猪面冠者日記
今さらだが当分不定期更新

2005年11月30日(水) エリザベスタウン/シルヴィ・ギエム 最後の“ボレロ”

 仕事が休みだ、でもって水曜日だ、というわけでTOHOシネマズへ。カウンターで12時から上映の「エリザベスタウン」と2時30分からの「イン・ハー・シューズ」のチケットを購入。「エリザベスタウン」は見ようか見まいかちょっと迷っていたのだが長谷川町蔵評価を信じて決行。

 期待がやや低かったせいかどうかは知らないが、とてつもなく感動してしまった。いやこの一年で一番、気持ちよく騙された映画である。もう自分の中で「ミリオンダラー・ベイビー」とタイで今年のナンバーワン映画決定。

 系統としては「アメリカン・スプレンダー」に近いんだけど、やはり監督が「あの頃ペニー・レインと」や「初体験 リッジモント・ハイ」のキャメロン・クロウのせいか、乙女チック度はかなり高め。そういう意味ではあんまり同性にはおすすめできない作品である。なんせ全編、乙女チックは乙女チックでも男の乙女チックイズム(何語だよ)に満ち満ちているのだからして。中野翠評価が低かったのもうなづける。中野翠がヒロインのキルスティン・ダンストを「計算高くてやな女」と言っていたが、実際このヒロイン、女に嫌われそうなタイプの女だものな。まあキャメロン・クロウのヒロインって以前のペニー・レインもそうだったけど、大体がそういう女だけどね。

 それにしてもなんと音楽への愛に溢れた映画だろう。もちろんキャメロン・クロウの映画はいつでもそうだが(なんせ14歳でローリングストーンのライターになったような人である)、もうそろそろジジイになろうかというようなおっさんが、何をどうしたらこれほどの瑞々しさを保っていられるのだろうか(まあ根っからそういう人なんだろうけど)。てゆうかそれがどんなに好きでも、ある程度マニアックになっちゃうと、絶対ピュアではいられないもんなのにこの人は昔っから「ロックは美しい、それを愛する人間の心も美しい」と恥ずかしげもなく言っている。普通は「ハイ・フィデリティ」みたいに「ロックは美しい、でもそれを愛する人間の心はかなり微妙」って方向に行くもんなのに。私なんかはもちろん「ハイ・フィデリティ」なんだけど、こんなにまで嫌味なく「美しい」と言われてしまっては敵わないねえ。

 話の筋とは直接関係ないけど、キルキルがオーリーのために作ったあのCDはすげえよ。あたしも人にCD貸したりMDやCD−R作ったりしたことあるけど、あんな域までは到底達せそうにない。いや、ハナから真似できるとも思っていませんが。やっぱ我々凡人はせいぜいジョンキューだな・・・。

 席を立った後、さあ感動したところで次はキャメロン・ディアスの「イン・ハー・シューズ」だ! と気合い満々でいたのだが、ふと時刻を見ようと携帯に電源を入れたら友人からメールが。
「今日のシルヴィ・ギエム、オペラグラス持ってきた方がいいよ!」
 し、しまったあああ〜っ、今日はシルヴィ・ギエム見に行くって前々から約束していたんだったあああ〜っ。たちまち真っ青。すぐに「イン・ハー・シューズ」のチケットを払い戻して帰宅。部屋からバレエのチケットを探し出し、上演時刻を見ると、5時45分開場の6時開演とある。よ、よかった。なんとか友情を壊さずに済んだ。はあ、寿命が縮んだよ。取り敢えず顔洗って化粧しなきゃ。

 ばっちり間に合ったシルヴィ・ギエムはとんでもなくすごかった。この人の踊りを見るのは初めてだったんだけど、世界中で絶賛されるわけだよ、これは。バレエっていうより、ヘッドライナーの技を見ているみたいだった(それも剣聖技)。

 もともと今日のチケットは友人から「何が何でも買え、見ろ」と言われてそんじゃと買ったものだった(友人はギエムの熱狂的なファン。チケット取りは彼女。ちなみに彼女は浜松の公演も行ってきた。すげえ)。今までバレエなんて途中で寝ちまうことがほとんどだったんで、友人に「寝ちゃうかも。ごめん」って言ったら「絶対目ぇ覚めるから安心しろ」と返されたんだが、ううん、本当にその通り、いやそれ以上だった。ちなみにギエムが踊ったのはタイトルのボレロと“Two”でした。客寄せの目玉はやっぱボレロなんだけど、私はやはり最初に見たせいだろうか、“Two”の方が断然よかった。また来日したら友人と一緒に浜松まで繰り出すかもしれん。




