猪面冠者日記
今さらだが当分不定期更新

2006年01月30日(月) もうすぐ放送日だねGGA

 すでに結果も発表されたとはいえ、動いているスターが見られるのはまだちょい先であります。取り敢えずワタクシの目当ては以下の方々。

■デビッド・ストラザーン
 一番楽しみなのは何と言ってもこの人。「グッドナイト&グッドラック」でドラマ部門主演男優賞にノミネート。知っている人あんまりいないだろうけど、すごく好きな俳優の一人なのさ。「サイモン・バーチ」の牧師役が特に好き。他にまあまあ知られてそうなのっていうと何があったっけ。あ、ロバート・レッドフォードの「スニーカーズ」で盲目のハッカー、ホイッスラーを演じていたわ。あとこの間レンタルで見た「ロンリー・ブラッド」でもクリストファー・ウォーケンの盗賊仲間で出てたな。これまでほとんどスポットライトとは無縁で、当然この手の場に顔が出るなんてこともなかった人だけど、やっと脚光を浴びることができてファンとして嬉しい限りだ。この人を主演にしようと決めたジョージ・クルーニーにはよくぞ! と言いたい。
 しかしこの人、小さい人だとは思っていたけど、映画祭か何かでジョージ兄貴と並んでいるのを見たら、ジョージ兄貴よりもちっちゃかった。改めてその小ささを実感してしまったよ。

■フィリップ・シーモア・ホフマン
 「冷血」執筆中のトルーマン・カポーティが、「冷血」のモデルとなった連続殺人犯に対して抱いた同情と残酷な好奇心を描いた「カポーティ」でドラマ部門主演男優賞にノミネート。今回は受賞もしました。スピーチで何喋ったか楽しみ。

■ホアキン・フェニックス
 ジョニー・キャッシュの伝記映画「ウォーク・ザ・ライン 君につづく道」でミュージカル・コメディ部門主演男優賞受賞。もう、彼が幸せであればなんでもいいと思っている私なので大変嬉しいです。二日くらい前にハリウッドの道路で運転中に事故っちゃったみたいだけど、怪我しなくて本当によかった。

■ネイサン・レイン
 「プロデューサーズ」でミュージカル・コメディ部門主演男優賞にノミネート。もうとにかく日本での上映が楽しみでならない。ネイサン・レインも久しぶりに見られるので嬉しい。

 あとはやっぱジョージ・クルーニーです。「グッド〜」で監督賞と作品賞にノミネート、「シリアナ」で助演男優賞受賞と、のりにのっている兄貴の笑顔が見たいわ〜。今年は兄貴の時代だよ。あと、「チョコレート」以来気になっていたヒース・レジャーも楽しみ。




2006年01月29日(日) ドイツ人は捕虜になったら波乱万丈らしい

 21日に「全国・故郷の名物を作った人たち2」という番組でユーハイムの創始者、カール・ユーハイムのことが語られていたことは日記でも書いた通りである。ところが一体何の祭りなのか、翌22日にも東海テレビ(フジ系列)でやはりユーハイム絡みの番組が放送されていたのであった。タイトルは「歴史発掘スペシャル ドイツからの贈りもの 〜国境を越えた奇跡の物語〜」。放送は午後4時5分から約1時間20分(CM等を除くと1時間ちょっと)と、なかなかにたっぷりであった。

 そもそも22日のこと。テレビ欄を見ていたら「90年前の奇跡・バウムクーヘン&サッカーが広島で誕生」てな煽りがあって、それに惹かれて録画したのだ。「またバウムクーヘンかい。この間のと内容が被っちまってるだろうから見なくてもいいかなー。まあでも一応録っとくか、ドイツだし」と、21日にやった立花隆のサイボーグ番組を録画したテープの余りで録画セットをしたのであった。が、その後録画したことをすっかり忘れ、やっぱりこの番組をチェックしていたしんさんがブログで話題にしているのを見てはっと思い出したのであった。

 というわけでやっと今日実際に見たのだが、録画しておいたのは大正解の、充実した内容のドキュメンタリーだった。本当に意外な事実の連続で、驚く部分が多かった。

 第一次世界大戦後、青島で捕らえられたドイツ人捕虜は広島にある似島の捕虜収容所に収容される。日本軍の捕虜というと即、「虐待、強制労働」というイメージがあるが、意外にも彼らは国際条約にのっとった形できちんと扱われ(そもそも捕虜なんてまともに扱われるはずもないから国際条約があるわけだ)、収容所によってはかなり自由に過ごすことを許されていた。所内で劇を上演したり、パン屋を開いたりする者もいた(写真でその様子が残っている)。中にはサッカーチームもあり、彼らと日本のサッカーチームとの合同試合は、日本人に世界のサッカーを初めて体験させる重要な機会となった。

 その後の終戦、そしてベルサイユ条約の締結と共に彼らは釈放される。だが、故郷ドイツは大インフレで荒廃。断腸の思いで日本に留まる者あり、不安を抱えながら帰国する者あり。そして誰もが知っている通り、歴史はその後も不幸な形で進んでいき、第一時世界大戦を生き延びた彼らもその荒波に翻弄されることになる。戦争絡みなので当然誰の「その後」も悲劇の色合いが濃くなる。懸命に人生を生き延びようとした各人のしぶとさと、それでも志半ばで生を終えることとなった儚さにはしみじみと心打たれるものがあった。

