猪面冠者日記
今さらだが当分不定期更新

2005年01月12日(水) あの色々文字の謎が解けた

 今日は「カンフーハッスル」を見に行くつもりだったが、あれやこれやでそれどころじゃなくなってしまった。とほほ。

 「相棒」が始まるまでの暇潰しにCBC(TBS系)の「A.I.」をちょろっとだけ見ていた。が、そう長いこと見ないうちにずんずんと不愉快に。スピルバーグの映画だけあってビジュアルは凄いんだけど、やっぱこの映画私にはだめだ。もうね、あのオスメント君・・・言っちゃうけど私にはキモくって。主人公のキャラ自体がキモいから合っているっちゃ合っているんだけど、こんなんとても見ていられませんよ。この子、基本的にどの映画でも仲間外れにされたりいじめにあったりしているけど、あの顔はいじめを誘っているようにしか見えない。私これでも根は健全だからああいうビョーキっぽいのってだめ。あれが自分の息子とかだったら徹底的に避けるか、一日一回どつくかしちゃうぞ絶対(私マズいこと言ってますか)。

 で、とある場面でオスメント君、一文字一文字違う色のクレパスを使って「ママ大好き」とかなんとか画用紙に書いてママ(実際はロボットであるオスメント君のいわゆる持ち主)に読ませるのだが・・・。こ、この形式の文字、どっかで見たことあるぞ! 没ゼロのチビジョーが教会の壁に書いたアレと同じ書き方だ! ぎゃあっ、これが元ネタだったんかい! 何それ安っ! ていうか(あたしに言われたくもないだろうが)趣味悪っ!

 これ以降、「相棒」鑑賞に集中・・・。




2005年01月09日(日) 今年楽しみな映画

■ライフ・アクアティック
 去年も「今年楽しみな映画」として書いたが、アメリカでは現在全米公開中となっている。そして、日本でもGWの公開が決定した。楽しみである。何はなくとも楽しみである。
 しかしアメリカでの興行成績は今のところぱっとしない。ロスとニューヨークで限定公開されていた頃の30位かそこらの結果はまあしょうがないとして、全米公開されてから最初のボックスオフィスのランキングが9位(12月24日〜26日)、その次が11位(12月31日から1月2日)ってのは・・・。これってコケてるってことですよ。そうですよ。
 賞レースに関してだが、公開日が公開日だっただけに、例年より早めに行われた今年度の全米各地での批評家協会賞やゴールデングローブ賞に関しては、対象となっていない。アカデミー賞には間に合うのでそっちでノミネートされるかもしれないが、正直今回は「レイ」のジェイミー・フォックスや、「ネバーランド」のジョニー・デップなど、評判のいい主演男優が昨年度よりたくさん揃っているのでノミネートも難しいのではないかと思われる。

■ドッジボール
 アメリカでは現在、ドッジボールは教育上良くないスポーツとして学校の体育の時間ではやらないんだそうだ。で、そんなすっかり悪者と化したこのスポーツに目をつけ、世にもアホなスポーツ・コメディを作り上げたのが、最近すっかり全米のヒットメーカーの名をほしいままにしているコメディアンのベン・スティラー。日本じゃせいぜい「ミート・ザ・ペアレンツ」で舅のロバート・デ・ニーロ相手に四苦八苦する主人公や、「ザ・ロイヤル・テネンバウムズ」のジャージ長男くらいでしか知られていないけど、本作で日本人にもおなじみとなるのではないか、と私は期待している。
 ちなみに去年の末にドイツへ旅行に行った妹は、飛行機の中でこれを見て、大爆笑したとのこと。席に配られていた映画の解説は町山智浩の文だったんだそうだ。なんつーか、ドイツも含めて羨ましすぎる。飛行機落ちればよかったのに(ボカ〜ン)。

■TAXI N.Y.
 TAXIシリーズを一本も見てない私がなにゆえ本作を今年楽しみな映画として取り上げるのか? 理由はただ一つ、最近のSNLのレギュラー陣の中で一番人気だ「った」(←昨年四月に降板。現在は映画出演に専念中)ジミー・ファロンが主人公だからだ。まあ私も今のSNLを見ているわけじゃなくて、彼の姿なんてせいぜい去年のトニー賞でのプレゼン役くらいしか見たことないから、ジミー・ファロンが本当に面白いのかどうかなんて正確には分からないわけなんだが。あ、つい最近やったMTVムービー・アワードで、本作で共演したクイーン・ラティファと一緒にプレゼンで出てたっけ。
 とまあこんな按配なので彼に対する期待は勘に基づいたものに過ぎないんだが(ボカ〜ン)、顔とか雰囲気とか好きなんだよな。以前ヒストリーチャンネルでやっていたSNLのドキュメンタリーでもちらっとジミー・ファロンを見たんだけど、顔はかわいいんだけど目つきが邪悪で。でまあ、非常に私好みの顔だったという、ただそんだけの理由でこの映画には期待しているのだった。
 ちなみにジミー・ファロンの次回作はあのファレリー兄弟監督作である。ボストン・レッドソックスを熱狂的に愛するカップルが主人公の映画なんだそうだ。ちなみにこの映画の撮影中にレッドソックスが本当に優勝したわけなんだが、映画のラストシーンには優勝試合の映像がジミー・ファロンとその恋人役のドリュー・バリモア込みでそのまんま使われているんだそうだ。凄いなあ。ファレリー兄弟のことだから「野球に入れ込むしかないビンボー白人の無様」がバンバン入った差別ギャグを山盛り見せてくれそうだな。こっちも楽しみ。日本でも全国公開してくれ。

