新国立劇場で、モーツァルトのオペラ「魔笛」を見る。 昨年ウイーンで、私たちの合唱公演のソリストだったバスのアントン.シャリンガー氏が、パパゲーノ役で出演するというので、それもあって、チケットを買った。 佐藤三枝子の夜の女王が一番聴きたかったし、パミーナ役のソプラノ、砂川涼子も、期待出来た。 寒中のオペラはマチネーがいい。 夫と一緒に午後からゆっくり出る。 お茶代わりの軽食を途中で買い、開演前のロビーで食べる。 開演は午後3時。 25分くらいの休憩を挟んで、6時に終わった。 舞台からちょっと遠い席になってしまったが、十分楽しめた。 モーツァルトのオペラは、端役が居ないと言われるくらい、主役以外の登場人物も、生き生きしていて、楽しい。 コロラチュラ佐藤三枝子の夜の女王は、期待通り。 空中に釣り上げられての歌唱に、ややボリュームが欠けたのは、不安感があったからか。 でも、見せ場のアリアは良かった。 砂川涼子は、数年前に見たトゥーランドットの舞台から、さらに歌唱力がアップして、いい演奏を見せてくれた。 パパゲーノは、このオペラの道化役だが、いい芝居を見せて、舞台をさらっていた。 このオペラ劇場では、よく、知った人に会うが、今日も、昔の合唱仲間に会い、休憩時間に話が弾んだ。 終わって外に出ると、もう日は暮れていた。 今年はモーツァルト生誕250年ということで、ザルツブルグやウイーンなど、ゆかりの地では、観光客も多く、賑わいそうである。 日本でも、モーツァルトの音楽が、いろいろ取り上げられそうだ。 NHKでも、毎朝、10分間モーツァルトの音楽を、流すとか。 こういう試みはいいことである。 私は、昨年、いち早くモーツァルトの魂を追って、ウイーンに行ったので、今年は、お祭りから距離を置き、モーツァルトの手紙を読んだり、彼の作曲のピアノ曲を練習したり、今まで聴いたことのない作品を、探ってみようと思う。 今年になって最初に見たオペラが「魔笛」というのも、何かの縁であろうか。
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