 余談だが、番組案内役としてドイツを巡る勝村政信が現地のサッカーチームに飛び入りで練習に参加して、その際「こう見えても42なんで優しくしてね」みたいなこと言ったら、まわりのドイツ人から「42!? 17の小僧かと思ったぜ!」と言われてたのが笑えた。まあ私でもかっちゃんが42っていうのは意外に思ったくらいだから、外人なんかから見たらガキにしか見えんのだろうな。




2006年01月28日(土) 2005年に見た映画を振り返って

 去年自分が見たものの中で特に素晴らしかったものを十本あげる。なお、同順位内の並べ方はアイウエオ順。

1、エリザベス・タウン
1、亀も空を飛ぶ
1、ミリオンダラー・ベイビー
4、イン・ハー・シューズ
4、ドッジボール
4、ロード・オブ・ウォー
7、バットマン・ビギンズ
8、銀河ヒッチハイク・ガイド
8、セルラー
8、香港国際警察

 バットマンとポリス・ストーリーはどっちを上にするか迷ったが、マイケル・ケインで一個上にした。あと、「ライフ・アクアティック」は別格なのでランキングからは除外(笑)。

 他に去年見た映画を、過去日記を見返しつつ以下にずらっと並べてみた(書き漏れあったらごめん)。

「コーヒー&シガレッツ」「Ray/レイ」「TAXI NY」「失われた龍の系譜 トレース・オブ・ア・ドラゴン」「そして、ひと粒のひかり」「サイドウェイ」「シャーク・テイル」「ローレライ」「ステップフォード・ワイフ」「ベルンの奇蹟」「ホステージ」「50回目のファースト・キス」「チーム☆アメリカ ワールドポリス」「奥さまは魔女」「愛についてのキンゼイ・レポート」「ライフ・イズ・ミラクル」「2/2」「シン・シティ」「春の雪」「みやび 三島由紀夫」

 まあ、世のマニア諸氏に比べれば微々たる本数だが、それでも「ああ、忙しかったくせにこんだけ映画見てて、おまけにCSのドラマとかも見ていたらそりゃ同人誌も薄くなるわな」と思った(ボカ〜ン)。ごめんなさい。今年はもっと減らします。

 基本的に私は事前の前評判を当てにして見るか、予告編等を見て自分で興味を持ったもののみ見ることにしている。ま、そうは言ってもライダーとかZみたいにネタや義務で見に行く場合もあるが。日記には書いていなかったが、「春の雪」と「みやび 三島由紀夫」はゼミの忘年会のネタにするために同じゼミだった友人に誘われて見に行ったもの。どっちもつまんねえだろうなあと思っていたら案の定つまんなかった。まあ、二人ともハナからネタ目的だったからいいんだけどね。だがそれにしても「みやび 三島由紀夫」の方はひどかった。中身が映画としての体を成していない(案の定、場内の沈没率高し)。「春の雪」は話こそつまんなかったが、映像と衣装は秀逸。特に一般公開されていない奈良円照寺の内部がそのまま撮られているのは貴重だろう。

 日記等でつまんなかったと書いているもの以外は、ベストテンにあげなかったものでも全ておすすめばかりなので時間があったら是非レンタルで見ていただきたい。いやあ去年も充実していた一年だった。

 しかしCSのアメドラ漬けの今日この頃の私としては、映画のお株はほぼテレビが奪っていると思わざるを得ない。まあ、これは随分前からアメドラファンの間でささやかれていたことではあるが、遅まきながら私も実感している次第だ。あのジェリー・ブラッカイマーですら「CSI:科学捜査班」や「FBI 失踪者を追え!」みたいなちゃんとしたもの(笑)をプロデュースしているのである。時代は変わったもんだ。

 もちろん、日本に輸出されているのは氷山の一角で、我々の知らないところで駄作も腐るほどあるのだろう。しかしこんな豊かな氷山の一角はアメドラと日本のマンガ以外ではちょっと有り得ないような気がする。よく言われるのが「一話一話が映画一本分のクオリティ」ということなのだが、そういう一本一本に、シリーズ物としての魅力、群像劇としての魅力が加わっているのだ。そりゃ負けるわな。

 ちなみに今毎週見ているCSのドラマは、「ERIV」、「NIP/TUCK マイアミ整形外科医」、「シックス・フィート・アンダー」、「ダーマ&グレッグ」、「OZ」の五本。つってもこのうちNIP/TUCKは録画しっぱなしでちゃんと見た回がほとんどない。いつか時間を作ってまとめて見たいけど、いつになることやら。この上四月になったらまたBSの方で「ERXI」の放送が始まるだろうからきついなあ。もうテレビアニメ見ている暇がないよう。

 ちなみに「サード・ウォッチ」はボビーが死んで以来見ていない。なんつーかあの仕打ちで燃え尽きた。ボスコが好きなんで奴の行く末はすごく気になるけど、それにつけても2以降、納得のいかない展開が多すぎたんでもう見るのはやめることにした。ま、最近じゃあれだけ面白かったERだってつまんないんだけどね。今CSでやっている昔のはいいとして、新しいのはどうもねえ。IXの前半はグリーン先生の死を乗り越えようとするエリザベスの姿にすごく感動したんだけど、そっから先はドラマ全体から何かが大きく欠落しているとしか(最大の欠落はロマノよ。大好きだったのにあんな風にされるなんて・・・)。それでもアビーさえいなけりゃもうちょっと楽しく見られるんだけどな。この迷惑女のせいでルカもカーターもおかしくなっちまったんだ、ちきしょう(涙)。今のところVIIIから登場しているガラントとXから加わったニーラちゃんが唯一まともな人間ドラマをやってくれているので、やがて始まるXIもこの二人で繋げつつ視聴することにしよう。

(2006年2月27日追記)
すんません、05年の映画で「カンフーハッスル」があったのに忘れてました(ボカ〜ン)。




2006年01月25日(水) 嘘だー!

