10月というのは、本当は一番良い季候の筈だが、秋晴れの日は、あまり無い。 台風が立て続けにやってきて、それに秋雨前線も活発化して、雨の日が例年になく多いようである。 昨日はちょっと晴れ間が見えたが、今日は一日雨であった。 新潟に大きな地震があって、広域に渡っているので、これから豪雪に見舞われる地域でもあり、特に高齢者や、病人にとっては、つらい冬となりそうである。 台風の被害についても、まだ、復旧していないし、つくづく日本は、自然災害の大きな国であることを痛感する。 それにつけても、いつも感動するのは、そうした被害にあった人たちが、割合に冷静に自然災害を受け止めていることである。 関西大震災の時も、死者5000人以上という大惨事でありながら、被災地に、たとえば掠奪のような、無法な現象はなかった。 多少の混乱はあったであろうが、市民生活のルールは、よく守られていたと聞いている。 今回も、罹災した人は、テレビの無遠慮な質問にも、よく対応して、ジッと、つらさに耐えているのが、かえっていたましい。 晴れていれば、暖房も冷房も要らない快適な気温の筈だが、このところ、かなり冷えている。 家の中でも、一階と二階では、温度差があるようだ。 2,3度の違いがあるのではないかと思う。 昨年の今頃、北海道の見知らぬ人から夫にメールが入った。 夫のホームページに載せてあったジャガイモの花の写真を、使わせて欲しいという趣旨だった。 農家の人で、ジャガイモを出荷している先のホテルのロビーに、宣伝用のジャガイモの花の写真を飾りたいと思い、いろいろ探して、夫の写真が目についたのだという。 ちゃんと礼を尽くして言ってきたので、承諾し、あらためて写真を送ってあげたら、その御礼にと、収穫したジャガイモを一箱、送ってきたのだった。 美味しいじゃがいもで、身内の者に配ったので、直ぐ無くなってしまった。 今年は、その農協に注文して、送ってもらうことにした。 「毎年送ってくれるんじゃないの」と私はさもしいことを言ったが、「写真一枚で、そうはいかないよ」と夫は言った。 今でも、その写真がホテルに飾ってあるかどうかは、定かではない。
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