猪面冠者日記
今さらだが当分不定期更新

2006年05月31日(水) トリビアの泉で声優オーディション

 なんとなーくテレビをだらだら見てて、ふとチェンネルを変えたら声優さんが映っている。番組の趣旨はよく分からんが、取り敢えず声優さんを呼んで一人一人に「工事中でご迷惑しております云々」というナレーションを読んでいただき、誰の声が一番合ってるかというのを音響監督が見るということらしい。覚えている限りではこんなラインナップだったかと。カッコ内はナレーションを当てた時のキャラ。順番はうろ覚えなので自信なし。

 野沢雅子(悟空)、井上和彦(山岡)、草尾毅(花道)、加藤治(富井副部長)、茶風林(永沢くん)、屋良勇作(ヒロシ)、松野太紀(金田一)、玄田哲章(岩鬼)、結城比呂(アデュー)、田中真弓(ルフィ)、緒方賢一(獅子丸)、堀内賢雄(ブラット・ピット)

 もちろん私にとってオガちゃんが一番嬉しかったのは言うまでもない。でも一個だけごめんなさい。加藤治ってもう亡くなられたのだと思っていました。すみません。神山卓三と勘違いしてた・・・。にしても結城比呂のアデューはちょっと可哀相なものがあったな。もうちょっと最近で有名なのがなかったんだろうなあ・・・。




2006年05月30日(火) 紙届いた

 サークルチケット届きました。いたずらじゃなかったんだな。というわけで原稿頑張ります。とにかく久し振りのサークル参加なんでいろいろ忘れそうで恐い。



2006年05月29日(月) 泥の河(追記分 NHKBS−2鑑賞)

 敬愛する映画監督の一人、ケン・ローチの新作“The Wind That Shakes the Barley”がカンヌでパルムドールを獲得しました。おめでとうございます。この監督の作品はとにかく地味なんで賞でもなんでもあげて少しでも作りやすい環境を作ってあげて欲しいです。でもケン・ローチって来月もう70なんだよな。凄いなあ。作品はまた救いのない話なんだろうけど、日本公開が楽しみです。

 日記更新は当分ありません。映画もドラマも当分見ません。「カポーティ」と大地康雄の「恋するトマト」は見たい。


(6月1日追記)
 当分更新しないって言ったじゃん。いや、ほんとにこれでしまいにします。

 この日は帰宅後すぐ日記をアップして、それからいつもより早めにご飯食べて、ちょっとだらだらしちゃいたが、すぐ風呂入って寝るつもりだった。どうも最近暑くなったせいで寝苦しくてちゃんと眠れないのだ。それから8時半頃喉が乾いたんで台所におりて行ったら、両親が蕎麦食べながらテレビの映画を見ていた。やっていたのが「泥の河」。「ああそう言えば田村高廣の追悼で『泥の河』やるとかっていってたっけ。まあ田村高廣好きだし、これ見たことないし、ちょっとだけ見てくか」と軽い気持ちで見始めた(ちなみに本当はこの日はカーク・ダグラスの『探偵物語』が放映される予定だった)。で、結局最後までがっつり見てしまったのだった。ううむ、どうせなら8時からちゃんと見たかったなあ。

 もともと日本映画はほとんど見ないから、この「泥の河」もタイトル以外全く知らなかった。ああでも知らなかったことが恥ずかしい。本当によかった。その場にいた私も含めた三人でえらい見入ってしまって、見ている間お互いほとんど喋らず、箸も動かさずだった(当然、睡魔は消滅。以降ギンギン)。ちなみに父はリアルタイムで見たことがあるらしく、「運河のところはここの傍の堀川で撮ったんだぞ」とか結構詳しかった。そーいや親父は「ガントレット」もリアルタイムで見たって言ってたよな。羨ましいぜ。

 新聞に「もはや戦後ではない」という言葉が掲載されているところから見て、時代は昭和31年。運河の岸で船の男たち相手に小さな居酒屋兼うどん屋を営む夫婦、田村高廣と藤田弓子。ある日その運河に各地の河を渡りながら船の中で暮らしている一家が流れ着いてくる。うどん屋夫婦には小学生の男の子がいるのだが、船の一家にはその子と同じくらいの男の子とその姉がいた。船の家族に父親はおらず母親が船の中で売春をしながら生計を立てていた。物語はそんな二つの家族の出会いと別れを描く。

 モノクロに画面にサイズはスタンダードなもんだからてっきり大昔の日本映画なのかと思いきや、公開年は1981年。監督は画面の雰囲気からして成瀬巳喜男かなあと思っていたら小栗康平(すまん、知らない・・)。だがこのモノクロ画面の向こうある空の色は、紛れもなく昔の町の空の色である。べたっとしてて埃っぽい。こんな映画をなぜこの時代に撮れたのか、何やら恐ろしくなる。

 セリフが少ない。で、もともと少ない上に観客さんにとって分かりやすいセリフとなるといよいよない。いや、そういうのもあるにはあるが聞いてから後悔するようなセリフばかりだ。例えば船に住んでいる姉弟のうちお姉ちゃんの方が、うどん屋一家の米びつに手を突っ込んで「お米ってぬくいなあ」と呟くところとか、胸が締めつけられる。私が見始めたのはうどん屋の男の子が姉弟二人を店に連れてくるところからなのだが、店(この時客はいない)に入れてもらった時の二人の態度が何とも言えない。暮らしが暮らしなだけに二人は他所にお呼ばれなんかされたことがない(そんでもって学校にも行ってない)。弟の方は人ん家に行けて無邪気にはしゃいでいるのだが、お姉ちゃんの方は気の毒なくらいに強張っている。お姉ちゃんだって嬉しいには違いないのだが「でもこの後何が起こるのか分かんないわ」という不安がどうしてもあるのだ。女の子がいない藤田弓子はお姉ちゃんの方を特に歓迎し、「あたしが持っててもしゃあないから」とお姉ちゃんにかわいいワンピースを着せてあげるのだが、しばらくたつとお姉ちゃんは物陰でこっそりと元の汚い服に着替え、折角のワンピースを藤弓子に返してしまう。ワンピースのたたみ方がまた子供らしからぬばか丁寧さで、目に痛い。藤田弓子はもちろん「どないしたの? おばちゃんこれあんたにあげたんやで」と優しく言うのだが、お姉ちゃんは黙って返してしまう。泣けるというのとは全然違うんだけど、何と言うか幼い頃の記憶や感覚をがくがくと揺り起こされるところが多い。

 追悼に持ってくるだけあってこの作品での田村高廣はいい。近隣の者から好かれるからっとしたいい男。だが同じ顔の中に、満州帰りの元兵隊としての顔がひっそりと残っている。先述した店の場面で、弟の方が「ぼく、歌うたえるわ」と言って田村高廣たちの前で一曲歌う。
「ここはお国を何百里〜」
 他の面々がしーんと黙りこくってそれを聞く中、弟は「戦友」を三番ほど歌う(ちなみに実際には14番まである)。田村高廣は「うまい。この歌をこんなうまいこと歌える子は聞いたことないわ」と、弟のことを褒めちぎるのだが、この時の演技が素晴らしい。この歌を聞くことは(それもあどけない子供の声で)彼の歴史を考えれば筆舌に尽くしがたいものがあるのだ。しかし田村高廣はここでも終始からっとしたいい男なのである。その表情や仕草からではほとんど何も伺えない。ただ空気だけがそれまでと違っているのである。役者はその体をもって見えないものを表現するが、空気を変える役者はほんの一握りである。どうも田村高廣というと「兵隊やくざ」の頃か、最晩年の頃くらいしか知らないので、こんなにいい役者だとは思っていなかった。他の出演作もいつかチェックしたいものだ。