 たった今帰宅して夕刊をめくったら死亡欄にどこかで見た名前が。同姓同名の別人かと思いたかったですが、そうじゃなかった。以下中日新聞夕刊より。

クリス・ペン氏(米俳優)米テレビの24日の報道によると、カリフォルニア州サンタモニカの自宅で死去、43歳。死因は明らかでないが、犯罪が絡んでいる形跡はないという。
 俳優ショーン・ペンの弟で、クエンティン・タランティーノ監督の「レザボア・ドッグス」(91年)や「フットルース」(84年)など多くの映画に出演した。
 (ロイターES時事)

 要は薬なんでしょうね。24日・・・。よりによってジョン・ベルーシの誕生日に。こうして好きな俳優が薬で死んでいくのは悲しいです。ロバート・ダウニーJr.だけはこういう死に方をしないで欲しい。

 なお、クリス・ペンの隣には「ブリキの太鼓」の製作者、フランツ・ザイツの名がありました。こちらは84歳。長く重病を患っていたそうです。ご冥福をお祈りします。




2006年01月24日(火) これからの同人活動についてちょこっと

 まずはジョン、お誕生日おめでとうーっ!

 仕事からの帰り道、ひなびた店ばかりが連なる道を歩いていると、一軒のいかにもこういう所らしい感じの食器屋で足が止まった。店の外に籠が出ていて「オール50円」と書かれた厚紙がはりつけてある。中には安さ丸出しの茶碗やコーヒーカップ。それと、最近ではあまり見かけないが、マンガの絵が焼きつけられた茶碗がいくつかある。その昔、岐阜でもりやすじの原画展をやっていた時、もりやすじのキャラで子ぐまや子ねずみが描かれた茶碗が展示してあったのを見て以来、どこかで売ってやしないかと探しているので、寒空の下物色したが、もりやすじの茶碗は残念ながら見つからなかった。しかしその代わりに思ってもみなかった茶碗を発見した。「小さなバイキング ビッケ」の茶碗! 表面には「マルC瑞鷹エンタープライズ」というシールが貼ってあるから、パチの類ではない。・・・がしかし「小さなバイキング ビッキー」などと描かれているのが、気になると言えば気になる。まあしかし買わずにはいられないので、迷わず二個購入。一個は知り合いの名劇ファンにあげるとしよう。

 帰宅したら、アニドウからDMが届いていた。オモテ面にはまず「もりやすじ原画展 2006」開催のお知らせ、裏面には「もりやすじ画集2 もぐらノート」発売のお知らせが書いてあった。原画展行きてー!! のではあるが、東京でしかやらんのじゃなあ。せめて中部地方のどこかだったら車なり電車なりで行くんだけど。画集はもう待ってました! の一言に尽きる。早速アニドウのHPに行って予約してきた。ちなみに1月31日までに予約した人には特製ハガキ二枚がつくそうだ。

 帰宅してから近所の本屋へ行って今月の映画秘宝を立ち読み。今月は各編集者が2005年のベストとトホホを発表している。うっ、「エリザベスタウン」の評価めっちゃ低い・・・。確かに好き嫌いの別れる作品だろうが、別れていないよ。トホホにあげられている方が多いじゃん! でも長谷川町蔵が一位にあげてくれているな。まあいい、それだけで満足さ。どっちにしても「エリザベスタウン」が去年のマイベストワン映画であることには変わりない(マイベストワンはいずれ日記に書くつもり)。

 雑誌の前半では来年日本で公開される予定の映画もずらっと紹介されていた。おっ、「ブロークン・フラワーズ」はゴールデンウィークの公開だって! やったあ! しかし一昨年からこっち毎年GWはビルが主演の映画を見ているな。幸せなことよ。しかしビル、アンディ・ガルシアが監督をやる“The Lost City”以降、新作予定が全くないんだよな。2006年公開予定だった“Rob Schneider's Hard R”も随分前に降りちゃったし。“The Lost City”以降は当分ビルを見ることがなくなりそうで寂しいったらない。

 さて話変わって。1月12日の日記で「暇な仕事って素晴らしい」とか抜かしておるのでなんとなーく察しがつくかとは思いますが、へえ、このボンクラはまた仕事を変えましてございます(ボカ〜ン)。前のは31日が最後でした。大晦日だったんで5時には閉店してあとは掃除やったりしておりました。忙しい所だったけど、居心地はよかったなあ。全員年も近かったしオタ率が高かったんで昼休憩時はいつもオタ話しておりました。やめる前に忘年会をやったんですが、後輩の一人からプレゼントを貰えて嬉しかったわ。とはいえこのまんまだとこれからずっと同人誌の発刊ペースが「一年にぺらいの一冊」状態になりそうだったんで、やっぱり変わってよかったのかな。

