ぴよの映画めった斬りコーナー
ぴよが見た新作映画・ビデオ・DVDを個人的趣味でぶった斬るコーナー
ぴよと意見が合わないからっていじめないでぇ〜ん!(^_^;)
【ネタバレも含んでますので注意してねん♪】

2008年10月25日(土) イーグル・アイ

監督:D・J・カルーソー
出演:シャイア・ラブーフ
    ミシェル・モナハン
    ビリー・ボブ・ソーントン、他
オススメ度:☆☆☆


【あらすじ】
コピーショップで働く青年ジェリーは、ある日謎の女から「私の言う通りにしなさい。さもなくば死ぬ事になる」という一方的な電話を受けて当惑する。何故かFBIに逮捕されてテロリスト扱いを受けるが、危機一髪で謎の女の命令に従い脱走。一方シングルマザーのレイチェルも、やはり謎の女の脅迫によって命令に従わされていた。合流したジェリーとレイチェルに容赦なく有り得ないような命令を次々と下す女の声。女の声の正体は?一体何が起こっているのか?


【感想】
製作総指揮・原案スティーブン・スピルバーグ、主演はスピルバーグお抱え俳優シャイア・ラブーフ君最新作。
メガホンを取ったのは「ディスタービア」のD・J・カルーソー氏。もしかしてディスタービアもスピルバーグが製作総指揮の映画だったんですか?この作品確か機内上映で見たヤツだったから、ロクに下調べもしませんでしたよ。

まあ、とにかく「いかにもスピルバーグらしい映画」としか言い様がないです。
SFっぽいんですが、実際には有り得ないであろう設定。でも昔から似たようなネタ(アプローチこそ違うが)はそれこそ星の数程作られていると思いますね。
本作は「謎の女の声の正体は」というのが映画中盤までの重要なネタになっているのですが・・・本作に限って言えばこのオチはネタバレしても良さそう、と言うか既にアチコチで色々書かれているのでバレバレ状態なんですが(苦笑)、本当にこのネタってSFの王道系ですよね。

シャイア・ラブーフ君はトランスフォーマーやディスタービアの頃は坊ちゃん坊ちゃんしてましたが、本作では随分大人びた風情になったなぁと思いましたね。ヒゲ生やしてたから?そんだけ?(^-^;
ミシェル・モナハンは今作ではシングルマザーの役だったからなのか?凄く老けた気が・・・(あうあう)

とりあえず次から次へと有り得ないミッションをこなして行かなきゃいけない。忙しいったらありゃしない。
目まぐるしく変わるシーン、怒涛のスタントシーンの連続。息をつくヒマもない位、ド派手アクションたたみ掛け。この手の派手なシーンの撮り方や見せ方はハリウッドは本当によく心得ていると思いますよ。
もうダメー!な所で助かる。コレは絶対ムリー!な所で切り抜ける。ご都合主義ばんざーい♪(笑)

レイチェルが何故「謎の女」に選ばれたのはさっぱりワカリマセンが、少なくともジェリーはどうしてもジェリーでなければいけなかったのだ、という理由が後に判明します。
それにしても、イマドキ「顔認証」「声紋認証」ってアリでしょうか?声紋はともかく・・・と言うか、声紋って一卵性双生児だったら全く同じなんですか?バカなのでそこら辺ちょっと判らないんですが。
銀行のATMだって静脈認証が当たり前のご時勢。普通はこの手の認証は「世界にたった1つ」のモノを使いません?
まあそれ言っちゃうと話が終わっちゃうんですが(苦笑)

そもそも、これだけ自由に何もかも操れる「謎の女」ですよ。どうして「本来の目的」だけは直接手を下す事が出来ないのかが不思議で仕方ないのですが。
それから最初にわざわざジェリーの部屋に武器を山程持ち込んで、FBIを絡ませた事も意味不明。そこまで大掛かりにしないと男1人操る事も出来ない?・・・なーんかこの「謎の女」のやる事は派手な割に実に非効率的(^-^;

と、相変わらず香ばしいご都合主義はアクションだけに及ばず話の設定から展開にまで到る訳ですが(をい)
単純おバカなアクション・ジェットコースタームービーとしてはなかなか楽しめちゃいます♪何しろ派手だし金は掛かってるし延々見せ場の連続ですから、映画見てる間はハナクソほじくるヒマすらありゃしません(こらー)