 ところでちょっと前に「兵隊やくざ」のDVDボックス上巻を買ったんだが、他にもたまってる映像が山ほどあるのでここに辿り着くには最低でもあと一年かかりそうだ。誰かに貸そうかなあ・・・。




2006年05月27日(土) 夏コミ

 どうせ登録も検索も機能は一緒なんだし、ということでほんとは日付が28日に変わった時点か、28日の早朝に検索するつもりだったんだけど、ま折角だから今やっとこかなと金曜の深夜に登録しといた。んで、翌日起きてすぐメールチェックしたら(午前10時50分)、なんとメールで当落結果が届いてました(件名はTouraku sokuhou)。あー、わざわざ検索する必要なくなったんだ。便利ねえ。で、さっさと結果言えって感じですが猪面冠者は受かっていました。なんか受かるの久し振りすぎてさっぱり実感ないなあ。いたずらじゃないよね、これ。ま、このメールが本物なら、今度冬に申し込んだら落ちると言うことの証明でもあるわけだが(ボカ〜ン)。

 後ほどスペースをトップ等にアップしますが今はとり急ぎここに。場所は東地区“ヒ”ブロック−50bです。二日目の土曜日です。ジャンルは再三申し上げている通り海外芸能です。はー、やっとサタデー・ナイト・ライブ本を終わらせられるなあ、これで。って、呑気に書いてるけどあれから資料が増えちゃって正直時間が。時間があ。・・・ま、頑張ります。洋書なら会社に持ってっても恥ずかしくないから休憩時間とかをフルに活用してガシガシ訳すぞ。




2006年05月26日(金) 書くの忘れてたけど“Lost City”

 アンディ・ガルシアの初監督作品で我らがビルも出演している“Lost City”のプレミアが4月17日に行われたんですな。なんで今頃そんなこと書いてんのかと言うと気づいたのが原稿真っ只中ん時で、日記にアップする暇がなかったのだ。全くすっかり話題にしそびれていたよ。画像だけはパパッと保存したけど。てゆか実は私、その4月にアメリカのヤフーニュースでプレミアのニュースを発見するまで、“Lost City”はもうとっくにアメリカ公開が済んでいるものと思っていたのだ。だって製作が終わったのが去年の中頃かそこらだったんだもん。まさかまだ公開になっていなかったとは思いもよらずでねえ。あまりにも話題が出ないんで変だなあとは思っていたけど、「ま、地味な小品って感じだから話題にされることもなく終わったのかな」なんて勝手に片づけていた。すまん。しかしどっちにしても公開まで時間かかりすぎだよなあ、特撮でもないのに。配給先が中々見つからなかったのかな。

 物語の舞台はキューバで、革命前後の群像劇らしい。知っての通りアンディ・ガルシアはキューバ生まれで、幼少時に革命で大混乱に陥った故国から両親と共にアメリカへ亡命したという経緯を持つ人。父親はキューバでは弁護士をしていたのだが、右も左も分からないアメリカでは満足な仕事に就けず、アンディ・ガルシアの少年時代は結構貧しかった。今でもアンディ・ガルシアがキューバ難民の支援に熱心なのはそうした過去もあってのことなのである。アンディ・ガルシアにとって、今作はまさに悲願であったというわけだ。

 ビルは何をやるかと言うと、ジャーナリストだかライターの役らしい。私としては久し振りに、ロストやブロ花とは違う生き生きとしたビルが見られるんじゃないかとひそかに期待しているんだが。どんなんかはまださっぱり分からんけど、取り敢えず日本での公開を祈る。でもアンディ・ガルシアだけじゃ日本公開のための売りとしちゃちょっと弱いよなあ。アンディ・ガルシアは好きなんだけど、「沈黙の行方」しかり、どうも最近この人の作品はビデオスルーになりがちだからなあ。一応、ダスティン・ホフマンとかも出てて、出演陣はそれなりに豪華なんだけど。日本じゃまず話題にならないだろうと思っていたけど、今んとこFLIX7月号がちょこっとだけプレミアの模様を伝えてくれていて嬉しい。

 ところで今日アピタ内の本屋で雑誌をいろいろ立ち読みしてきたのだが、その中で「ダ・ヴィンチ・コード」のポール・ベタニーの写真に思わず目が釘付けになった。ベタ兄は色素欠乏症の役なんだけど。ええとええと・・・。まあその銀髪なわけですよ(ボカ〜ン)。この作品、全く興味なかったんだけど見に行くかもしれん。その「ダ・ヴィンチ・コード」だが、長谷川町蔵のブログの25日分にある感想が笑える。なんかツボに入って、すんごい久々に大笑いした。

 映画雑誌とは別に、火曜日に立ち読みするのをすっかり忘れていたサンデー毎日を読んだ。今回の中野翠は映画感想二本立てで、まな板に上がっているのは「間宮兄弟」と「プルートで朝食を」。前者はクサしまくり、後者は誉めまくりであった。プルートが見たい私としては今回褒めちぎってもらえてとっても嬉しいんだけど、感想文としては「間宮兄弟」の方がプルートより頭一つ分どころか大人一人分くらい面白かった。やっぱり翠おばさんは悪口となると冴え方が半端じゃなくなるね。どうやったらこんなに立て板に水な文章が書けるのか。ほんと見習いたいです。

 それから火曜日に出たイブニングを探すが見つからなかった。一昨日にコンビニで「少女ファイト」のとこを立ち読みしたんだけど、今回凄く泣けたから今回だけは雑誌ごと買っときたかったんだけどな。まあ他のとこでゲットするか。




2006年05月23日(火) どこまでマジなのか「ゴーストバスターズ3」

 eiga.com「ニュース&噂」本日更新分によればGB3の企画が進行中とのこと。ただしビルは抜きで、その代わりと言っちゃなんだがベン・スティラーも出るらしいとかなんとか。ま、あくまで噂だそうですが。ベン・スティラーねえ。どうせならジャック・ブラック主演にして、我々に「ジョン・ベルーシが予定通りGBに参加していたらこうなったであろう」という夢を見させて欲しいもんだ。まあGB3はこれまで何度もやるとかやらんとかいう話が上がっちゃあ、ぽしゃってるからなあ。正直これも実現するとは思えん。つかやるなら全キャスト入れ替えでしょ、やっぱ。全員もう老けすぎ&太りすぎだよ。見た目さえまともなら例えつまらなくても許せるけどさ。ダンの巨大化にはいい加減慣れたけど、ハロルド・ライミスの巨大化にだけは私いまだに慣れてないのよ。

 ビルが出ないってのは、これまでも日記で何度か言及していると思うが、結局ビル以外の面子はやる気満々なのにビルだけ出たくないって言ってるもんだからそれもあってGB3は実現しなかったんだよね。ダンも二、三年前に雑誌かオンラインのインタビューで「俺もハロルド・ライミスもアイバン・ライトマンもやりたいんだけど、ビルがやだって言ってるもんだから3はないよ(笑)」って言ってるし。まあねえ、そもそもGB2からしてビルがあれに出たのはGB以降ヒットに恵まれなかったから苦肉の選択の末に出たって感じだったもんなあ。今役者として作品に恵まれている状態のビルがGB3に出る理由なんてないわな。まあ、それ以前の問題として、果たしてどのくらいの一般人がパート3を見たいと思ってるかということがあるんですが。あともしやるってなった場合シガニー・ウィーバーは出てくれるのか。まあ、あの人いい人そうだから出てくれるかな。