 それにしても今の職場はド暇もいいとこ。ここ一年ちょっとのド疲れモードに体が馴染みすぎたせいもあって、終業時刻が近づいても体力は必要以上に余っているという有様。ここ数日は夜になっても眠くならないほどだ。始まるのがちょっと早いんで起床時間が7時から6時15分に早まったのが辛いといえば辛いが、まあこのくらいに起きるのなんざ世間的には至って普通よな。大体、夕方6時には家に着いてしまう(!)のだから朝が辛いなんて言ったら死刑もんだ。しかしこの暇をもってしても、溜めに溜めた録画を消化するには最低でも数ヶ月かかりそうだわ。

 で、同人活動予定について少し。今んところは5月のインテも8月の夏コミも余裕で参加できるんですが、冬コミはちょっと難しいです。と言うのも今の職場のカレンダーを見てみたら去年の仕事納めが29日だったんですよ。今年の冬コミの日程が二日間開催にしろ三日間開催にしろ、参加できるのは30日だけということになります。恐らく毎年この仕事納めになると思うんで、そうなるとこれから先ずっと、冬に009での参加は不可能となりますな。まあ冬に受かったことなんてないけどさあ。

 ま、それならそれで夏のSNLを冬に回して夏は009で参加したら? という形も一瞬考えたんですが、SNL本はあまりに延ばしすぎてしまったのでもうこれ以上先送りにはしたくないです、できれば。

 多分FC少年は今年もこれからも冬は29日だろうと思うんで、2006年の009本はこれから5月に出すものだけということになります。委託で出すこともありません。次の次の009本は長くなりそうなんで夏と冬の間に書き上げるのは無理っす。なんにしてもうちの009本好きの方々には申し訳ありませんが、こればっかりはどうしようもないんでお許しを。その分5月の新刊はここ最近の低空飛行と次回冬の無沙汰を補えるようなものにしたいと思っておりますのでお楽しみに。

 というわけで原稿第一なので今年はますます日記の更新が減りそうです。て、この言い訳も使い尽くした感がありますな・・・。ううむ、とにかく本の方を頑張ります。




2006年01月23日(月) ざっくり近況報告

 きちんとまとめてアップするのは一体いつ振りなのだろうか。さて、映画の感想(キング・コングと秘密のかけら)やその他一部の日にちはその日にち通りでアップしましたが、全部は到底追いつけないんで、以下大雑把にまとめておきます。

■年末の29日から3日まで、両親と弟妹はオーストリラリアのケアンズに行っておった。妹は最後まで行くか行かないか迷っていたが、結局、「部活の仲間たちと28日あたりにアパートで宴会をしたいから行かない」ということにした。つまりお姉様である私のお泊りは却下ということである。この時点ですでに12月も中旬。今から宿見つかるのかな(その後紆余曲折を経てマアタさんと泊まった)。したらば数日後バカ妹は「やっぱりあたしもケアンズ行くことにしたよ。え? お姉ちゃんもうホテルとっちゃったの?」と。いや、こいつにウザがられながら過ごすよりは気の合う誰かと泊まった方が遥かに楽しいからいいんだけどね。でもなんにしても大事なことは早め早めにして欲しいね。そんなだからお前は大学も(以下略)。

■四歳下の弟も東京住まい。ギリギリではあったがパスポートも一応とった。ある日母が電話すると弟曰く、「服がかさばってトランクによう入ってけせん」と。
「なんで? 服なんてあんた、Tシャツでええし、いっそ現地調達でもいいんだで。何がそんなにかさばっとるの?」
「えっ、なんで?」
「はあ!? オーストラリアは今、夏でしょうが! 南半球は季節逆だもん!」
「うそっ!! 知らんかった!!」
 私はこのことを後で母から聞いた。そん時はもちろん笑いましたが、しばらくしてからちょっとアンニュイな気持ちになりました。

■30日の夜11時半頃に帰宅したら部屋の前の廊下に新しい本棚が三つあった。幅はそれぞれ70、45、60センチ。お店の人がもうあらかた組んで持ってきてくれたとのことであとは間の板を好きな間隔で嵌めるだけ。いい加減床の本山脈と廊下に置きっ放しになっている在庫同人誌入りダンボールを片付けろというお母様のゲチなのであった。しかし二つって聞いてたんだけどな。三つも入らないよ。買ってくれたのは有り難いんだけどさ〜。なんて言ってても始まらないのでひたすら黙々と全ての床置き本のほこりを落とし、棚に入れていった。タイムリミットは家族がケアンズから帰ってくる3日の夜。孤軍奮闘の後どうにか完成。だが無念、「うしおととら」全巻は床配置のままなのであった。

■掃除して床が広くなった。完全平地とまではいかないが以前に比べてとっても歩きやすい今日この頃。今までは分け入つても分け入つても本の山、という状態だったのに今じゃまっすぐ歩ける。感動である。だがここになんとも情けない落とし穴があった。これまで足をくねらせて通っていた時間が長すぎたせいで、せっかくのモーゼの道も肝心の足がまっすぐ動かないのだ(ボカ〜ン)。「まっすぐな道でさみしい」という山頭火の句にはこういう意味もあったのか。

■一週間くらい前のめざましテレビで知ったんだが、COCCOがまたCOCCOとして歌手活動再開するんだってね。そのニュースの場面で「強く儚い者たち」がちょろっと流れたんだけど、あまりに久しぶりに聞いたせいでなんだかむやみに感動してしもうたよ。




2006年01月22日(日) コーチ・カーター(DVD鑑賞)

 20日に例の三本を返しにいった時、ちょっと奥の新作コーナーにこれが出ていたんで二泊三日で借りてきた。これ、かなり投げ捨て公開であったとはいえ地元でも劇場公開されていたんだけど、なんか忙しくて見に行く気力がなかったんだよな。やっと今日こうして見たんだけど、見終わってから「ああ行けばよかったなあ」と思えるいい映画だった。

