沢の螢

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大寒や
2004年01月21日(水)

大寒やソプラノ低くさらふ声   みづき

この句を発句に連句を巻き、さるところで入選した。
この句には、発想を引き出された短歌がある。
浅間山荘事件で死刑判決を受け、獄中にいる坂口弘は、いつからか短歌を詠むようになり、一冊の歌集を出した。
その中に、面会に来た女性が、ひくいソプラノで、彼に「奈良山」を歌って聴かせたという内容の歌があった。
正確に覚えていないので、引用できないが、私はその歌を詠んで、涙が止まらなかった。
連合赤軍の犯した事件は、革命という大義名分のために、多くの罪なき人に危害を加え、また、些細なことで仲間達を次々リンチによって命を奪った、許し難い犯罪であった。
坂口は、その幹部であり、中心的存在在であったことから、いまの法律における最高刑を科せられても仕方ないと思う。
しかし、獄中で犯した罪の大きさにおののき、手に掛けた仲間の霊に夜ごと夢をみる彼の心は、通常の人間である。
その苦しみの中から生まれた短歌は、ほとんどが事件に主題を取ってあり、その相克の深さが痛ましい。
その中で、「奈良山」の歌は、穏やかな安らぎを感じさせられるが、それだけに、むしろ痛ましさを感じる。
面会に来た女性は恋人だろうか。
その彼女が、看守の見守る中で、低い声で、「奈良山」を歌う。

ひと恋ふは哀しきものと奈良山のもと下り来つつ耐え難かりき

聴いている坂口は、どんな気持ちだったのだろう。
死刑が確定すると、いっさいの発表手段を奪われるそうだ。
彼が、まだ獄中で歌を作っているかどうかは知らない。
死刑が実行された話も聞かないから、まだ、獄中にいるのであろう。
1日として安らかな日はないに違いない。
近づいてくる死への足音を待つ気持ち。
これ以上残酷なことはないような気がする。

今日は大寒の入り。
昨日とは打ってかわって、一日中、ものすごく寒かった。
母のところに行こうと思っていたが、取りやめた。
またきっと、暖かい日もあるだろうから、そのときにする。
夫は会合があって出かけ、遅く帰ってきたが、こんな寒いときに、よく夜中近くまで飲み歩いていられるものだと思う。
深夜にタクシーで帰り、そのまま玄関先で亡くなった人を知っている。
こんな寒いときに、夜遅くまで飲み、寒い戸外に出たときが危ないそうである。
心筋梗塞を起こしたりするのだろう。
新しいサーバーの設定案内が来た。
ホームページを、移す研究をしなければ・・。



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