沢の螢

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酸っぱい話
2004年10月08日(金)

飽食時代の日本。
食べるものがありすぎて、選別の時代になっている。
駅ビルなどは、メインのフロアを占めていたファッション関係のブティックなどが店を閉め、地下街にあった食品店が、取って代わりつつある。
私が乗り降りする駅でも、一階のコンコースの両側のフロアは、昨年まで婦人服やハンドバッグなどの店が、場所を占めていた。
私もよく立ち寄ったし、バブルの頃は、賑わっていた。
だんだん、閑散としてきたなあと思っていたら、いつの間にか、婦人服に替わって、すべて、食べ物関係の店になった。
それも、野菜、肉、魚などの材料そのものを扱う店は一軒ずつで、あとは、出来合のおかず、パックや量り売りの食材である。
電子レンジでちょっと温めれば直ぐ食べられるところに、人気があるのだろう。
夕方、6時から8時近くまでは、その類の品を求める客が列を作る。
勤め帰りと思われる女性が圧倒的に多い。
みな、家で待っている家族のための買い物であろう。
毎日家で食事を作っている主婦の目から見ると、売っているおかずは、大変高い。
2,3品買っても、直ぐに2000円くらいになってしまう。
スーパーで、材料だけ買うなら、ずっと安く上がる。
しかし、時間と手間を考え、煮炊きする光熱費や水の値段も含めると、どっちが高く付くのかわからない。
家計簿を付けるのを止めて久しいので、最近は、そうした主婦的計算も疎くなった。
仕事も、自分の愉しみも大事にする現代の女性は、外にある物をうまく利用して、生活の中に取り入れ、賢く生きているに違いない。

前置きが長くなったが、テレビで見た酸っぱい話をしたかったのである。
健康志向で、お酢が売れているらしい。
家には、通常の食酢に、せいぜい林檎酢とワイン酢くらいだが、今、街では、さまざまな酢が出ているそうだ。
それも、フルーツから作った酢が、体にいい飲み物として、好まれているらしい。
林檎酢に蜂蜜を入れ、水で割った物を、一時私も愛用したことがある。
今日テレビで紹介していたのは、柑橘類をはじめ、林檎、石榴、葡萄、梨、などの果物の酢である。
果実酒の作り方と同じだが、リカーの代わりに食酢を使って、フルーツ酢にするわけである。
果物は皮を剥き、適当に切って、ガラス瓶に入れる。
そこに同量の酢、同量の氷砂糖を入れそのまま置く。
時々かき混ぜる。
多分、1,2週間くらいで、フルーツ酢になる。
これを、今までの食酢と同じ要領で、お寿司や酢豚などに使うと、ひと味違うのだという。
サラダのドレッシングを、林檎酢や、飲みかけのワインをそのまま置いて出来たワイン酢で、作ったことはあるが、料理に使ったことはなかった。
三杯酢や、酢の物だけでなく、こんな風にバリエーションを付ければ、酢も摂りやすくなるだろう。
今度、大瓶の食酢を買ってきて、巨峰から酢を作ってみようと思った。



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