 そういや私、この間の4月26日に発売されたDVD「ゴーストバスターズ1&2ツインパック」(ツインパックは初回限定生産)、アマゾンで予約して買っちゃいました。もうどっちのDVDも持っているのに、特典ブックレットや2のディスクに新たに追加されたアニメ版ゴーストバスターズになんとなーく心引かれて買ってしまった次第。でもまだ見てません。




2006年05月21日(日) グッドナイト&グッドラック

 昨日の内海はやっぱり焼けた。痛いよう。染みにならなきゃいいけど。

 4時20分の回目当てで2時半頃行ったらカウンターの前に凄い列。「ダ・ヴィンチ・コード」か? みんなそんなに見たいのかねえ。今日の「グッドナイト&グッドラック」のボックスは、小振りながら音響ばっちりシートはゆったりというプレミア1なのだが、なんせ57席しかないから座りたい位置に座れるかどうか心配だったものの難なくゲットできた。後で劇場に入って納得。客が少なかったのなんのって。まあ実際、TOHOシネマズで上映したのが不思議なくらいミニシアター向けの内容だった。とにかく地味だし脚本の人間描写も平板である。それでも最後まで見られてしまうのはやはりデビッド・ストラザーンら名脇役よるところが大(ロバード・ダウニーJr.もよかった)。あとはやはりジャズと煙草とモノクロームで表された50年代の空気だろう。これだけあって尺が95分ならまあまあ妥当と言える。でも監督賞にノミネートされるほどではないかな〜というのが正直なところ。ジョージ兄貴の目の付け所のよさは「コンフェッション」の頃から分かってたんで、次作からは脚本だけプロに任せて演出とプロデュースに専念して欲しい。

 どうでもいいことだけど、プレミア1のシートは凄くいい作りなんだけど私の身長に合ってないもんだから、映画が始まってすぐ首が痛くなった。なんだかんだで95分間、首の凝りとの格闘だったとも言える。

 終わった後はベイシティの本屋でいろいろ買う。まずは映画秘宝7月号と花とゆめ12号を買う。レジまで行ったら「フルーツバスケット」の20巻が積まれてあって、慌てて一緒に買った。あー、もう発売されていたんだよな。すっかり忘れてたよ。どうでもいいことだが、家に帰る寸前まで半ドアで走っていた。危ねえ・・・。

 家に帰ってからは買った物を一気読み。秘宝のイエスタデイ・ワンスモア、今回はサム・ライミの「ダークマン」。凄く好きな映画なのでもうウハウハ。いやまあ、笑っちまうくらい稚拙な場面が一杯あるし、キャラの掘り下げも今いち浅いんだけど、でもいいいの好きなの。DVDももっとちゃんとした物を出して欲しいと切実に思う。ところで前「スパイダーマン2」の感想書いた時書き忘れちゃったことなんだけど、ドクター・オクトパスが機械に体を乗っ取られてから工場跡に自分の実験施設を作る辺りってまんまダークマンだよなあ。そう考えるとドクター・オクトパスとその奥さんの役はリーアム・ニーソンとフランシス・マクドーマンドに演って欲しかった気も。

 正直、前回のショーシャンクは期待した割に読む所があんましなかったんだが、今回はもうおてんこもりである。初めて知ることも多くてまさにイエスタデイ・ワンスモアらしい回だった。サム・ライミの実家がポーランド系ユダヤ人というのは初めて知ったよ。あ、あとジョエル・コーエンの奥さんがフランシス・マクドーマンドってのも今まで知らなかった。

 でも一番感動したのはサム・ライミのいい人っぷりだ。ああいう作品作る人だから性格悪い人なのかと思いきや、全然そういう匂いがしない。発言の一言一句がもう綺麗で綺麗で結構本気で心打たれましたわ。心が綺麗な映画監督と言えばキャメロン・クロウ(『あの頃ペニー・レインと』『エリザベスタウン』)だけど、キャメロン・クロウがいい人ってのはまだ分かるとして、サム・ライミがいい人ってのは詐欺に近いものがある。あとサム・ライミと言えばブルキャンだけど、そのブルキャンとの馴れ初めが三馬鹿大将シリーズだったというのは大変な驚きであった(笑)。

 んでその後は花とゆめ。んー、フルバはもうほんとにまとめのまとめに入っているなあ。次号か次々号で最終回とかなっても不思議じゃない。寂しいなあ、なんて思いつつコミックスの20巻を読む。連載の時に泣いた紅葉の回はやっぱりまた泣かされた。




2006年05月20日(土) 内海でバーベキュー

 本日はお仕事。つっても内海で行われるとある会社のバーベキュー大会のお手伝いに回されたのであった。それにしても最近暑くなってきたおかげで寝苦しいこと。昨夜は早く寝たものの、ほとんど熟睡できないまま5時半起き。だるい。7時59分金山発の名鉄電車に乗って内海へ。ま、そんな時間の電車ならこんなに早く起きることなかったんだけどね。ただこの辺の路線は一時間に二本しかないので余裕をもっておかないと後で泣きを見るのだ。

 富貴で知多新線に乗り換えてさらに奥地へと進む。金山から30分ちょっとしか走ってないのだが、もうこの辺は山と田んぼばかりなのだ。内海には母方の祖父の山があって、小学生時代はよくそこへ竹の子取りと潮干狩りに行ったものだった。大きくなってからは知多方面へ行くことは全然なくなっちゃったので、どんな風景だったかあんまり覚えていないが、それにしてもここまで山ばっかりだったかなあ。まったく名古屋はちょっと走るともうどこもかしこも田舎だな。この路線も日本福祉大学の学生以外は誰も利用していないんじゃないのか。いやあでもこういう風景はいいね。山はもう何年も行ってないなあ。四、五年前に買った登山靴、まだ一回も使っていない。せめて御在所とかでもいいから行きたいなあ。今の体力だと御在所程度でも死にそうだが、それでもいいやい。山が呼んでるわ! て、いつもそう思いながら結局時間という時間の大半をヲタ関係に費やしてしまうわけだが。

 9時ちょい前に内海に到着。上司のおじさんの車に乗っけてもらって海岸へ。曇っているが雨は降っていない。まあこれならバーベキューやるにもちょうどよかろう。私は受付のテントへ行って来場者の受付。まずは地元の漁師さんに手伝ってもらって来場者による地引網。その後網で取れた魚や貝をバーベキューで焼いてみんなで食べる。私や他の女子はほぼずっとそのテントで受付仕事をしていたのだが、別の上司のおじさんが気を使ってくれてテントにいる女子たちに焼けたものをいろいろ持ってきて下さった。ありがてえ。ビールと一緒にひたすら食べました。と言っても焼きものばかりなのですぐに胃がもたれてきてあんましたくさんは食べられなかったのが残念。受付がほとんど終わった後は、子供の来場者と一緒に波打ち際で海草拾ったり(あ、あと太平洋Xポイントを妄想したり)して遊んでいたのだが、12時頃に突然激しい雨が降り出し、バーベキューはすぐさま中止、撤収と相成った。まあ、正直もう疲れていたのでありがたかったけどね(ちなみに本来は1時半までの予定)。が、テントをたたんだりゴミを拾って分けたりしているうちに雨は小降りになり始め、片づけが済んだ頃には嘘のような快晴となっていた。諸々の片づけが済むまで、手持ち無沙汰でぼけっとしていたのだが、日陰がほとんどないもんだからその間焼ける焼ける。うはっ、今日は一日曇り、それか雨天だと思ってたから顔以外は日焼け止め塗ってないよ。明日辺り真っ赤になるだろうなあ。