 神奈川県立湘北高校バスケット部は、過去には記録保持者を多数輩出した強豪チームだったが、ここ最近は連戦連敗。そこで学校は、かつてこの部で猛将として活躍し、今ではスポーツ用品店の経営者として成功している安西(サミュエル・L・ジャクソン)を部のコーチとして招く。久しぶりに母校の門をくぐることになった安西。しかし、部員の過半数が卒業すらできず、卒業しても犯罪の道にはまる者があとを絶たない、という風潮は安西がいた頃となんら変わっていなかった。安西は学生たちのバスケ力のみならず、彼らが将来まっとうに生きていけるような力をつけさせるべく、猛特訓・猛勉強を強制。ボンクラ生徒どもは当然従う気ゼロなのだが、それに屈するブラックカラードデビル・安西ではない。反発する者には恫喝一発、
「ダッシュ500本! 腕立て伏せ500回!」
 あまりのしごきに嫌気がさした三井は部を去り、従兄の鉄男について麻薬売買に手を染めるのだが、ある日目の前で鉄男が射殺されたことで目を覚ます。安西のもとに一人赴き、泣きながら三井はこう言う。
「安西先生、バスケがしたいです・・・!」

 以上は半分冗談だが、まあ大体こういう話である。振り返ってみればとにかくサミュL扮するケン・カーターの独壇場であった(説教場面が多いだけに文字通り独壇場)。

 カーターも生徒たちと同様、貧しかった。だから当然貧乏は嫌というほど知っている。でもそれだけではない。苦労の末に今豊かになったからこそかつての自分や自分の周囲の貧困がどういうものだったのかがよく分かる。そして、次の者たちに何を与えればいいのかも。
「今は確かにバスケだけしていても済むだろう。だがその後はどうする? NBAに入れる者など全米の生え抜きの中でもほんの一握りだ。一方でこの町のアフリカ系アメリカ人が高校を出てから刑務所に入る確率は圧倒的に高い。だから今勉強して大学に入って資格を取ることが重要なんだ。君たちは今、家族とどんな暮らしをしている? 親の仕事はどうだ? 君らも将来同じような境遇になる。それで本当に満足か?」
 もちろん私は彼らとは全然違う身の上なわけだが、説教の一個一個になんだか我がことのように聞き入ってしまった。

 それにしてもサミュLのかっこよさといったら。この人は私の中では最も美しい骨格の黒人なんだけど、今回も一挙手一投足に惚れ惚れだった。私も話の中に入って一緒に説教されたいわあ。でも腕立て伏せ1000回は無理だな。あと、このDVDの色調がまたよかった。茶色や黒がよく映えていて、みんなの肌の色がとても綺麗だった。

 ちなみにこの映画は概ね実話であり、特典映像にはケン・カーターその人や映画のモデルとなった生徒たちも登場する。




2006年01月21日(土) ドイツ人は菓子職人でも苦難の人生を送るらしい

 お昼の1時半頃に家族で昼飯を食べていた時、何気なくテレビ愛知にチャンネルを合わせて見ていた。その時やっていた番組のタイトルは「全国・故郷の名物を作った人たち2」。和歌山の南高梅(ゆうぱっくのふるさと小包とかでやってるあのでかい梅干)、福井の焼き鯖寿司等を作った人たちの美談が再現VTRとかで紹介されていた。まあ、プロジェクトXみたいなものだったんだが、結構面白くて他にチャンネルを変えることもなく見ていた。そして最後の方では神戸のユーハイムを作ったドイツ人が取り上げられていた。

 毎年9月には必ず買っているユーハイムだが(笑)、今までドイツの会社だとばっかり思っていたのでそれが日本の会社であると知って、この時点でトリビアな「へえー」だったのだが、そこから先はこんな土曜お昼のどうでもいいような時間帯には実にふさわしくない濃厚なドイツ人的波乱万丈物語が続くのであった。

 ユーハイムを興した菓子職人、カール・ユーハイムはドイツの租借地であった青島に妻のエリーゼと共に暮らしていた。しかし第一次大戦で祖国ドイツが敗北。軍人ではなかったにも拘わらず、軍人に間違えられたカールは妻と引き離され、他の多くのドイツ軍人と共に捕虜として日本に連行されてしまった(なんで日本なんだろう。まあ、青島は第一次大戦後、日本が租借権得たわけだけど)。

 日本の捕虜収容所で絶望の日々を送るカール。ある日仲間の一人で普段は明るい者が家族の写真を見て泣いているのを目にする。しかし励ます言葉が浮かばない。だがふとカールの脳裏に、青島に一人残っているエリーゼのこと、そして二人で過ごしたクリスマスの思い出、特に彼女がバウムクーヘンについて語った言葉が蘇ってきた。
「カール、バウムクーヘンがなぜこんな形をしているのか知ってる? これは木の年輪を模しているんですって。それはつまりね、人生で辛いことや悲しいことがあってもまた前を向いて人生を重ねていきましょうという意味なのよ」
 自分なりに仲間たちに希望を与えたいと思ったカールは、看守と結託するなどして調理場から小麦粉や砂糖などを少しずつ調達して貯めた。乏しいながらもある程度の原料が貯まると、その辺に転がっているトタン板や空き箱を型に用いてバウムクーヘンを焼き上げ、仲間たちに故郷の味を食べさせた。