2005年11月29日(火) 黄色いバカンスをエンドレス

 アメドラにかまけて今期はテレビアニメを見逃しまくり。それでもたまーに「ぱにぽにだっしゅ」と「ローゼンメイデン トロイメント」は見ている。まあどっちも原作読めば済むといえば済むんだが。だけどこの両者、OPとEDがよいんだよな。歌もいいんだけどバックの映像も素敵なのよ。どっちも傾向は全然違うんだけど、センスがかっとんでるだけじゃなくて話の内容と密着してるところがいい。「りりかるなのはA’s」のOPとEDもいいよなあ。こっちは本編全然見ていないけど。なんせ前のシーズンが未見なんで。ローゼンメイデンも前のは見ていないしなあ。いつか全部通して見たいけど、いつのことやら。

 で、「ぱにぽにだっしゅ」の最初のOP「黄色いバカンス」にはまって、マキシCDを探しているんだけど、これが見つからない。ヤマギワは名駅も矢場町も売り切れ中。アマゾンですら売り切れ中。が、半ば諦めながら寄ったアニメイトであっさり発見。何でだろうと思ったら今アニメイトでぱにぽに8巻記念キャンペーンというのをやっている関係で、関連商品をざくざく出しているのですな。いやいや助かった。

 というわけで現在心置きなくエンドレスでかけています。あんまり冬には合わない曲だけど、まあいいさ。




2005年11月28日(月) サードウォッチ2 #33街角の英雄(原題 a Hero’s Rest)

 正直、第二シーズンに移ってからのサードウォッチはいいとこなしであった。全キャラ下らんことで悩みすぎ。そりゃ誰にだって悩みや挫折はある。彼らのような人たちなら尚更だろう。けどアレとかコレとか思い返してみるに、どれも簡単に解決できたような気がするんだよな。あ、あとドクとヨーカスは安い奴に肩入れしすぎ。特にヨーカス、あんな旦那とは第一シーズンの時にきっぱり離婚しておくべきだったと思うぞ。

 で、今回(27日放送分)主役は我らがモーリス・ボスコレッリである。私はサードウォッチの中ではボスコが一番好きなんだが、2のボスコはアホすぎて嫌いになりかけている。そりゃボスコはもともとアホだがそのアホさはもうちょっとかわいいアホだったんだよ。2のボスコのアホは「救いようがない」がつくアホっぷりであたしゃもう悲しい。今回主役だっつーけど、アホのまんま主役だったら見たくないなあ。でも噂では今回のボスコはかっこよかったらしい。というわけで、ある程度安心してHDDに保存してある分を再生。

 いつものように巡回していていつものようにコソ泥をとっ捕まえたボスコとヨーカス。が、男をパトカーに乗せて署に向かおうとした時、突然通りのどこかからパトカーが狙撃され、乗せていた男が死亡した。やがて、その日のうちにニューヨークの町で巡回中の警官を狙った発砲事件が相次いで起こる。あの時の発砲が自分たちを狙ってのものだったのだと知ったボスコとヨーカス。やがて警官の中に死者が出る。はたして彼らは無事犯人を捕まえることができるのか・・・。