 その後は家が近い者同士で車に乗って帰った。相変わらず美しい風景で目に心地よいこと。途中でみどり牛乳の牧舎やサイロをよく見かけた。この辺の子たちの給食はやはりこのみどり牛乳が出されるのだろうか。その後、親切にもかなり家の近くまで乗せていただけ、なんだかんだで内海から一時間ほどで帰宅。総じて楽なバーベキュー大会だったが、来年はどうなることやら。




2006年05月18日(木) 御巣鷹山

 木曜日のレディースデーだってのに行ってきたぞ、渡辺文樹。今TOHO以外の映画館で特に見たいものがないからでこそ行ってやった渡辺文樹(偉そう)。

 昨日またネットを検索して場所は分かった。新栄にある芸術創造センターで7時より上映の由。というわけで自宅に一旦帰った後、ほぼそのままで地下鉄に乗って新栄へ。ホールには6時ちょっと前に着いたが、すでに十人ほどたむろっていた。館内のホールへの階段にはロープが張られていてまだ入れない。ロープの前にパイプ椅子が置いてあり、その上に「御巣鷹山」のポスターが山積みになっていた。椅子には張り紙がしてあって、そこには「6時開場 7時上映開始 当日券大人1200円 学生(シルバー)1000円」というようなことが書いてある。で、その張り紙を見ている間に時計はきっかり6時となったのだが、その後何分たってもスタッフが誰も来ない。私よりもっと前にきたのであろうサラリーマン風の男は、何が何でも一番に入りたいのか、ロープの前に仁王立ちになっている。眉間に皺を寄せているこのサラリーマン氏、ついに業を煮やして通りかかった警備員に「まだ開場しないんでしょうか。スタッフに聞いてみてくれませんか」と、頼んでいた。無関係のはずの警備員氏は親切にもロープをくぐってホールにいるスタッフに聞きにいってくれたが、スタッフの方で何かトラブっているのだろう、戻ってきた警備員氏は「いやあ、まだちょっと・・・」と、曖昧なお返事。まあしかしあれだ。渡辺文樹の映画をこんなに熱心に見たがっているサラリーマン氏、友達はいるのだろうか。余計なお世話だが。このサラリーマン氏以外の客も、大半が顔から毒電波を発しているような輩ばかりであった。ああ、私もこの中の一員なのか。なんかもう帰りたい。

 20分過ぎたがまだ開場の気配はない。時折ホールからBGMかSEっぽいものが大音響で聞こえる。音響の調節に手間取っているのだろうか。そう言えばネットでも上映中に音が飛んだり、大きさがおかしくなったりしたという意見があったから、これもそういうことなのだろうな。しかし自主上映は遥か昔からやっているだろうに何がそう上手くいかないのか謎である。

 半を過ぎた頃、やっと階段から小さな女の子と一緒にメガネの女性が「大変お待たせ致しましたー」と言って降りてきた。ところがこの女の子が歩きながらぐずり出して、お母さんであろうこの女性が「降りてきちゃダメ、そっちにいなさい」となだめたりしている。お母さんは娘をふりきってロープを外し、客を上の踊り場(ここでチケットを売る)に誘導する。客は散々待たされたのでひたすら階段を前進する。どうでもいいけど、もーう、いやな雰囲気だよ、まったく。

 中は意外と広いホールである。舞台劇に使うのがメインなのだろう、勾配はきちんとしている。入場したのが最初の方だったのでいいポジションに座れた。まあ、そんなにいい席で見たいとも思ってないのだが。一番後ろではスタッフたちが三、四人ほどいて機械をいじっていた。んん、あの髪を伸ばした初老の男が渡辺文樹なのかな。確か今回は主演もしているからすぐ分かることだろう。トイレに行こうと一旦外に出ると踊り場にはいつの間にやら結構な人の列が伸びていた。あんなゲリラポスターだけでこうも集まるものなのか。まあ今はネットもあるから広がりは早いのかもしれない。まあしかしこれだけいてもまともな顔や服装の奴が少ない少ない。ビッグサイトやアニメイトの中よりひどいんじゃないかと思うほど。いや己の欲望のみに忠実でそれ以外何も考えていない分、ビッグサイトや有明の方が遥かにさわやかだ。

 あれだけトラブルがあった割には7時きっかりに上映開始。上映前に後ろで髪を伸ばした初老の男が簡単に挨拶。おおやはりこの人が渡辺文樹だったか。挨拶の内容はまあ、予想通りの鮮やかな赤(笑)。「今日はこの中に公安も来ていると思いますが」などという発言もあり。挨拶が済むと一部では拍手が。ああやはりこういうものは年をとる前に一度くらい味わっておいて正解だよなあ、と内心でほくそえむ。

 さて映画に対する大雑把な感想をまず述べると、とにかくつまらなかった。御巣鷹山の航空事故やその関連事件で肉親を奪われた主人公の渡辺が(演じるのは渡辺文樹)、それらの事故が政府・自衛隊・米軍の力関係の絡みで引き起こった、極めて人為的に近いものであったという事実を掴み、黒幕であった中曽根康弘に航空テロでもって復讐するという内容は、金さえかければ血湧き肉踊る物語となるのだが、まあそんな芸当も金もこの人にはないわけで、結局よくあるトンデモ映画なのであった(そんなわけで眠くはならなかった)。いろいろ突っ込み所が多すぎるので、取り敢えず特に目についた所だけ挙げることにする。

■途中で音が飛んだ
 いや飛ぶだけならまだいいんだけど、なんかバラエティ番組の音が被さったのには・・・。なんでそんなことになるのか謎。全般的に音は悪かった。監督は挨拶の中で「音も悪いし、福島弁で聞き取りにくい箇所もありますが」と言っていたが、謙遜ではなかったようだ。

■ストーリーが不自然
 この映画にそんな突っ込みを入れること自体もはや野暮だし、我ながらつまらない突っ込みだとは思うが、でも死ぬ身内や友達がみんな航空機事故や原水艦絡みというのはいくらなんでも。てゆかこの渡辺って人、ブレイク前の作家っていう設定で貧乏なんですよ。だからそんな彼やその身内が飛行機に乗るということ自体、もうそもそも不自然なんだよ(娘夫婦は婿の方がNHK職員ってことでちょっとお金あるけど)。あと主人公の渡辺が中曽根と会うシーンがあるんだけど、これも似たような理由で相当不自然。なんでこんな田舎町の一人のおっさんに中曽根がわざわざ秘書同伴でやってくるのか。てゆか普通SPも同伴だろ。「地元の後援会で彼が特に多額の献金をしたから」ちゅうことを会う理由としているんだが、渡辺の財布のどこにそんな金があったのか。一人の男の怨念物語とは言え、妄想としか思えないような部分が多すぎ。