 釈放後、カールは在留外国人が多い神戸で菓子店を開き、青島のエリーゼを呼び寄せ再び元のような暮らしに戻った。「ユーハイム」は評判を呼んで徐々に大きくなったが、やがて第二次世界大戦が勃発。戦中も配給物資をやりくりして操業を続けたが、カールは終戦の前日に亡くなった。空襲により店や工場は焼失し、ドイツ軍に入っていたカールとエリーゼの一人息子も戦死。アメリカの占領下に置かれた日本にあってエリーゼはドイツに強制送還された。

 こうして店はもとより店の生みの親も神戸から消えた。しかし神戸にはかつてユーハイムで腕を振るっていた地元の菓子職人たちがまだ残っていた。やがて焼け跡の中から彼らは店を再興するに至る。エリーゼを深く敬愛していた彼らは、こうなったらどうしても彼女をまた日本に呼び寄せたいと思ったが、彼女が今ドイツのどこにいるのか全く分からなかった。しかしある日のこと、神戸で偶然に職人の一人がエリーゼの親友であるドイツ人女性と出くわした。幸運なことに彼女はエリーゼの居所を知っていた。まもなく神戸のユーハイムからエリーゼのもとに手紙が届き、エリーゼは再び神戸に戻ってきた。そしてエリーゼはこの地に留まり、長寿を全うした。

 以上。ううん、今年からはバウムクーヘン食べようかな、オリジナルでりんご入りの奴(洗脳されてる)。ちなみに番組のナレーションはキートン山田であった。ただし残念ながらいわゆるキートン山田の方の声だった。まあ、そこまで求めるのはねえ。




2006年01月20日(金) レンタルで三本鑑賞

 13日から15日までTUTAYAが旧作一本100円をやっていたので借りてきちゃいました。他にやらなきゃいけないことがいっぱいあるんですけど、まあそれはそれとしてね。100円だからね。

■ロンリー・ブラッド(DVD)
 おんぼろ一軒家に母・祖母・兄・弟と暮らしているショーン・ペンのもとに何年も行方不明だった父親、クリストファー・ウォーケンが大金を携えて姿を現す。父は名うての窃盗犯だった。貧しい暮らしにうんざりしていたショーン・ペンは父と共に犯罪の道にはまろうとするのだが・・・。
 登場人物のバカ&ろくでなしっぷりがもっとイっちゃってれば面白かったんだろうけど、全体的にしょぼくてしみったれていた。ヒロインが顎長のジュリエット・ルイスをさらに顎長に整形したような顔だったのにも大いに萎えさせられた。肝心のクリス様は今回、髪をキンキンにお染めになられた挙句、ボーボーに立てていらっしゃり、さながらスーパーサイヤ人のごとくであらせられました。しかしながらスーパーサイヤ人となられてもクリス様の狂気と神々しさはいつもの通りで、私としては充分に堪能させていただけましたと。ちなみにショーン・ペンの弟役がそのまんま弟のクリス・ペンだった。今のクリス・ペンにこんくらい元に戻せとは言わないが、あともうちょっと痩せてほしいわ。

■俺たちニュースキャスター(DVD)
 アメコメビデオスルーは世の習い。つまらないからじゃあない。当たらないからだ。でもそれがなんだ。これは面白い。面白すぎる。「奥様は魔女」でダーリンのウィル・フェレルをけなした輩どもは全員これを見て大反省していただきたいものである。お話は70年代の地方局が舞台。ここでアンカーマンをしているのがウィル・フェレルなのだが、ある日一人の優秀な女性がキャスターを目指してやってくる。この時代の職場、中でもマスコミ業界といえば男も男、超男社会。当然このヒロインはウィル・フェレルとその舎弟たちからありとあらゆるセクハラ攻撃を受けることとなる。が、ニュースキャスターとしては優秀でも頭の中身は小学生男子並みの彼らの攻撃は、いずれも大敗。
 とにかくこいつらのいやがらせのやり口がバカバカしさの極致で前半はずっと笑いっぱなしだった。後半は後半で他局のライバルとしてベン・スティラーをはじめとする極上のバカが無意味にぞろぞろ出てくる。いにしえのランプーン映画を髣髴とさせるバカアメコメであった。
 ちなみに本作の脚本・監督はSNLのライターをしていたんだそうだ。ああどうりで。

■ヘザース ベロニカの熱い日(ビデオ)
 カルト映画として名高い本作だが、これまで未見。中高生の頃だったらこういう映画も一生懸命見たんだけど、もうこの年になると十代の娘たちのリアルでうざい話はあんまし見たくないもんですな。なんつーか、「いやいやあたしゃここまでバカな娘じゃなかったよ」と思えば思うほど自分で不安になるのがいやなんだよ(笑)。それにしてもラスト近くのウィノナ・ライダーの顔はなんだ。あれじゃドリフのコントだよ。悲惨な場面だったってのにあのウィノナの顔のせいで「ぷぷぷ」となってしまったよ。




2006年01月14日(土) 下呂

 昨日の夜10時頃、母がいきなり「明日二人で一緒に下呂温泉行かん?」と言い出した。3月31日まで名駅下呂駅間で一人往復5600円のバスが毎日出ているので、こいつで行こうというわけである。昔は盆と正月には必ず親子五人で下呂温泉に行っていたもんだが、最近すっかりご無沙汰している。というわけで文字通りふって沸いた一泊二日の温泉旅行と相成った。宿はその晩に電話をしたらすぐ取れた。バスの方は今日の午前中にしか確認できなかったのだが、こちらも無事取れた。ピーク過ぎると予約も楽なもんである。

