沢の螢

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神の手
2004年10月29日(金)

新潟地震で土砂に埋まった車の中から、二歳の男の子が、98時間ぶりに救い出されたことは、悲惨な罹災状況の中で、一筋の光りのように、感動的なことだった。
いろいろな偶然が重なって、それがうまく幸いして、命に関わる大きな怪我もなく、助かった。
強い余震のある中、身の危険を覚悟して、夜を徹して救出に携わった、レスキュー隊や関係者の人たちの連係プレイが素晴らしい。
特に、せまい空間に閉じこめられていた子どもを抱え上げ、それを受け取って、しっかり抱きしめた隊員、足場の悪い中で、次々と、小さな子どもの体を、宝物のように、手渡しながら、安全な場所まで運んだ人たち、私には、その人達の手が、神様の手に見える。
見守っていた子どもの父親も、きっと、祈る思いで見つめていたに違いない。
そして何よりも、2歳の男の子の、生命力の素晴らしさ!
一緒に車に乗っていた、母親とお姉ちゃんは、残念ながら、助からなかった。
でも、男の子を助け上げた、沢山の神の手の中に、その二人の手も、添えられていたと、私は思う。
この子はきっと、たくましく成長する。
そう信じている。



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