 噂通り今回はとてもよかった。見えざる敵を見定めようとするサスペンスに、警官たちの仕事に対する情熱、その一方で情熱だけでは割り切れない家族との葛藤という人間ドラマがうまく混ざり合っていて、非常に感動的な仕上がりとなっていた。でやっぱり特にボスコがよかった。まあ今回は主役扱いだら当たり前と言えば当たり前なんだけど。出勤する前に、コソ泥男の家に寄り、彼の母親に向かって「自分のせいで死なせてしまってごめんなさい」と言うとこなんか胸が詰まった。出番は少なかったけどタイもよかった。ドラマの最後に殉職した警官の息子と目を合わせて涙するところなんか見ているこっちが泣けたよ。これは第一シーズンで語られたことなんだが、タイの父親も警官で、タイが幼い頃に殉職しているのだ。また、「子供たちのためにもしばらくこの仕事を休んでくれ」という旦那の願いをきっぱりと否定したヨーカスの言い様もいい。
「これが私の仕事、私の人生。誰にも肩代わりはできないのよ」
 今期はボスコと並んで駄目駄目だったヨーカスだけど、この一言でちょっと許せた。そしてとどめはやはりボスコのセリフだ。
「例え宝くじで七千万ドル当たっても、やっぱり俺は次の日も働くだろう」
 もうこの言葉を聞いた瞬間に今までの負債がキュルキュルと巻き戻されたよ。そう、サードウォッチはこういうドラマなのだ。生活に追いつめられ、仕事に悩み、人生に迷いながらも、他者の命と己の誇りを守り通す人々の物語なのだ。久し振りに一本気な彼らを見られて嬉しかった。少なくとも第二シーズンは最後まで見よう。




2005年11月23日(水) 村田喜代子「尻尾のある星座」

 著者の飼っているラブラドール、ユーリィにまつわる現在進行形での苦闘話と、それ以前に飼っていた今は亡きルビィとの思い出話、また著者の心に残る世界各地の犬話がごった混ぜになったエッセイ。週刊朝日11月18日号の清水良典が書いた書評を読んでがっしり心をわしづかみにされてしまい、すぐにアマゾンで注文した。20日に届いてからずっと読んでいるのだが、ティッシュが手放せない。著者が根っからの犬バカで思考回路も文系の典型であるせいもあるだろうが、とにかくセンチメンタルなのである。しかしそれがちっとも苦にならないどころかただただ泣けるという辺り、人に飼われる種の偉大さに感じ入るばかりである。ユーリィを庭に放そうとした時に、まさにその庭で眠りについているルビィを思い出す辺りの文章が特に美しい。

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 死は遠くへ抛られたボールの玉に似ている。それはずんずん遠ざかって行くけれど、決して消えることはない。ただどこまでも永遠に遠ざかり続けるだけである。
 私はルビィのことを思うとき、宙にどこまでも抛られて行くボールを連想する。
 死の真っ暗な空間を飛び続けるルビィ。何だか遥かな星のようでもある。どんなに遠く離れても、星はまたたいている。
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 泣けるエピソードばかりではなく、しゃれにならないような胸糞悪い話もあるのがいい。巷によくいるひどい飼い主の話や、実験医学の祖、クロード・ベルナールが自宅の地下室で研究のために夜な夜な犬を切り刻んだ話など、犬と人との関係にひそむ邪悪さをよくあらわしたエピソードもなかなか深い。死んだ愛犬を思って涙する著者の心と、虐待されている犬の悲鳴を聞いてもなんとも思わない人の心とに違いらしい違いなどないように思われる。人間は動物にしろ赤ん坊にしろ、言葉を持たない無力なものを、無防備なまでに愛し無防備なまでに酷薄に処するのである。

 とはいえこの本のメインである駄犬ユーリィの話はどれもユーモラスな悲嘆に満ちていて涙とは無縁だ。ある意味この辺を読んでいる時が一番安心して読んでいられる。まあこういう所全てをひっくるめての「犬の話」なのである。犬好きのみならず、動物好き、あるいはこれから動物を飼う予定のある人なら専門書とあわせて是非読んで欲しい本である。




2005年11月21日(月) キングピンキタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!

 もう夜中の一時半だってのに・・・。ああでもこれがオン書きせずにいられようか。

 ファレリー兄弟の、そしてビル・マーレーの最高傑作「キングピン ストライクへの道」がついにDVD化ですよ!
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000BX4ATS/ref=pd_rhf_p_2/249-3898164-8226755

 もちろん買うつもりですが、問題は販売がビデオ時代の時と同じジーダスであること。やっぱりジーダスから出た「小さな贈りもの」と同様、映像特典の類はほとんどないんだろうな。で、今DVDの仕様を確認してさらにがっかり。日本語吹替がなし!? あの江原正士の傑作吹替をつけないだなんてひどすぎるーーーっ!! 結局、手持ちのビデオ版を大事に持っているしかないのね。とほほ。