 当日はあいにくの雨だったが道中特にトラブルもなく、その上4時半という予定より早い時刻に着くことができた。息をすると山の匂いがする。学生時代はオリエン部だったので山なんて嫌というほど入っていたが、最近は熱田神宮すらめったに行かない。最後に山の空気を吸ったのはいつだっただろうと回想して、それが二年前の夏コミに18切符で帰った時のことだったと気づき、なんだかがっくりときた(笑)。しかしどこを見ても「さるぼぼ」がある。ああ下呂だなあ。それにしても岐阜は名古屋なんかからするとやっぱり雪国だ(さすがに北陸ほどじゃあないが)。名古屋ではもう年末の大雪は融けちゃっているけどこっちはまだ大量に残っている。

 宿ではひたすら風呂風呂風呂。ちなみに今日の宿は昔から常連で使っている所なのだが、しばらく来ない間に昔はおいしかった食事がえらく劣化していた。明らかにここで作っているものではない、業務用の何かをほぼそのまんま使っているような感じだった。他は変わっていなかっただけにそれだけがとても残念だった。

 夜もひたすら風呂。テレビをつけたらBS−2でエルビス・プレスリーゆかりの人々が彼の生涯について語る番組をやっていた。特にプレスリーが好きなわけでもないのだが、番組が面白かったので最後まで見た。にしても晩年の激太りしたプレスリーはジョン・ベルーシと瓜二つ。SNLでよくジョンがプレスリーの物真似をしていたけど、もし本物が隣に来ても比較のしようがなかっただろう。結局、この次にやったプレスリーのライブ「アロハ・フロム・ハワイ」も最後まで見て寝た。




2006年01月12日(木) 秘密のかけら

 仕事が終わったその足で名演小劇場へ直行。正直、レンタルで済まそうかと思っていたのだが、なんとなく映画館で堪能したくて行くことにした。はあしかし、毎週水曜のTOHOシネマズのレディースデーならともかく、木曜のレディースデーに仕事後行くなんて本当に久し振りだなあ。ああ暇な仕事って素晴らしい(ボカ〜ン)。

 50年代のこと、ケビン・ベーコンとコリン・ファースは人気絶頂のコメディ・コンビだった。しかしまだまだこれからという時に二人は突然コンビを解消してしまう。その直前に二人はある殺人事件に関わっていた。時は流れて70年代。被害者の少女とケビン・ベーコンたちとの因果関係に興味を持った駆け出しのジャーナリスト(アリソン・ローマン)が現在の二人を訪ねていく。

 緻密かつ精巧に作られたサスペンスであり、また、それと背中合わせに在った悲恋の物語である。不完全だったサスペンスと、やはり不完全だった悲恋は最後に見事に完成する。美しくも悲しいパズル映画。

 キャラクターの設計はどのキャラも大人の業と悲哀を感じさせて、実にいいのだが、アリソン・ローマンの役だけがやたらに子供じみていて鬱陶しかった。事あるごとに正論でケビン・ベーコンたちを裁こうとする態度は映画の人物とは言え、結構本気で腹が立った。

 ケビン・ベーコンはかっこよかったーっ! やっぱこういう役がいいねえ。たまにシリアスもやるお笑い芸人ケビン・ベーコン(異論ないよね)だからでこそつとまる役でしたわ。しかし「あれ」はどうしても納得できなかった。ストーリー上そうなっているから仕方がないとは言え、ケビン・ベーコンがあそこでノーと言うのはおかしいよ! どうしてもノーと言わすんなら別の奴をキャストするべき! ただケビン・ベーコンがうまかっただけに、相棒役のコリン・ファースの演技が不必要に重いのが気になった。シリアス展開の場面では問題ないんだけど、スタンダップ・トークの場面がちょっと苦しかった。なんかツービート並みに落差のあるコンビだよありゃ。両方で人気者になるのは絶対不可能だよ・・・、って解散の真の理由ってやっぱこれなんじゃないの?




2006年01月10日(火) 蒼穹のファフナー LEFT OF RIGHT

 4日の深夜に放送された一時間単発の新作をやっと鑑賞。思い返せばファフナー本編の最終回は一昨年の年末だった。あれからもう一年たったんだなあ。冒頭の青い空、そしてその空にそびえるフェストゥムを見た瞬間にもうゾクゾクとしてしまった。

 本編の前日談にあたる物語。つまり、彼らは全員次のファフナー適格者たちの捨て石なのであった。テレビシリーズの登場人物でまともに登場するのは総士のみ。当然、立場上辛い決断を下すことになる。こういう形で彼らを見届けた総士だからこそああいう総士になったんだなあ、と思うともう涙が・・・。
“島を守りたい。大切な人たちを守りたい。だから命を捨てて戦う。でも大切な人たちを悲しませたくない。何より、まだ死にたくない”
 一騎たちも捨て石であり、そのことを呑み込みきれずにそれでも呑み込んで戦った。しかし彼らは捨て石のまた捨て石なのである。一体どれだけ強かったらそういう立場を自ら望んで立てるのだろうか。だが強ければそれだけ、吐き出す弱さも壮絶である。いやそれは弱さと言うようなレベルではない。生への渇望が報われないことに対する必死の叫びとでも言うような、本当にどうしようもないものだ。「希望を捨てないということは切ない」というのが私のファフナー観なのだが、今回のエピソードはまさにそれが本編以上に詰まった物語だった。