■ミリオンダラー・ベイビー
 「ミスティック・リバー」から一転、クリント・イーストウッド最新作はスポ根ドラマ。しかも今回は監督だけじゃなくて顔出しもあり(なんつー元気な爺さんだ)。お話はヒラリー・スワンク演じる女ボクサーと、クリント・イーストウッド演じるセコンドとの友情ありケンカありの熱いドラマ。
 中身を詳しく知ってるわけじゃないからまだなんともだけど、クリント・イーストウッドが久し振りに十八番のクソジジイ役をやってくれてそうな辺りがまず期待大である。もちろんヒロイン役のヒラリー・スワンクの演技もとても楽しみだ。戦う女の映画というと、同じ女ボクサーものの「ガール・ファイト」や、デミ・ムーアの「G.I.ジェーン」が浮かぶが、「ガール・ファイト」のヒロインはジャガイモみたいな顔の子だったし、デミ・ムーアは演技が暑苦しかった(まあどっちもそういうのが求められる映画だったわけなのだが)。
 ヒラリー・スワンクはそれらとは正反対の知的な美人である。それじゃつまりジョディ・フォスターなのかというとそうでもない。ジョディ・フォスターは頭も良くてタフだけど、接近戦でピストルを奪われればすぐに倒されそうだ。その点、同じだけの知的さとさらに何があっても絶対強そうな雰囲気を持ったヒラリー・スワンクはかつてのシガニー・ウィーバーだろう。「ボーイズ・ドント・クライ」で男演技をしていたのがはまっていたように、ヒラリー・スワンクは男顔なのである。作品の中でさながら「エイリアン3」のシガニー・ウィーバーのように頭を坊主にしていたが、シガニー・ウィーバーがそうだったように、坊主頭でも綺麗でかっこよかった。その上どんなに男として振る舞っていてもこの人には男の嫌な臭みがない。かといって宝塚的にキラキラしているわけでもない。剛健でいて清楚なのである。
そんな彼女に女ボクサー役をやらせるとは、さすがクリント・イーストウッドは分かってくれているよ! 今日挙げた作品の中でこれが最も外れのない映画であるに違いない。




2005年01月07日(金) ちゃんと見られたよ「相棒」

 先日の日記で「水谷豊のガードマン姿の回、録り逃した」と騒いでしまったが、何のこたあない、あの日は放送していなかったのだ。水谷豊がガードマンに扮してくれるのは、正しくは5日の新春二時間スペシャルだったのだ。ああよかったあ、こっちはちゃんと録画できている。というわけで早速鑑賞。しかし期待した割には水谷豊はすんごくあっさりとガードマンの制服に袖を通していた。ちょっとあんた、その格好にはいろいろあったはずなんだからさあ、なんかひとこと言うてくれてもええんじゃありませんかね? 贅沢ですかそうですか。



2005年01月04日(火) チョコレート(テレビ吹替版)

 昨日の深夜、東海テレビでハル・ベリーの「チョコレート」を吹替版でやっていたのでHDDレコーダーに録画しようと思ったのだが、帰省してきた弟が別の番組をずーっと見ていたのでレコーダーにさわれなかった。仕方がないので別の部屋にあるビデオデッキでVHSに標準録画した。それでもDVDに落とした状態で持っていたいので、今日はダビングがてら通しで鑑賞というわけである。

 映画自体は二、三年前に劇場で見ている。もともとはセンチュリーシネマでやっていたのだが、何となく行きたいなあと思っている間にセンチュリーでの上映は終わってしまい、その後上映館は当時全く知らなかったキノシタホールへと移った。どうしても見たいわけじゃなかったのでそのままレンタル待ちにするつもりだったのだが、これのパンフが欲しいなあと思っていたので、「上映しているんならパンフ置いてあるよね」と、わざわざ見に行ったのであった。ところがいざ行ってみたらパンフは置いていなかったし、その他去年9月2日の日記に書いたようなことがあって、こっちはもうひたすら嫌な気分で劇場を後にしたのであった。