■役者がいない
 マジでプロの役者らしい人が一人も出てこない。登場人物のほとんどが能面と言うか死んだ目をしている。演技力という部分を差し引いても、元の顔がみんなしょぼい。素人を使うと言えばチャン・イーモウやケン・ローチがいるが、ああいう味が出てるかって言うともちろん出てない(すんません、比べるあたしがバカです)。唯一、主演の渡辺文樹だけは活き活きとしているが、それがあるべき表現力に直結しているかっていうと、全然してない。ちなみにチケットを裁いていた女性も事故で死ぬ人間の一人として登場する。セリフの部分も元々の声を使うと滑舌に問題がある&音響がちゃんとしていないもんだから使えないのだろう、どのキャラのどのセリフも九割方アフレコだった。でもそのアフレコの声も一部を除けば死ぬほど下手。中曽根役の人は笑っちまうくらい似ていないが、一応最初に「中曽根です」と名乗ってくれたりしてお客に親切。まあなんと言うか、プロの役者の偉大さをこれほど実感させてくれる映画もない。

■画が貧しい
 もうこんな突っ込みを入れること自体無意味である。ナイフで人を刺す場面がいくつか出てくるのだが、その辺全部私でも撮れそう。ラスト近くのチャンバラ場面ではさすがに会場から失笑が漏れていた。撮影の困難さを物語る苦肉のカット割数多あり。最後の方はほとんどカット割。で、「あれ、なんか暗くなった?」と思ったら後ろの方から監督が生声で「以上終わりです。ありがとうございました」とエンドのお知らせ。

■「マルパソプロダクション」って
 いや作品の内容とは関係なくてこれはこの人のプロダクションの名前なんだけど、クリント・イーストウッドもプロダクション名はマルパソだったよなあ(ちなみにスペイン語で悪路の意)。いや、どっちが先かは知らないけどさ。ただエンドロールで「MARUPASO」てな風に表記されていたのが気になったのだ。イーストウッドの方は「MALPASO」なんですけど。まあどっちがどうなのか別にどうでもいいですけど。

 以上。ちなみに上映時間はトータル一時間半ほどであった。まあ、そのくらいならそう腹も立たんよ。一度体験してみる価値はそれなりにあった、と思う。あとチケットと一緒に「ザザンボ」や「罵詈雑言」のパンフも売られていたな。私はいずれも買わずであったが。ちなみに今回の「御巣鷹山」はパンフなしであった。ただ、最初に山積になっていたポスターの裏面に諸々の解説が載っていたのでまあこれがパンフ代わりということなのだろう。ほんと、この人ってどうやって生活してどうやって映画撮ってんだろ。ポランスキーが新作作れるのと同じくらい謎だよ。なお帰り道に近所の通りで今作のゲリラポスターを発見。灯台下暗しであった。いずれあなたの町でも渡辺文樹のゲリラポスターが現れるかもしれない。その時はお見逃しなく。




2006年05月16日(火) 赤目飛ぶ

 昨日「“Red Eye”って日本じゃやらないの?」なんて書いたんだが、ありゃりゃ、いつの間にかDVDスルーで決定してたのかよ。ちなみに邦題は「パニック・フライト」で来月23日発売だそうだ。さっきアマゾン見たらもうカスタマーレビューが出てた。うーん、確かにこのタイトルはいただけないかも。このレビュアー氏の言う通りあからさまに「フライト・プラン」に当て込んでるもんなあ。ま、「ドッキリ! 空中誘拐大作戦」てなのをつけられるよりはマシか。いや、ギャグじゃなくてビデオスルーってマジでこういう邦題つけられることがよくあるからさ。
 
 同じキリアン・マーフィー主演でも「28日後・・・」や「プルートで朝食を」は単館公開とはいえ一応こっちでもやってもらえたのにねえ。下手にヒットしたもんだから買いつけ価格が上がっちゃって、それでいてキリアン・マーフィーの知名度が日本じゃまだそれほどでもないもんだからこうなっちゃったのかな。なんか昔、あの「フローレス」がやっぱりDVDスルーにされたことを思い出すなあ。てことはキリアン・マーフィーもいつかはフィルシーのようにアカデミー賞とる・・・かどうかは分からないが(ボカ〜ン)。

(5月18日)
 昨日の夜中、熱烈なキリアンファンであるマアタさんから掲示板にて指摘あり。キリアンの役は誘拐犯じゃなくてテロリストだそうです。大変失礼しました。




2006年05月15日(月) めざまし占い、これからお楽しみの映画

 今日のめざまし占いで射手座が三位かそこらだったのだが、その中で「前に探し物をしたお店にもう一度行くと何か見つかるかも」とあったので、まんだらけと明輝堂へ。でも思ったほどの収穫はなし。その代わり、久屋大通で渡辺文樹のポスターを発見。作品名は「御巣鷹山」。いやあ、学生時代から一度見てみたいなあとは思っていたんだよね。5月18日かあ。で、占いで言ってた探し物ってこれのことなのかしら。うーん、別にそれほど貪欲に行きたいわけではないのだがな。漫画とか同人誌でもっと欲しいのあるんですけど。ま、現実なんてこんなもんかね。ま、映画は行けたら行くぞ。なるべく二十代のうちに味わっておきたいからねえ、渡辺文樹は。がしかし、帰宅後上映場所を失念。でもってネットで調べても見つからないところがいかにも渡辺文樹作品らしいというか何と言うか。あの時ポスターを携帯で撮るとかすりゃあよかったな。

 あとマアタさんから「エル・ジャポン」6月号にブロークン・フラワーズがちょこっと載ってるよ〜という情報を貰ったので早速立ち読み。で、結局買っちゃったよ。しかしビルがこんな女性向けオシャレ雑誌に載るたあねえ。出る映画によってこうも扱いが変わるものかね。

 さて、傑作ラッシュは一通り終わったが、GWから夏休みまで何もないわけではないよ、というわけでこれから見る予定のものをずらっと。名古屋ではどれも一昨日の13日から公開が始まっている。

■ナイロビの蜂
 レイチェル・ワイズに今年度アカデミー賞の助演女優賞をもたらした作品、という以外に何も知らず、私がレイチェル・ワイズをそれほど好きでなかったこともあって鑑賞予定からは外していたのだが、監督が「シティ・オブ・ゴッド」の人と聞いて俄然興味が湧いてきた。ありがたいことにTOHOシネマズ他で。

■グッドナイト&グッドラック
 「今年楽しみな映画」で挙げた通り。TOHOシネマズのサイトではいつのまにか公開予定の画像がなくなっていたのでもしやミリオン座だけの公開になってしまったのかと危ぶんでいたが、何事もなく13日よりTOHOシネマズとミリオン座で上映が始まっている。早く行かねば。

■戦場のアリア
 第一次世界大戦下、ドイツ軍とフランス軍がぶつかり合う戦場で、戦火を逃れてやってきた一人のオペラ歌手がその歌声を響かせる。その歌声は戦場にひと時の平和をもたらすのだが、歴史上の運命は・・・というお話。ちなみに実話。ストーリーだけ知っていた頃は「けっ、マクロスかよ。ま、話はいくらかドラマチックみたいだけど」とバカにしていたのだが、予告を見て気が変わった。歌姫役のダイアン・クルーガーのこの世のものとも思えない美しさ。この間のアカデミー賞で彼女を見たとあるハリウッド女優が「あなたって綺麗ねえ!」と思わず漏らしたのも納得がいく。「グッバイ、レーニン!」のダニエル・ブリュールも出るっちゅうし、いっちょ行くか。

