沢の螢

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めまい
2004年01月23日(金)

今週から衛星放送でヒチコック特集をやっていて、気に入ったものを見ている。
きょうは「めまい」。
母の顔を見に行ったり買い物をしたりで、気が付いたら、放映時間が迫っていて、慌ててバスに乗る。
一杯飲みながら歌謡番組を見ようとしていた夫に断って、チャンネルを切り替え、セーフ。
「めまい」は、学生時代に見たが、キム・ノヴァックが、とても美しく撮れていたので、印象に残っている。
ヒチコック作品としては、あまりヒットしなかったらしいが、私はとても好きな作品である。
ジェームス・スチュワート扮する休職中の刑事が、友人に頼まれてその妻をひそかに見張る。
実は、友人は妻殺しをたくらんでいて、それを実行するカモフラージュのために、必要だったのである。
もちろんそんなことは露知らず、友人の妻の尾行を続けるうちに、彼女と恋に堕ちてしまう。
そして逢い引きの途中で、彼女は、教会の屋上から身を投げるのだが、それを目撃しながら防ぐことが出来ず、彼は、神経を病む。
彼には、高所恐怖症という弱点があって、屋上に上っていく彼女を追いながら、追いつけなかったのである。
友人は外国に引っ越し、時が経って、街中を歩いていた刑事は、死んだ友人の妻そっくりの女に出逢う。
恋人の面影を追うように、刑事はその女に近づき、死んだ恋人と同じ服を着せ、そのように振る舞って欲しいと頼む。
抵抗する彼女も、次第に彼の言う通りになる。
実は、この女が、お金で、友人に頼まれて、その妻の替え玉になって妻殺しに一役買っていたのだった。
刑事が友人の妻だと思っていたのは、実は、共犯のこの女で、妻は友人の手によって殺されていた。
屋上に駆け上がった女と入れ違いに、待ちかまえた友人がすでに死んでいた妻の体を、投げ落としたのだった。
女が不用意に持っていたペンダントから、刑事は、真相を知る。
自分が愛していたのは、そんな女だったのかと、愕然とする。
女の方も、実は彼を愛していたのだが、お金には勝てなかったのだった。
現場で彼女を問いつめているうちに、誤って女が屋上から落ちて、そこで映画は終わる。
ミステリアスな影を持つ女を、キム・ノヴァックが演じ、悪役でありながら、観客を引きつけてしまう役どころが、よくはまっていた。
ミステリーの仕掛けとしては、それ程手の込んだ物ではない。
キム・ノヴァックの美しさと魅力を、最大の武器とした映画。
キムの映画の中では、これと、デビュー作の「ピクニック」、それに「遭うときはいつも他人」の三作が好きだ。

今朝母に電話したら、正月明けに家の中で転んだらしい。
幸い骨折はしなかった代わりに、そのあとめまいに襲われ、つらかったというので、午後から行ってみた。
もうめまいは収まって、今日などは天気がいいので、お風呂に入り、気持ちが良かったと話していた。
母は、めまいが持病なのである。
帰ってから「めまい」という映画を見るとは、何とも妙な偶然だった。



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