2006年01月09日(月) キング・コング

 例のマイル交換でゲットしたチケットでもって行ってきました。すげえ面白かったですよ! 公開からもう結構たっている上にハリポタが始まっちゃったので、そんなに大きめのハコではやってなかったけど、それでも映画館で見て大正解! 巷で言われている通り、大猿が登場するまでの時間は確かに長かったんだけど、つまらない伸ばしではなかったと思う。隅から隅まで完璧に作られた50年代のニューヨークの町並みや、ジャック・ブラック扮する極道映画監督の生き様を見ているだけでも充分楽しめた。・・・て、やっぱりこれ最大画面で見たかったなあ。冬コミん時に品川のアイマックスで見りゃよかった(確かやってたような)。

 ちなみに実際に見るまでてっきりジャックが大猿だと思っていたのは私だけか(ボカ〜ン)? 例の怪しい島に考えなしに踏み込んで行ったジャックが、謎の遺跡とか伝説のなんちゃらとかの祟りで大猿に姿を変えられてしまうのかと・・・。現実にはキングはただのコングだったので、個人的期待が外れてちとがっかりだったのだが、主役一行がピンチになればなるほどあらわになるのは誰あろうジャックの怪物的人間性であった(無論、ビジュアル面での最大の怪物はキング・コングだが)。とにかくしぶとい。絶対死なない。そして根性が汚い(笑)。私としては大変満足であった。

 笑えたのがそのジャック・ブラックのアシスタント役がコリン・ハンクスだったこと。ジャックとの関係が「オレンジ・カウンティ」ほぼそのままだった。しかしちょっと見ない間にコリン・ハンクスは随分老けてしまっていた。親父のトム・ハンクスより老化速度が早いんじゃないだろうか。

 というわけで自分としては大した不満はなかったのだが、唯一の難はヒロインがナオミ・ワッツだったこと。美人なんだけど華がないんだよね、この人。大猿がナオミ・ワッツを探して町中の金髪娘をひっつかんでく場面があるんだが、そこに出てくるいろんな金髪娘とナオミ・ワッツの区別が私にはつかなかったよ。ナオミさんねえ・・・。暴力野郎にどつかれてたり、赤貧生活に身も心もボロボロになってたりする感じの辛気臭い映画だと物凄く輝く人だけど、お祭り映画向きの人ではないねえ。なんかナオミんとこだけ若き頃のキム・ベイシンガーにアイコラしながら見ていた私であった。




2006年01月08日(日) お年玉

 夜、従兄が奥さんと一緒に年始の挨拶に来てくれた。その時ありがたくもお年玉として二万円も貰ったのだが、その出所を教えてもらってびっくり。従兄の母に当たる伯母が祖母の形見に貰ったバッグの中に万札が入っていて、このお年玉はその一部なのだとか。折角だから孫たちで分けましょうというわけだ。やれやれ。まあ、お金のしまい方は超いい加減な婆さんだったからなあ。

 その昔、我が家の食器棚の中に蓋のないキャンディー缶が二つあって、婆さんはそれぞれに100円玉と10円玉をざくざく入れていた。小学生の頃、私がガチャガチャやビックリマンチョコの足しにこれらの一部を持ち出したのは言うまでもない(ボカ〜ン)。

 ただ、私はあまりに当然のように持ち出していた。一度それを近所の友達に渡したことがあり(何しに渡したのかは全然覚えていない。まーガキのことだから一緒にカレー煎餅か何か買いに行ったのだろう)、それが母親にばれて思いっくそ平手打ちを食らった(いろんな意味でバカすぎる)。さすがにその時は泣いてごめんなさいもうしませんと謝ったが、クソガキの改心期間なんぞたかが知れたもので、数日後には「ばれたあたしがドジだったわ。今度からはこっそりやろう〜」と再犯する気満々であった(嗚呼・・)。母は子供のお金や買い物に関しては普通の人で、よっぽどねだるか特別な日じゃない限り買わない・買わせない人だったのだが、爺さんや婆さんはこっちが欲しいと言ったらなんでも買ってくれたので、ガキの頃の金銭感覚は相当緩かったのであった。

 ちなみに例の小銭と同じ棚にはボロいバッグも入っていて、こっちには千円札がわさわさと入っていたのだが、「さすがにこっちは盗ったら罰が当たりそうだし、万が一バレたら半殺しだよなー」と思ったんで、ずっと手つけずだった。




2006年01月02日(月) 今日から平成18年

 すでに二日となってしまいましたが、あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

 ただいまサイキックの録音放送を流しつつ、数年振りとなる大掃除の真っ最中です。いや、大掃除はおろかここ数年は掃除らしい掃除というものを一切しておりませんでして、昨日からそのツケをまとめて払っている次第です(ボカ〜ン)。故あって明日の夕方までに終わらせねばならないのですが、できるのかな。あとCSでやっている各番組の一挙放送をHDDに録画したものも整理しなければ。明日の昼過ぎからはFOXで「ダーマ&グレッグ」のマラソンが始まるので何がなんでもHDDを空けなければならない・・・。

 というわけで書きたいメールも書けていません。年賀状も明後日から書き始めることとなります(ボカ〜ン)。いつも年賀状をやりとりしている皆様、申し訳ありません。ではまた掃除に戻ります。



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