■ピンク・パンサー
 いや、アメリカでの評価が低かったのは知ってるよ。でも予告は結構笑えたし、主役はスティーブ・マーチンだし、ケビン・クラインも出るとあっては見ないわけにはいかないでしょうが。

■僕の大事なコレクション
 予告を見た時、その何とも言えない雰囲気に惹かれた。先祖にまつわる品々を集めるのが趣味という風変わりな青年(演じるのはなんとイライジャ・ウッド)が、先祖のルーツを求めてウクライナを旅する物語。彼がそういうコレクションにこだわるのはユダヤ系だからでもある。といって辛気臭い話ではなさそう。エミール・クストリッツァを髣髴とさせるおかしみが漂っている。

 あと目下大本命はもうちょい後に公開される「カポーティ」だな。ま、これは「今年楽しみな映画」でも挙げました通り。あと、キリアン・マーフィーが誘拐犯に扮するサスペンス“Red Eye”は日本ではやらんのかな? 評価も高かったし、個人的には「プルートで朝食を」よりこっちの方が楽しみなくらいなんだが。余談だが、従兄がキリアン・マーフィーのことを「『ダーティー・ハリー』のさそりのモデルになった実在の殺人犯にそっくり」とか言ってたなあ。実際のところどうなのかしら。まあそれ以前にキリアン・マーフィーは役柄でも素でもその時々によって顔がころころ変わるので、彼のことを××に似ていると形容してもあまり当てにはならないのだが。

 しかしまあ毎度のことながらあんまうつつを抜かしているとまた夏の新刊に響きそうじゃのう。ま、ヒスバイもホアキンも過ぎたから今度こそは原稿だけに専念できる・・・かな? て、なんだこの歯切れの悪さは。今年こそはビルとギルダちゃんのバイオグラフィーを書くぞ。あとはジョンのお葬式の模様を書きたいです。これは昔出たSWITCHにも載っているけど、他の洋書をいろいろ読んでいるので、あれよりもっと細かく書けるぞ。まだ何とも言えませんが、ファンには大変切ない内容となりそうです。




2006年05月14日(日) 4ファンの集い

 今日は私としんさん、Mさんとでランチ&ケーキ。Mさんも昨日のオフに誘っていたのだが、仕事があってどうしても来られなかった。まあしかし折角しんさんが泊まりで来ていることだしと、だめもとで今日のお昼をお誘いしてみたところ今日は大丈夫とのことだったので晴れて4ファン三人で集まることと相成った。

 12時に金山駅で待ち合わせて、私の運転で瑞穂運動場そばにあるパスタ屋「ベルデ」へ。幸いにしてすいており、すんなり座る。カラブレーゼ(茄子のトマトソース)、イカとタラコ、ペスカトーレ、それとサラダいろいろ、マルゲリータピザを頼んでひたすら食べる。

 その後はケーキ屋「カルチェ・ラタン」へ。それぞれケーキとお茶を頼んで三人でだーっとアルベルトの話。あとお二人からありがたくも新刊の感想をいただく。今のところ大きなダメ出しもなく、ただひたすら安堵するばかりである。同人誌は所詮内輪受けとはよく言われることだが、どこの内輪も偏愛の激しい衆であることが常なのである。その中で取り敢えず「よかったよ」と言われることはなかなかに難しいことなんですよお。なんかもうだんだん涙目になってくるな(ボカ〜ン)。

 茶の席で私とMさんはお互いに考えているアルベルトの過去話やらBGの設定やらをひたすらバラしまくる。アルベルトの過去話(あと九人がどういう順番でどう死んでくかとか)はどちらも「よくここまで人の不幸を思いつくもんだ」というくらい可哀相どん底な話。聞かされるしんさんも気の毒である。こんな生い立ちじゃ改造される以前に精神的に廃人になってそうだ。ファンとは罪なものよのう。

 二時間ほどそんな風にして潰した後は我が家のパソコン部屋でさっきのケーキ屋で買ったマドレーヌとお茶。しんさんは林檎なので私のパソでもっていろんなサイトにアクセスして「窓だとこう見えるんですわ」とお見せし、各サイトのカウンターを無駄に上げる(ボカ〜ン)。一時間半ほどべらべら過ごした後、再び車でしんさんとMさんを金山へお送りし、私はそこでおさらば。しかし、車中でしんさんが名駅の地下で櫃まぶしを買っていきたいと言っていた時は、よもやしんさんがそれを夕食としてその日にお召し上がりになるとは思いもよらなかった。私はその日、夕食は全く入らなかったのである。私の胃袋の青春はとうの昔に終わってしまったが、しんさんの胃袋はまだまだ青春を謳歌しているようである。羨ましいような羨ましくないような(ボカ〜ン)。




2006年05月13日(土) 009名古屋オフ

 その昔ニフティに009会議室というものがあって、版画展やら何やらの折に集まってオフ会を行うということをよくやっていた。つっても最近は親しい者同士が年に一度か二度集まってカラオケ&宴会というパターンがほとんど。で、今日は名古屋でそのオフ会というわけだ。名古屋でやるのっていつ以来だろう。四、五年振りくらいのような気がする。ちなみに今回は遥々関東からしんさんがお越し下さったのであった。しんさんとはコミケで毎回会って飲み食いしているけれど、コミケ以外で会うのは数年振りなのでとても嬉しい。

 集合は昼の1時に新幹線北口。1時になると同時にすでに全員集合済み。ああなんて気分のいい。で、そのまんま昼食場所である堀内ビル地下の山本屋本店へ。ここの山本屋はちょっと引っ込んだ場所のせいか、平日はあんまし客が来ないんだが、今日は土曜のせいかこの店にしては混んでいた。まあそれでも全員一つのテーブルに座れたが。夕食がコーチンなので私は控えめにして、普通の味噌煮込みうどんだけ。ほんとはご飯とつきの方がうまいんだけどねえ。他の人は黒豚入りとかタラバ蟹入りとかゴージャスなのを頼んでおられました。

 2時半頃、地下鉄で今池のオンチッチへ。7人なので結構広い部屋に案内されたのだが、中を見てびっくり、部屋の奥にスクリーンがある(その代わりテレビ画面はない)。よく見るとDVDプレイヤーまである。しかも掘り炬燵。ドリンクはフリーで店のカウンターからセルフサービスだ(ただしアルコールはカウンターでその都度現金で支払う)。ううん、こんないい環境に三時間いさせてもらって一人千円でいいんだろうか。これ採算とれてんのかな。それとも今時のカラオケってこれが普通なのか? 栄のオンチッチもこういうのやってるのかな?