2005年11月18日(金) 癒しのブラザー

 夕食を親と一緒に食べにいった帰りの車中でラジオをつけていたら、NHKラジオ第一の「いとしのオールディーズ」という番組のゲストでバブルガム・ブラザーズのブラザートムが出ていた。毎回ゲストが自分にとっての思い出の曲を番組内で流して、その曲についての思い入れや自分との関わりなんかを語るという番組なんだけど、さすがというかやっぱりというかブラザートムらしく、選曲はほとんどBBだった。番組を聞いたのは途中からなので、全部は聞けなかったのだが、一応聞けた限りでは、「ピーター・ガンのテーマ」、“Shake a Tail Feather”、“Think”を流してくれていました(BB以外の曲も流していたけど)。いやー、昨日あんなのを見ただけに心にしみる音だったことよ。番組の中ではブラザートムがどうやって芸能界に入ったのかとか、コンビ名をブルース・ブラザーズに似た響きのものにしたくてバブルガム・ブラザーズにしたとかいろいろ語ってくれておりました。

 ちなみにブラザートムはその昔、ピアノの調律を仕事にしていたことがあったらしく、ミュージシャンになってからのある折にレイ・チャールズのピアノを調律させてもらったことがあったのだとか。その時レイ・チャールズに「君の顔を僕は忘れないよ」と言われたことが今でも感激の思い出なのだそうだ。ううん、このセリフを言ったのがレイ・チャールズあるいはスティービー・ワンダー以外であったのなら素直に嬉しいセリフだけど、なんか頭の中にはてなが残りますな。




2005年11月17日(木) 仮面ライダー THE FIRST

 まったく見る予定ではなかったのだが、巷におけるあまりの評判の高さ(笑)に俄然行く気になってしまった。というわけで名駅のピカデリー2に行って参りました。豊田センチュリーの方のピカデリーならともかく、三井ビルのピカデリーなんてあんまり使いたくないんだけど、市内ではここでしかやっていないので仕事場を上がった後渋々ここに向かった。ピカデリー2は中身がだだっ広い割にスクリーンがえらく小さかった。他の面でもあらゆる意味で一昔前のでっかい映画館という感じ。まあでもこういう非シネコンにも一個だけだがいい所がある。トイレが近いのだ。

 レディースデーに映画を見に行くのはえらい久し振りなんで本来なら映画館へ向かう足もうきうきとしたものになるはずなんだが、単なる酔狂で行くだけなので、自然と気合いが入らない。はあ、途中で寝なきゃいいけどな。

 案の定、途中で何度も寝そうになったが、どうにか完走。まあしかしあれだな、映画館だからどうにか集中していられたけど、家でDVDとかだったら確実にこの間のデビルマンと同じく、意識を失っていたであろうよ。もうそのくらいつまらなかった。どうにか映画としての輝きを放っていたのは、デジタル出演での天本英世とちょい出演の宮内洋の場面だけ。あとはひらすらダラダラダラ。結局何がしたかったのか、言いたかったのか最後まで見えなかった。

 以下問題点を箇条書き。当然ながらネタばれあり。

・ファーストシーンが本田博太郎
 いやこれは別に問題シーンてわけじゃないが。でも大概の人にはこれだけでもう、夕暮れ時の墓場でカラスの群れに出くわしたかの如き気分にさせられるであろう。なんせ「北京原人」、「デビルマン」の本田博太郎である。何でこんな人を最初のシーンに出すかね。縁起が悪いにもほどがある。この人も役者としては素晴らしいんだけどねえ。選んでる作品がねえ。

・ショッカーが人を拉致って改造する以外、何もしていない
 ショッカーという組織が何を発端として、また何を目指してこういうことをしているのかが一切語られない。どうせこの際ベタでも「世界征服」ぐらい言っとけよ。それでも罰は当たらない。こんなもんに勝手に出された天本英世は気の毒であるが、氏がお出ましになると否が応にも目が輝いてしまう自分がいる。

