足の骨折で、外出できないでいる私に「月はどこで眺めても、同じ月です。お大事に」と、やさしいメールをくれた人がいる。 毎年、都内の公園や高層ビルのレストランに集まって、男女10人くらいで、月をエサに団欒するはずが、取りやめになってしまった。 「こちらに構わずどうぞ」と、連れ合いが言ったが、「みんなで集まるのは、xxさんの全快祝いを兼ねて」と言うことになり、今夜は、男だけ2.3人で、飲むということになったらしい。 それとは別に、都内の公園内にある会場で、「お月見連句会」というのがある。 昨年は、よく晴れた日で、月の眺めは一段と素晴らしかったが、今日も、よく晴れている。 主催の人に、先日欠席の連絡をしたら「あなた、自分が出られないから雨が降るといいなんて、思わないでよ」と冗談を言いながら「でも、骨は大事にしてね。無理すると、あとに残るからね」と結んだ。 「きっといいお天気になりますよ。私も、家で、眺めながら、俳句でも作ることにしますね」と答えた。 この天気なら、満月にふさわしい眺めになるはずだ。 夕べ遅く見舞いのメール。 「お月見会で会えないとは残念。あとで様子は知らせるから、心静かに養生されたし」と、これは何かと気遣ってくれる連句仲間の男性。 女友達は、電話である。 「あなたの分も、頑張って、良い句を出すからね」と慰めてくれた。 連れ合いは、主婦代行で、内心くたびれているようだが、文句も言わずに、3度の食事の世話や洗濯、買い物、すべて、やってくれている。 ただ、掃除はどうも、億劫のようだ。 私は、骨折以来、2階の寝室に上がるのが大変なので、下の居間のソファで、タオルケットを掛けて寝ている。 先日、体のあちこちを、虫に食われてしまったので、「きっと、ダニかなんかいるよ」と、連れ合いが、掃除機を掛けてくれた。 ソファの隙間に、細い器具を差し込んで、吸い取ったら、それから、虫に刺されることはなくなった。 家の中の移動は、キャスター付きの椅子である。 「長くなるとわかってたら、ちゃんとした車椅子を借りれば良かったね」と言うが、それ程のこともない。 キャスターが引っかかるところは、立ったりしなければならないが、この頃は、痛みもないので、椅子に座りきりばかりでもない。 馴れると、移動もスムースである。 台所の用事も、立ち仕事でなければ、もう出来るが、連れ合いが、「動くな」というので、任せている。 料理の味付け、下ごしらえ、果物の皮むきなど、座って出来ることは、私がやる。 「まあ、いずれ、こういう生活になるかも知れないから、練習だよ」と、あきらめたらしい。 でも、インターネットがあるお陰で、退屈せずに済んでいる。 時間は充分あるので、前から思っていて出来なかった新しいコンテンツを入れ、ネットサーフィンも楽しんでいる。 ネット連句を再開することにし、連衆を決めて、ボードも新しく作った。 それに先駆けて、独吟三作目を、始めることにした。 曼珠沙華あなた恋ふ日の足の裏 先日、お祭りに引っかけての余興で出した句のうちの一つ。 自分では気に入っている。 これを今回の独吟に、発句として使うことにした。
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