余談だが、先日に予約と場所確認がてら行った際、学生時代に作ったポイントカードを提示したら古いポイントはそのままで新しいカードに作り変えてくれた。凄いな、これ最新ポイントでも99年だったのに。オンチッチって99年以降もちょくちょく利用していたはずなんだけど、ポイントカード提示するのをことごとく忘れていたんだよな。それなのによくそのまんま継続させてくれたよ。

 参加者の一人が近所にお住みだったので「家から009のDVDBOXを取ってくるからいくつか見よう」と仰って下さり、わざわざ家に戻って取ってきて下さった。で、まずは新ゼロのカジノを大画面で(笑)無難に鑑賞。恐怖はその後で、あのキキカイカイを見ようなどという意見が(ボカ〜ン)。私としんさんによる「やらせはせん、やらせはせんぞ」という執拗な抵抗が功を奏して、取り敢えず最悪の事態は避けた。他にもいろいろなエピソードが候補に挙がるが、4が一コマでも映っている話となると例によって激しい攻防戦となった。結局「星祭りの夜」に収まる。心底ほっ。なんつーかこの日一番エネルギーを注いだかもしれん。ああしかしわざわざ持ってきて下さった方には申し訳なかった・・・。「星祭りの夜」は話がたるいこともあって沈没者続出(ボカ〜ン)。いやいや、これでいいのだ。それにしても絵は随分修正されておったな、星祭り。

 そんなこんなで気がつけば4時半。さすがに残りの一時間は歌に費やそうと、ひたすら歌ってカロリー消費(できたのだろうか)。その後は「鶏三和 はなれ」へ。同じ今池にあってその上オンチッチとは目と鼻の先。各々いろいろ頼んでぱくぱく食べる、食べまくる。デザートのプリンもおいしかった。8時ちょい過ぎた辺りでお開きとし、名古屋駅まで戻ってお別れ。懐かしい話題も山ほどできて楽しい一日でした。参加して下さった方々、ありがとうございましたーっ。あとT田さん、新刊誉めてくれてありがとうございましたっ。




2006年05月08日(月) シティーボーイズ「マンドラゴラの降る沼」

 眠い。えらい。朝は普通に飯食えたけどその後、午前中しばらく胃が痛かった。ホッチキス持ってても微妙に手がふるってるし。もうお前、そんなに働きたくないんか(笑)。あと、昨日重い物をちょっと持ったんだけど、ほんとにちょっとの間持ってただけなのに肩が筋肉痛(まあ凝るよりましか)。いやしかし真面目な話、年ごとにイベントでの消耗度が上がってきているなあ。これでは夏はまた確実に去年と同様の死に体になってしまうぞ。休みの日にプールでも行ってちょっと鍛えるようにすっかな。

 ちなみに今夜は毎年恒例、シティボーイズの観劇。今回はナディアパークにある青少年文化センターのアートピアホールでの上演。去年の金山よりは幾分小さい所だが、勾配がかなりついているので見易さはこちらの方が断然上。ネタも実に面白く・・って、疲れてたせいで途中ちょっと寝てしまったんだが。でも一番面白かったのは幕間のスクリーンでやっていたきたろうの映像だったりして(笑)。酒の席で喋っている時の様子をアップで撮っているだけなんだけど、いやあれ、素なの? 作りなの? どっちにしても凄すぎる。斉木しげるの巨大化は毎年のことだが(嗚呼)、今年は特に腹の出っ張りが気になった。大丈夫なのか。まあそれよりほぼ全てのセリフを噛んじまってたことの方が問題か。いやもうこれもある意味恒例だよな(笑)。とは言え締めのMCでまことさんがそのことで苦虫を噛み潰したような顔をしていたのは言うまでもない。

 劇中劇という設定のとあるアングラ劇(?)で中村有志は赤ちゃんの格好をして大きな金玉袋を振り回していた。で、私は全然気がつかなかったのだが、実はその時ちょっとばかりミが出ていたらしく、近くにいたお客さんはばっちりだったんだそうだ。女の子の観客の中には「キャア」と手で視界を覆っていた子もいたとのことだが、本人としてはこの際見て欲しかった、とか。いいなあ、あたしも見たかったよこの際。あと今回はいとうせいこうが久し振りに参加していた。それにしてもMCでの、
「僕が入ると若返るって言われるんですよ。でも僕もう45なんですけど」
 という発言にちょっとびっくり。もうそんな年だったのかい。




2006年05月07日(日) コミックシティ

 昨夜ベッドに入ったのは11時だったんだが、折角の早寝も寝つきの悪さには勝てず。いくつになっても遠足前は興奮して眠れん。まあ昨夜は暑くて寝苦しかったというのもあるのだが。とにかくちょっと寝たり起きたりを繰り返しているうちに5時半になってしまった。まあ朝食はちゃんと食べられたし、行きの新幹線にもきちんと乗れたし、忘れ物とかも特にしなかったからいいんだが。しかし雨天ってのがなんとも嫌だな。幸い、そう大した降りでもないからいいが。

 9時ちょっと前に住之江公園駅に着いたのだが、行きのニュートラルがえらいすいててびっくり。いつもはホームから下のエスカレーターまでずーっとトグロ巻いているのに、今日はホームにちょっと人がいるだけ。列車が来たタイミングがよかったせいで席にも座れちゃって、一体どうなってんだか。いつもはすし詰めなのになあ。

 なんだかんだで結構ギリギリな時間に入場。歩きながら自分のブースの下を見ると、箱詰めの新刊が。スペースに行って両隣の方に挨拶して、取り敢えず新刊を開封。もうね、同人やっててこいつを開ける瞬間が一番鬱ですわ(ボカ〜ン)。

 別ジャンルにいたが、お仲間たちはもう全員到着していた。新刊のコピー本をぎりぎりまで作っていたらしいが、いざ綴じる段階になってあまりの厚さにホッチキスの歯が立たず、しゃあないのでページ順だけそろえて一冊ごとにパリ袋に入れて売っていた。なるほどー。あたしも綴じるの間に合わなかったりしたらこういう風にしよかな。って、真似したくねえよ(ボカ〜ン)。

 11頃、売り子をGさんにお願いしてファンチル本を漁りに行く。サークル数は少なかったが私は冬に買っていなかったので、取り敢えず手当たり次第買った。3、40分ほどその辺を回って帰る。と、これ以外はひたすら暇で、ほとんどGさんと喋っていた。今回ペーパーでぼく地球について書いていたので、その辺いろいろ語り合う。取り敢えず二人とも「紫苑はウザい」という点で共通(笑)。
「紫苑をキャーやキャーJr.と絡ませるのって卑怯だよね」
「うんうん、あれってさー、要するに少女漫画なんかでよくあるじゃん、不良少年が雨の日の下校途中で捨て猫拾うっていう。で、ヒロインが電信柱の陰からそれを見つめて『○○クンって、本当は優しいんだぁ(はあと)』みたいな」
 他にも「亜梨子は優柔不断&意志薄弱でイラつく」とか、悪口もりもり。ああ楽しいなあ。

 二時頃撤収してお仲間等とWTCん中にあるイタ飯系喫茶店で時間を潰す。このビル、喫茶店の類がちょっと減ってしまったせいで足休めをしたい人がみんなこの店に集中してしまっていて、回転がてんやわんや。店員がみんなダークサイドに落ちかけていた。

 その後は梅田の和民へ行き、6時頃Yさんと合流・・・のはずが我々が無駄に紆余曲折を経たおかげで店に着いたのはなんと7時。ああ全く申し訳ない。その後、「『BASARA』は最高。でもその後の田村由美ってどうしちゃったの」「吉田秋生もバナナの後つまらんくなったよね。『ラヴァーズ・キス』はよかったけど」「樹なつみ、『獣王星』アニメやってるね。でも樹なつみってつまらんよね。『八雲立つ』なんてラストひどすぎ」等々、概ねいつものクサし大会(ボカ〜ン)。いや、いろいろいいお話もしましたけどね。

 9時半ちょっと前にお開き。はあそれにしてもよく食べた。明日辺り胃が辛いかも。私はそのまんま帰路へ。名古屋に着いてから足が痛いなあ、と思ってサンダルを脱いでみたら左足の皮が剥けていた。んん、結構前から履いてるんだけどな、これ。帰宅後は疲れが出てひたすらフラフラ。鼻を強く咬んだら眩暈がした(ボカ〜ン)。明日大丈夫かな・・・。

 何はともあれ、本日新刊をお買い上げ下さった方々、ありがとうございました!