・ヒロインの性格がずず黒
 婚約者(原作では父親だったっけ)が怪人に殺された後、その場にいたのが本郷猛だったってことで本郷猛を仇と思い込み、彼を付け狙うのはいい。でもあのシーンのあの行動はいかがなものか。
 本郷猛が邪悪な力を持った殺人者であるという証拠をつかむため、ヒロインは彼を密かに尾行するのだが、そんなある折、女の子がトラックに轢かれそうになる。本郷は力でトラックを止め、女の子を助けるのだが、勢い余って別の車を巻き込んでしまい、大惨事が起こる結果となってしまう。ヒロインはその場にいるので当然一部始終を見るわけなのだが、事故が起こった瞬間このヒロインがとった行動が救急車を呼ぶとか誰かに助けを求めるとかではなく、その場へカメラを持って駆け込んでいくという、パパラッチかお前は的なものなのである。いくらヒロインの職業をマスコミ関係に設定しているとはいえ、これってどうなのよ。

・コブラ男とヘビ女に尺をさきすぎ
 デビルマンでミーコとススムにやたら無駄にスポットを当ててたのを思い起こさせるなあ。

・一号と二号の間に友情がない
 一応それらしい描写もあるのだが、半端なやおい狙いが実に癪に障る。かえって要らん。ヒロインを巡ってこれまた半端な三角関係があったりして、もう実に実に・・・。同じ宿命に生きる者同士ならではの絆なんて砂粒ほどにもない。でもライダーダブルキックはやる。もう見る側に喧嘩を売っているとしか思えない。

・二号が一号を励ますために言うセリフが・・・
これがねえ、もう凄いんですわ。悪の改造人間である自分にはヒロインを愛を告げる資格がないと苦悩する一号に対して二号がさわやかに笑いながら言うセリフがこれよ。
「もっと自分に自信を持てよ。俺たちは改造人間じゃないか!」
 すげえ。「ハッピーバースデー、デビルマン」に勝るとも劣らない破壊性のあるセリフだよ。

 総じて、良くも悪くも、いや悪くも悪くも井上敏樹なライダーでした。本当に昔のライダーが好きな人は絶対に見ない方がいい。家で「仮面ライダー SPIRITS」読んでろ。もう言わなくても分かるだろうけど、これは失敗作、駄作の類ではない。没なのだよ! ピーター・パンで「妖精なんかいるわけない」って子供が言うとその分妖精が死ぬっていうのがあるけど、この映画を見ている間、ライダーファンが死んでいく音が時空を超えて何度も聞こえてきたよ(ボカ〜ン)。

 こんなもんを作ってしまったからには井上敏樹もデビルマンの監督と同様の運命を辿るのだろうか。いや辿って欲しいな(ボカ〜ン)。響鬼の戦犯もあることだしね。つか本郷猛にはそんなに思い入れないからなんだかんだっつってもそんなに腹は立たないんだけど、響鬼のアレにはかなりむかついているのでね。数年後がちょっぴり楽しみになった冬の夜でありました。

 あれ、ざざっと書き流すつもりだったのに気がつきゃ結構な長文になっちゃったよ。やっぱ悪口は筆がのるなあ(笑)。




2005年11月08日(火) みゆき眼鏡でCMに

 朝、めざましテレビを見ていたら、みゆきさんが真心ブラザーズの誰か(忘れた)と牛乳のCMにご出演あそばされるというニュースが出ていて、CM本編も公開されていた。テレビに出ないみゆきさんではあるが、郵便局の年賀状をはじめ、CMにはたまに顔をお出しになる。ふむ今回は牛乳のCMか。やっぱ北海道出身ってのとかけているのかね。

 CMの内容は、真心ブラザーズが自宅の冷蔵庫を開けると、その向こうが北海道の牧場になっていてみゆきさんがいる、というもの。牧場にたたずむみゆきさんはこれまで見たことのないかわいさであった。ううむ、みゆきさんにかわいいという路線が有り得たとは。あのみゆきさんをかわいく見せてしまう北海道の大自然万歳である。内容の方も個人的にはなかなかレアであった。一にセリフがある。二にみゆきさんが眼鏡をかけている。どれも今までにはちょっとなかったことである(て、私が知らないだけで実は過去にこういうのはあったかもしれないが)。特に眼鏡をかけているみゆきさんというのは極レアである。またそれ以上に個人的にかなりのツボである。思えばみゆきさんが眼鏡をかけて表に登場するということはまずなかった。夜会やライブの準備期の一コマとして眼鏡をかけたみゆきさん、というのを見たことはあったが、そういった裏側でかけていることはあっても、いわゆる見せ場ではまずなかった。なのにこのCMである。素直に萌える反面、「みゆきさんに一体なにが」と、やや動揺せずにはいられない。