 大体この映画、宣伝の文からして嘘のつき放題だった。詳しく覚えているわけではないがそこには、「互いに大切な人を失ったハル・ベリーとビリー・ボブ・ソーントンが黒人と白人という立場を越えて相手に共感し、互いの心を傷を癒し合う」てなことが書かれてあったと思う。その上アカデミー賞にも絡んだっていうからてっきりよくできた感動作だと思ったわけだ。というわけでこっちとしては、辛い話だけど最後にはピュアな涙を流せる映画であることを期待して行ったんだが、実際は、一から十まで万遍なく救いがない上に、映画の合間合間にビリボブとハル・ベリーの濡れ場が無意味に長く挟まれているという、世にもバッドテイストな映画だった。

 覚悟なしに見た挙句のダメージはでかかったわけで、その後しばらく私の中でこの作品は「見るんじゃなかった映画」としてしばらく封印されていたのだが、去年の後半BSフジで何回か放送されていたのをちらちらと眺めているうちに、次第に「ああ、いい映画じゃないか」と思うようになった。もちろん、この映画が描いているものが、自分にとってできれば見て見ぬ振りをしたい類のものであることには変わりないのだが、作り手の視線がそういう人間模様を裁くでもなく、救うでもなく、ひたすら誠実で冷酷な観察者に徹しているところが逆に「最後まで見続けるようにさせる何か」を与えているのである。

 どんなに人間を細やかに描いていてもそれが倫理や整合性、合理性に基づいているものは、批評であって描写ではない。描写のないものには生気がない。生気のない物語はどんなにセンスがよくても見る者を飽きさせるか不愉快にさせる(というわけで私は世間でどんなに評判が良かろうが、PTAもドット・ソロンズも嫌いだ)。「チョコレート」に登場する人物たちは、一人の例外もなく恐ろしい迷路の中に取り残されたまま物語から放り出される。しかし彼ら彼女らの不幸はある種の生気に満ち満ちており、その不幸な生気は見てみる者を不思議な安堵感で包むのである。

 テレビでしかも地上波となるとやばいシーンやセリフはカットされるんだろうなあと思っていたが、案の定ビリボブとハル・ベリーのセックスシーンはバッサリだった。まあ、あの辺は実際無意味に長いからカットしてくれてありがとうって感じだが。あと元のセリフでニガーって言っているところも、吹替上のセリフはうまいこと置き換えていた。ハル・ベリーの声はERで黒人のクレオの声を当てていた安藤麻吹。高圧的な父ビリボブの息子の声はこれまたERでカーター君の声を当てている平田広明。VI以来すっかり悲劇の若者と化しているカーター君とあいまって、今や平田広明は人生のままならなさに足掻く若者を演じたら右に出る者がいない。

 しかしどうでもいいことだがこの放送、お正月ってことで番組が始まる前と後に鏡餅のイラストがついた変なタイトルが出てきていて、映画の内容と合わないことおびただしかった。

 今日は祖父の百か日ということで、親戚ら数名が家に来て読経。その後名駅へ移動してみんなで会食。どこの店の何であるかは敢えて言わないが、めちゃめちゃうまいものを食べましたよ、ほほほ。




2005年01月01日(土) 今年もよしなに

 ま、一年の最初の挨拶くらいはオン書きしましょうよ、というわけで書き込み場面をクリックしたはいいけど、あと十分ばかしで今年最初の一日も終わってしまいますね。ああ、昼間からこっちスーパーチャンネルのERIIマラソンを見ていたばかりに、一番大事なことをおろそかにしているよ。と、こんな風に今年も余計なことばかりにタボけてお客さんをがっかり&イライラさせることになりそうですが、ま、気が向いた時に寄って見ていただければ嬉しゅうございます。

 自分的に「どーなる2005年」はやはり、去年からのお土産である二件ですね。すなわちブルース・ブラザースの三作目と、「ライフ・アクアティック」。前者はともかく後者は私以外に誰も気にしていなさそうですが、これからも日記でしつこく引っぱる所存。

 ではまたどこかの更新コンテンツでお会いしましょう(いつかね)。


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(以下、通常書き)

 昼頃起きて雑煮を食べる。しばらくすると年賀状が届いていた。もっとも父と母なんかは喪中の案内を出していたせいでまばら。私はその手のものを面倒がって出していなかったので、結構届いていた。友人の中に「今年はいらないからね」とこっちが言ったにも拘わらずくれた子がいた(と、こう書くとまるで貰ったことがうざったいみたいな言い方だが、そういうわけではない)。両親宛てのものの中に一通、大叔父(祖父の弟)からのものがあった。この大叔父はいたっていい人なので何か邪悪な意図があって書いているわけではないことは確かである。でもふつー出さないよねえ。両親も私も、「まさか自分の兄貴が死んだことを忘れてるんじゃないだろうな」と、それを眺めて笑った。ま、今でも自転車で京都へ行っちゃえるくらい体も心も元気な人なので、これもただのシャレなんだけどね。



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