2006年05月06日(土) それでは明日

 おうもう5時かい。さて、ペーパーも折り終わったし、あとはもうどうにでもなれという状態ですよ(なんでそんな投げやりなんだ)。結局連休中って何してたっけ。ペーパー書いて、日記書いて、アニメ夜話見て、昨日は「プロデューサーズ」見に行って・・・。嗚呼もっと有意義な過ごし方がしたい!!

 明日は他サークルのお方と一緒にブースにいる予定です。Tさん来れるかなー。また急なお仕事入っちゃうとかないといいなー。で、私はTさんがいるいないに関わらず、開場と共にファンタジックチルドレン本その他いろいろを漁りに行きますので、11時くらいまではブースにいません。すみませんがよろしく(ボカ〜ン)。

 それと今日、「ヒストリー・オブ・バイオレンス」と「ブロークン・フラワーズ」の感想をアップしておきました。よかったら見てね。それでは明日を楽しみにしております。今日はうんと早く寝るぞ!




2006年05月05日(金) プロデューサーズ

 まあ折角ミュージカルなんだし、プレミア1でやっている今週中に見てしまおうと行ってきた。2時頃に着いたのだが、プレミア1は50席ちょっとしかないので、3時15分からの回はもうほぼ満席に近く、残りの席でましな所と言えば一番後ろの一番左しかなかった。まあでもそう気にならなかったし映画も面白かったのでよし。メル・ブルックスの大昔の作品をキャストだけ変えてほぼそのまんま作っているのでギャグはかなり古臭いんだが、ネイサン・レインの演技を見ているだけで充分楽しめる。あとナチオタクの脚本家を演じたウィル・フェレルが最高(しかし飼ってる伝書鳩の一匹の名前がヒルダって・・)。やっぱこの人はこういう役をやらせると素晴らしいね。ちょい役でジョン・ロビッツとマイケル・マッキーンが出てくるが、残念ながら本当にちょい役でお二人とも自慢の歌声は聞かせていただけず。

 さて映画版「プロデューサーズ」の感想を述べたところで、私は懺悔をせねばならない。全くこの大罪を何と申し上げてよいのやら・・・。あれは去年の7月21日。原稿が超切羽詰っている頃、私は東京へブロードウェイの来日公演「プロデューサーズ」を見に行ってしまったのだ(ボカ〜ン)。チケットの申し込みをしたのは5月だったと思うけど、この日しかチケットが取れなかったんだよ・・・。申し込んだ時も迷ったけどさ。「オリジナルキャストじゃないんだからそんな犠牲を払って見なくても」とも思ったさ。でもブロードウェイという言葉が私をだめにした・・・。いやどっちにしてもごめんなさい。

 そしてさらにもう一つ私は懺悔をせねばならない(まだあるんかこいつ!)。今度は今回の新刊でのことです・・・。原稿が結構切羽詰っていた3月24日・・・。私は東京の新宿テアトルタイムズスクエアへ「ウォーク・ザ・ライン」を見に行ってしまったのだ(ボカ〜ン)。結局五回も見ちゃったよ、ははは・・・。いや・・・、本当に申し訳ございません。ちなみに、テアトルタイムズスクエアはでかかったです。でも特別大きいのはあくまでボックス部分だけ。ボックスだけならそれこそ「何? 品川アイマックス?」って思っちゃうくらいでかいんだが、肝心のスクリーンがそれに見合うほどの大きさではなく(大きいは大きいんだけど)、なんかちょっとちっちゃく感じてしまった。でも音響はとてもよくって満足満足。関東一帯ではここしかやっていないもんだから、人の入りはかなり多くて名古屋の「ウォーク・ザ・ライン」とは大違いでありました。これで大いに満たされた私は「うむ、これでもう原稿に集中しよう。もはや『ヒストリー・オブ・バイオレンス』は諦めようぞ」と思ったのですが・・・。




2006年05月03日(水) モーターサイクル・ダイアリーズ(DVD鑑賞)

 本日は友人と昼過ぎに待ち合わせて、家で一緒にレンタルDVDの「モーターサイクル・ダイアリーズ」を見た。いやー、「イージー・ライダー」もそうだけどバイクの疾走感というのは映画で見ると本当に気持ちいいね〜。こういう映画を見ている時だけは男に生まれたかったと思うよ。あとここまで暗さのない、それでいて嫌味じゃない青春映画を見たのも久し振り。こういうのってもう、キャメロン・クロウとか巧いアメコメ監督ぐらいにしか作れないと思っていたけどなかなかどうして。待っていれば生まれてくるもんだな。

 物語は医学生のエルンスト・ゲバラ(ガエル・ガルシア・ベルナール)が友人のアルベルトと共に南米大陸をオンボロバイクで縦断する旅を綴ったもの。旅に試練はつき物だけど、こいつらの旅はかなりのんびり、かついい加減(特に相棒であるアルベルトのラテン度はアンデス並みの高さ)。会う人会う人、とにかくいい人ばっかりで、なんでも恵んでくれるし、二人のちょっとしたハッタリにもすぐ騙されてくれて、必要以上に親切にしてくれる。で、ことあるごとに飲む踊る歌う。主役二人もまた遠慮ゼロでみんなの親切に浴しまくってて、宴とかになると旅先の人々以上に悪のりしまくる。バカだ。こいつらもうバカばっか! 見ていて恥ずかしいよ! せめて一回くらい「乞食をやるならイタリアでやれ」とか言われたりしろよ、南米なら。

 主題のはずのバイクだが、映画開始30分後にはスペックを上回る激走が祟って走らなくなり、それからちょっとしたらクズ鉄送りになっていた。タイトルに偽りありまくりである。登場人物もいい加減だが、中身までもいい加減だ。ラテン万歳。

 が、それでも後半はちょっとだけシリアスになって、旅先で貧困層の様々な苦しみに直面するうちに、エルンストは徐々に己の使命に目覚めていく。ハンセン病施設を手伝い始めてからはさらにその思いが強まり(もともと、医学生としてここで実習させてもらいに行く旅でもあったのだ)、エルンストはチェ・ゲバラとなるのであった。

 主演のガエル・ガルシア・ベルナールがとにかく素敵だった。背はそんなに高くないんだけど、顔立ちがとにかく美しい(特に横顔)。顔が綺麗な役者は表情が乏しくなりがちだが、なかなかどうして深みのある表情をいろいろと見せてくれて、そんなところにまた目が釘づけ。なんかオーラが出てるよ、この人からは。我々二人が次は「バッド・エデュケーション」を見ようと堅く誓い合ったのは言うまでもない。

 その後アカデミー賞の映像をとびとびで30分ほど見て、夕飯を食べに行き、最後は近所のケーキ屋さんでケーキとお茶をいただいてひとしきり喋り、散会した。



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