辻褄とか深い掘り下げとか考え出したら目も当てられない一作。好き・嫌いの分かれそうな作品ですよね。
個人的には・・・この手の作品は結構好きですよ。ツッコミ所満載な部分も「アホか!有り得んわ、こりゃー(笑)」と言って大らかに笑い飛ばせるタイプの方でしたらウケる事間違いなし♪
そうですネ、鑑賞する際は「おバカアメリカン」を気取ってポップコーンに特大コーラを片手にドウゾ(^-^)








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2008年10月23日(木) 容疑者Xの献身

監督:西谷弘
出演:福山雅治
    堤真一
    松雪泰子、他
オススメ度:☆☆☆☆


【あらすじ】
ある日河原で顔を潰され指紋も焼かれた殺害遺体が発見された。被害者の身元が割れ、被害者の離婚した元妻・花岡靖子の所に聞き込みに行った内海・草薙両刑事は、靖子の隣家に住む高校の数学教師「石神哲哉」が、草薙と友人の天才物理学者・湯川学の大学の同窓だと知り湯川に石神の事を話した。湯川は事件には興味を示さなかったものの石神の名を聞いて懐かしくなり、久し振りに石神と話をしようとアパートを訪れたのだが・・・


【感想】
東野圭吾氏著の同名タイトル作品を映画化。
本作で遂に東野氏は直木賞を受賞されましたね。本当におめでとうございました。
そもそも本作は東野氏の「探偵ガリレオ」シリーズがフジTVで「ガリレオ」のタイトルでドラマ化され、そのドラマの大ヒットを受けて映画化されたという経緯がありますが・・・珍しくTVドラマも見てました。だって福山君が大好きなんだもーん♪

TVドラマが好きだったと言うよりも、そもそも東野圭吾さんの作品が好きで、文庫化されたものは全て読んでます。
原作本は映画化に併せて公開直前に文庫化されましたよね。正直「映画を先に見るか・原作を先に読むか」で随分悩みましたが、やっぱりミステリは活字で読んだ方が絶対にいいよな〜と思い、先に原作本に手を出す事に。
もうね、コレね、原作読み終わった時に泣けて泣けて仕方なかった。クライマックスの「種明かし」のシーンでは全身に鳥肌が立ちましたよ。本当にぶるぶると体が震えましたよ。正しく傑作です!みんな読んでね!

・・・って、原作の感想書いてちゃダメぇーーー!(^-^;

えー。そんな訳で「映画」の方の感想。
まず原作を読んだ人なら「堤さんが石神やんの?それムリあるでしょ。堤さんじゃイケメン過ぎて合わないって」と誰もが思うのではないでしょうか?私も「温水がやれ。温水!」と思ってた(をい)

ところがどっこい。堤さんの演技・役作りは凄かったなぁ〜!
あのイケメン・堤さんが、ショボくれた風采の上がらない中年男にちゃんと見える。ガリレオと並ぶと誰が見ても明らかに見劣りするつまらない男に映る。嫉妬に燃える様子、狂気に走る目、何もかも完璧でしたね。
ついでに言うと、靖子を演じた松雪さんも良かった。でも彼女は原作のイメージ通りという感じですね。配役が良かった。

話自体はほぼ原作に忠実な作りでした。
もちろん原作では描かれていないエピソードを挿入したり、また原作では書かれていたがカットされたシーンもあり、そこらの足し算引き算は「映像として見せて映えるか・否か」も考慮の上で、あくまでも原作の質を落とさないで工夫された結果の事でしょう。これは悪くなかったと思います。どうして登山したのかイマイチ判らなかったけど(をい)

ただ、原作では石神の独白形式でホームレス達の様子を観察している描写から始まるのですが、映画ではホームレス達を眺めながら歩く石神の心情等は語らせずにただ淡々と映像で流していくだけので、後のオチに対するヒントの見せ方としてはパンチが少々弱い。
自分が原作を読んでいる時に「あれ?」と引っ掛かった部分だったので、この映像だけで果たして何人がクライマックスの種明かしまでに「あのシーンは引っ掛かるな」と思えるのかなぁ〜と、心配になりましたね。
あくまで本作はミステリですから、観客にきちんと推理させようと思うと、オチに対する何がしかのヒントとしてアピールが出来ていなくては片手落ちではないか?というのが個人的見解ですので。

本作はタイトル通り「容疑者X」が主人公で、ガリレオ達はあくまで狂言回しの役割しか果たしていません。
でもコレは原作自体がそうなので仕方がない。そんな訳で福山君目当て(ならまだしも)、柴咲コウちゃん目当てで劇場に足を運んだ人はかなり肩透かしを食らうハメになるのではないでしょうか。