 まあでも呉智英は大喜びであろう。氏は熱烈なみゆきファンであると共に、筋金入りの眼鏡っ子萌えなのだからして。呉智英がどれほどの眼鏡っ子萌えであるかは呉智英の単行本「大衆食堂の人々」に収められている「メガネをかけた女の魅力がわからないのかっ」というコラムを読んでもらえれば分かる。ちなみにこのコラムの初出は1982年。もしかしたら日本で最初の眼鏡っ子萌え発言かもしれない。でもって新潮文庫の「片想い」(昭和62年7月25日発行、現在絶版)に収められている氏の「眼鏡騒動」は日本で最初の眼鏡っ子萌えドリー夢小説であるに違いない。中島みゆきファン以外恐らく知らないであろうこの短編小説の内容を一応説明しておくと、呉智英と中島みゆきが新婚夫婦という設定のほのぼのラブコメである。妻のみゆきさんは超ド近眼なのだが、眼鏡をかけた顔に多大なコンプレックスを抱いているために頑として眼鏡をかけない。近くのものもろくに見えないものだからみゆきさんはあれやこれやと失敗をしでかしたり、それが原因でひどく落ち込んだりして旦那の呉智英の手を焼かせるのである。二人は時々喧嘩をしながらも最後にはお互いをいたわりあう。なんとも美しい夫婦愛を描いた心暖まるお話なのである。これを読んだ時私は感動すると共に「いいなあプロって。好きな歌手相手にこんなに堂々と愛情表現できて」と嫉妬したものだ。・・・すまん、あの頃は私も若かった(ボカ〜ン)。

 「片想い」を初めて手に取り、読んだのは大学生の頃だったと思う。当時すでに絶版でその上もとから文庫だったために図書館にも置いていなくて、長いことあちこちの古本屋を探し回った挙句、矢場町の古本屋の片隅にあった未整理の在庫の中にあったのを見つけてゲットした(ん? この経緯はミラクルアイランドの方だったかも。なんかいろいろごっちゃになってる)。どっちにしても今ならブックオフやネットの古本屋などで簡単に見つかるんだろうなあ。まあ、なんにせよいろんな意味でレアな本には違いない。




2005年11月07日(月) 新しいノーパソを買った

 昨日うっすらと「ああそろそろ新しいノーパソ買った方がいいかな〜。今使ってるやつCDの書き込みができないし〜」なんてことを考えていたのだが、いきなり今日大須のグッドウィルで買ってきてしまった。いくら冬に本出さないからって金遣い荒くないか、最近。つかそれ以前の問題があるぞ。冬に出さないってったって次の五月に出すんだから使う金の額は例年と変わらないじゃないか。まあでももう買っちゃったし。というわけでさくさくとソフトを入れて、デスクトップに好みの画像をぺしっとはめて(今までのとは違うやつにした)、この日記を打っている最中でございます。

 CD−R(RW)ドライブがついていてFDDもついているもの、っていうのを条件に探しに行ったんだけど、これが案外なかった。CDの書き込みができるかわりにFDDはついていないっていうのばっかりなのだ。たまにあってもOSがMeだったり(Meはあんまりいい評判聞かないのでどうにも買う気が起こらない)。ノーパソはもっぱら同人の原稿や日記の下書きで使っている。て言うかそれでしか使っていないので、本当に大層なものは何一ついらない。なのに結局自分の条件に見合うものとなると結局無駄に豪勢なのばっかり。困ったことだ。ま、それでもかなりいいものが見つかったので満足さ。ちなみに物はNECのVersa Pro。OSはXP。店で見た時は結構大きく感じたので今の(とてつもなく散らかった)机の上に載るのか心配だったが、実際のところ今まで使っていたダイナブックとほとんど変わらない大きさだったので難なく収まった。

