。でもそうすると日清戦争までやらなきゃいけないなあ。それまでみなもと太郎が生きてるかどうか(ボカ〜ン)。

■「独眼竜政宗」、秀吉が死んだとこまで見終わった。なんかもう政宗が面白すぎて「風林火山」を見るのがちと億劫だったり。まあなんだって政宗と比べりゃしょぼく見えるもんだ、風林に罪はあるまいて。やっぱり政宗は素晴らしすぎる。
 しかしこの作品って、ヒロインは愛姫よりむしろお東だね。いやヒロインと言うよりお東はもう一人の主人公と言っても過言ではないくらいの存在感だ。冒頭で巴御前みたいだなんて言われるけどほんとにその通り。しかしそんな行動の激しさとは裏腹に、この人の行動の根幹にあるのは血を分けた者たちへの優しさ、それだけなのだ(そんなお東を最も理解しているのは皮肉にも愛姫である)。政宗を自分の手で慈しみ育てたかったからこそ、「政宗に注ぎたかった愛」はまとめて弟の小次郎に向かう。政宗を愛しているからこそ政宗の欠点が不安でならず、口調もついつい批判的になる。母と離れて育てられた政宗はそういう母の厳しさが「自分を疎んでいる」としか取ることができない。だからいちいち母に反発する。そんな我が子に対し、お東はますます「自分がこの子を躾てやらねば」と躍起になり、それがまた新たな確執を生む。小次郎は母と兄の確執をなんとなく感じ取ってはいるが、自分が何をしても波風が立つだけであることを知っているから何もできない。政宗は弟の前では兄らしく振舞っている。政宗だって弟を愛しているから、その態度に偽りはない。だが自分が欲してやまないもの(顔、母からの愛)を持っている小次郎に対する嫉妬は当然ある。渡辺謙の表情は「弟を愛したい、でも妬ましい、そんな自分が嫌、こういう自分を小次郎には見せたくない」という複雑な心情を見事に現している。なんだかんだと言っても、これだけ脚本・演出・役者の顔と演技が揃った大河はやはり他にない。

■まだ本当に行けるかどうか分からんが、どうにか来月中島みゆきのライブに行ける・・かも。嬉しすぎて死にそう。みゆきさんの生歌を聞くのは何年ぶりかしら。聞きたい歌は数あるが、まあ本人も年だしあんまし長いのは無理だろうな。「友情」とかは取り敢えず聞けないと。でもいいの。なんだっていいの。

■以前にもちらっと話題にしたリメイク版「天国と地獄」は8日の土曜日にテレビ朝日系でやるそうな。まあそれはともかく、なんとふざけたことに山崎努の役は妻夫木・・・! 許せん。「どろろ」に続いて「天国と地獄」まで! これを考えた奴は死んで欲しい。ちなみに翌日の日曜日はTBSで新撰組のスペシャルドラマをやるらしいが、キャストは近藤が的場浩司、土方が伊藤英明、鴨が中村獅童。いやあどうでもいいけど嬉しくないキャスティングだねえ。



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