総じて、本作は「原作が非常に良く出来ていた」
だから原作に忠実に作れば間違いなく傑作と呼ばれて当然だろうと思います。逆に、この傑作小説を妙にいじくり回すと原作ファンから怒号の嵐が吹き荒れるのは必至。
もっと言えば原作の完成度が非常に高かったので、いじくり回す部分もなかったと言うべきかもしれません。
個人的には映画よりも原作小説の方がより石神に感情移入が出来て泣けた。映画見ても余り泣けませんでした。

・・・って、だからコレじゃー映画の感想じゃないじゃんっ!(^-^;
仕方ないですよぅ〜。だって原作の方がやっぱり圧倒的に迫力ありましたもん。
本作を原作未読で鑑賞なさった方、是非今からでも原作小説を読んで下さいネ!(笑)








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2008年10月15日(水) 僕らのミライへ逆回転

監督:ミシェル・ゴンドリー
出演:ジャック・ブラック
    モス・デフ
    ダニー・グローヴァー、他
オススメ度:☆☆☆+


【あらすじ】
貧困層うずまく街の片隅にある、DVDも置いていない小さな古いレンタルビデオショップ。ある日、店員のマイクに店を任せて店主は旅行に出かけて行った。店主不在中にマイクの幼馴染みでトラブルメーカーの「ジェリー」が、店中のビデオデータを全て消去してしまった。慌てた2人は苦肉の策で、客に注文された映画を自分達で勝手にリメイクを作って誤魔化す事を思い付く。これが面白いと評判になり、たちまち店は大繁盛するのだが・・・


【感想】
大好き♪「JB」ことジャック・ブラック主演のヒューマン・コメディ。
監督・脚本は「エターナル・サンシャイン」でアカデミー脚本賞を受賞した若手ホープのミシェル・ゴンドリー氏。本作も公式サイトを見る限り、完全オリジナル脚本だろうと思われます。

アメリカの貧民街に暮らすジェリーとマイクの幼馴染み2人が、ひょんな事で店のビデオテープを全て台無しにしてしまった為に大奮闘するドタバタを見せながら、「モノ作りの楽しさ」の原点を見せてくれる。
更には「映画」が持つパワー、映画好きの心の琴線にビンビン来る・・・ニュー・シネマ・パラダイスの感動が再びー!
失礼しました。いくらなんでも「ニュー・シネマ・パラダイス」は言い過ぎです(^-^;

JBの出演するコメディ、大好きなんですよ。
基本的に彼の出演する作品って「悪人」が出て来ない。JBは相変わらず「愛すべき大バカ野郎」で、JBに周囲は振り回されっぱなしなんだけど、でもそこにはいつも「愛」と「やさしさ」が同居している。

映画の見ドコロは何と言っても「名作のリメイク製作シーン」
これがまた、バカバカし過ぎて笑うに笑えないショボさなんですが(こら)、でも少しでも臨場感を出そうと一生懸命廃材等を工夫して特撮を撮ろうとしている姿には、何だか言いようのない懐かしさやら優しさを感じます。
中には「なるほどねー!これは上手いわ」と思わずうなるようなアイディアもあったり。昔の映画の特撮って、もしかしたらこの映画と同じような事をやっていたのかな?なんて思いながら見ていると、何だかウキウキして来ますヨ。

所詮「既存名画のパクリ」をやっているので、評判を聞きつけた当局から著作権問題を突き付けられて何もかも没収されてしまう訳ですが、「モノ作り」の楽しさを知ったジェリー達は「だったらオリジナルを作ろう」と動き出す。
それは古く貧しいビデオ屋の店主を救う為であり、そして貧しい街の人達が一丸となって1つの物を作り上げていくという喜びに満ちた共同作業でもあって・・・こういう展開ってありきたりなのかもしれませんが、個人的にとても好きですね。

と、手放しで誉めたいトコロなんですが。←また難癖付けるかよ(^-^;

何か今1つパンチに欠ける、思いっきりスカッと笑えない、映画前半〜中盤の「笑いドコロ」のツボが、自分とはもう1つ合わなかったなぁーという感じがします。
そもそもジェリーが体に磁気を帯びた事でビデオ屋のデータが全て吹っ飛ぶ、という所が出発点なのですが、そのジェリーが磁気を帯びるまでのくだりがグダグダのズブズブ・・・このシーン、面白いですか?(^-^;
いかにも!なJB節とノリの良さは買いますが、それにしても余りにも突拍子がなくて着いていけなかったですわ。