 親の会社に業者の人がいらないパソコンを引き取りに来てくれたりするので、私が今まで使っていたダイナブックもその時ついでに処分してもらうつもり。このダイナブックも四年使っていたとはいえ、その間ソフトらしいソフトをほとんど入れていなかったおかげで目立った不具合もない。正直まだまだ使える。ごくたまにかたまったり、終了させたのに30分くらい電源が落ちないまま、なんてこともあるけど、それ以外はいい調子だったのでもったいないと言えばもったいないんだけどね。思えば2001年に買って以来、今日まで様々な文章をこのダイナブックで打ってきた。同人誌だと「名づけられざるもの」からがダイナブックになる。実に多くの苦楽(てゆーかほとんど苦だよ)を共にしてきた。・・・なんてしみじみ回想してたら過去のいろんな締め切り直前状況がリアルに浮かんできて本気でいやな気分になってきた(ボカ〜ン)。




2005年11月03日(木) 海ドラ地獄

 今日は今週一杯までシネマスコーレでやっている「マカロニ・ウェスタン 800発の銃弾」を見に行くつもりだった。そのために10月31日と11月1日にBS−2で8時からやっていた「夕陽のガンマン」と「続・夕陽のガンマン 地獄の決斗」を復習代わりに見たのだがしかし・・・。復習用に見たこの二本であまりにも満足してしまったために「〜800発の銃弾」を見に行く気が完全に失せてしまった。というわけで今日は一日、録画番組の消化にあてた。

 まずは2日の深夜4時ちょい前からやっていた「蟲師」。・・・を見る前に原作が未読なんで、昨日買ってきた一巻を読んでから鑑賞。アニメの方はこれで第何回目なのか知らないが、サブタイトルは「瞼の光」(ちなみに原作と同じタイトル)。いやー、噂通り凄いクオリティだ。背景に到っては劇場版並みの描き込みで最後までもつのかとても心配(まあ、もたせるんだろうけど)。しかし冒頭の土井美加のナレーションは恐すぎ。あれじゃ怨霊の怪談が始まるみたいだよ。もうちょっと生臭みのない声の人にやらせた方がいいと思うぞ。土井美加は好きだし、この人のようなベテラン声優がアニメに来てくれるのは非常に貴重な機会ではあるんだけど、これはちょっと使い方を誤っているよなあ。ここはいっそ常田富士男とか。いいじゃんこの際にっぽん昔ばなしで。どうせ似たような話だし(ボカ〜ン)。その他の声優は大体いい感じ。作画は意外にも馬越嘉彦。おジャ魔女どれみ、ママレードボーイ、ご近所物語の人だからキラキラ系専門なのかと思っちゃってたけどこういうのも描けるんだなあ。まあ上記の三作品にしたって同じ少女モノと言っても絵の癖が全部違うわけで、それを全部やってたのだから相当器用な人には違いないんだけど。ストーリーは原作をまったくいじらずやってくれていて、大変模範的な出来でありました。多分最後まで見るだろう。原作も漫画喫茶で全部読んでしまいたいなあ。

 話は変わるが、1日にBS−2の方で「続・夕陽のガンマン 地獄の決斗」が終わった後、「懐かし海外ドラマ夜話 ローハイド」なるものが放送されていたので録画しつつ見た。内容自体はつまらなかったんだが、なんと11月5日のお昼の1時30分から「ローハイド」の第一話、続いて2時20分から「コンバット!」の第一話をやるという告知を流していて、もう狂喜乱舞。いやー、どっちも一度見てみたかったんだよね。はっ、しかし今私はスーパーチャンネルでERIII、サードウォッチ2、OZ(第一シーズン)、シックス・フィート・アンダー(第一シーズン)を見ているのにこの上新たに二本も見られるのか。BS−2でやってる「デスパレートな妻たち」なんて録画しっぱなしで第二話以降一回も見ていないし。しかも「ローハイド」と「コンバット!」は7日から第二話が始まってそっから先は平日に毎日各一話ずつ放送というえらいタイトなスケジュールなのだ・・・。ああ、いつ寝ればいいんだよ。

 ちなみに懐かし海外ドラマ夜話は2日には「コンバット!」を取り上げていた。ローハイドの回がつまんなかったのでこっちは全くノーチェックだったんだが、昨日最後の方をちょっとだけ見たらゲストの中に田中信夫と市川森一がいて、超後悔・・・。後で調べたら納谷悟朗もVTRという形でちょっとだけ喋っていたらしい。嗚呼。

 ちなみに「ローハイド」と「コンバット!」の今度の放送予定はこちら。
http://www3.nhk.or.jp/kaigai/natsukashi/index.html



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