まあそうは言っても、ラストは心がほっこりしてジーンとしちゃいます♪
笑いのツボがイマイチ合わなかったのは残念ですが、こういう「とことんB級」を貫いたほっこりコメディは好きです。








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2008年10月04日(土) ウォンテッド

監督:ティムール・ベクマンベトフ
出演:ジェームズ・マカヴォイ
    アンジェリーナ・ジョリー
    モーガン・フリーマン、他
オススメ度:☆☆☆☆−


【あらすじ】
ウェスリーは人生にうんざりしていた。変化のない仕事、理不尽な上司のいびり、恋人は親友に寝取られ、そしてパニック症候群の薬が手放せずに鬱々と過ごす日々・・・ところがある日、「フォックス」と名乗る謎の美女が目の前に現れた事でウェスリーの人生は一変する。何と彼は伝説の暗殺組織「フラタニティ」の王位継承者だと告げられたのだ。幼い頃に死んだと聞かされていた父は実は先日殺されたばかりで、父の血を引く自分がその跡を継げと言う・・・


【感想】
米作家マーク・ミラー氏原作の人気グラフィック・ノベルを映画化。
予告編を見た段階で「コレは絶対にツボにキター!」と思っていたので、見るのが本当に楽しみでした。
何しろ本作はキャストもスゴイ。キャストクレジットを見ただけで軽く眩暈が起こりましたよ。ええ。

コレは映画館で見るべき、映画館で見ないと面白さ半減な作品ですよね。
有り得ない動き、アクションシーンを所々敢えてスローモーションで見せる事でよりスピード感を出すやり方等は、マトリックスの亜種だとか二番煎じだとか言われそうですが、マトリックス以降多用されているこれらの映像処理の中でも、本作はピカイチの出来だったと思いますよ。

はっきり言ってマトリックスなんてとうに超えてる。
もっとも数年前の映画と比べちゃーダメですけどね。映像技術なんてどんどん進化していて当たり前なんですから、マトリックスを超えていて当たり前っちゃー当たり前。
でもそれでも見応えあるアクションシーンの数々には溜息を通り越して笑っちゃう程凄かった!
個人的にはやっぱり列車のシーン、それからウェスリーが反撃に出て敵をバッタバッタぶっ殺しながら、死んだ敵の銃を拾い上げながらずんずん突き進んで行くシーンなんて鳥肌立つ位楽しかったです♪

何をやっても冴えない男・ウェスリーを演じるジェームズ・マカヴォイ君がとにかくハマってました!
要は「冴えない兄ちゃんが自分の素性を知らされて、修行してる内にどんどん覚醒する」という話なんだけど、映画序盤から中盤までの彼は確かに「誰が見ても冴えないクン」に見えるんですよ。
それが過酷な修行を積む内に目付きや表情が徐々に変わっていって、そして完全に覚醒した後に事の真相を知ってからの彼の様子なんて・・・はっきり言って「めっちゃイケメン」「誰が見てもカッコイイ」
コレはマカヴォイ君の演技力の賜物でしょう。彼は今後大注目だなぁ〜、って既に注目されてましたか(^-^;

アンジー姐さんも相変わらずカッコ良くてシビれた。
一緒に見に行った相方は「この人、どんどん人間離れして行くよな」と言ってましたが(苦笑)、いやいや同性の厳しい視線から言わせてもらうと「ちょっとお尻の線がニブくなった所がまた熟れたセクシー感を漂わせてくれて♪」って感じ(萌)

話の内容自体は、正直どーって事ないんですが(をい)
このキャスティングはある意味ズルイと言うか卑怯と言うのか・・・もしこのキャスティングじゃなければ、映画のかなり前の段階で事の真相に気付けたと思うんですね。
でも映画も見慣れてしまうと「この人(こんな大物)がこういう役を演じる訳がないから」みたいなフィルター掛けて見るクセが付いちゃう。本作はそういう「観客の思い込み」を上手に利用していたと思いますよ。
まあ要するに・・・自分も「すっかり【思い込みフィルター】で騙された」というクチなんですが(苦笑)

そんなこんなで、かなり楽しませてもらえました♪
たとえ内容や設定にツッコミどころ満載だったとしても、これだけの役者揃えてこれだけ手の込んだアクションシーンをこれでもかと畳み掛けて来られたら、小難しい事言って難癖付けるのもバカバカしくなりますよ。
素直に「すっげー!なんぢゃこりゃー!あはははは」と楽しめた者勝ち。








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