| 2002年03月28日(木) |
悪あがき(バンビ片思い自覚?)バンアニ |
気付いてしまった事実。 別に、対したことじゃないけど。 だけど、気付いちゃったんだよ! 気付いたら、気になってしょーがないんだよ!
アニにとって俺はなんなのか。
「お腹すいた〜」と言いながら店に入ってきて、マスターが文句言いながらも作ってくれるとすっげ嬉しそうな顔して笑って。「ビールもほしい〜」なんて言って甘えて。 うっちーには「癒される」とかよくわかんない理由で抱きついたりして甘えて。(いや、気持ちわかるけど)
で、最後には必ずぶっさんの近くに座って。 なにかっていうと「ぶっさん」「ぶっさん」って話しかけて。 なにかっていうと嬉しそうに笑って。 ぶっさんに甘えるアニ。
「ぶっさん〜」
呼びかける声すら甘えてる風で。 全身で甘えてるって感じで。
それ見てたら、なんか。 ムカツク。
別にアニに甘えてほしいってわけじゃないよ?! 男に甘えられても嬉しいわけないし。 モー子になら嬉しいけど、アニなんかに甘えられてもウザイだけだし。 ワガママだしうるさいしすぐ泣くし。 そりゃ、甘えてるアニは・・・・他の男より少しは可愛げあるとか思ったりするけど。 でも、別に甘えてほしいとか甘やかしたいとか懐かれたいとか思ってるわけじゃない・・・・・・んだよ。
だけどさ。 マスターにもうっちーにもぶっさんにも甘えてるのに。
なんで、俺にだけ甘えてこないんだよ。
今日だけじゃなく。 振り返ってみると出会ってからずっと。 アニは俺にだけ甘えてこない。 ぶっさんに話しかけるときにする表情を、向けられたことなんてない。 あんな風に呼ばれたことなんて、ない。
アニが甘えた態度を示すのって、いろんな人に無意識にするんだけど。 だけど、本当に自分から甘えるのって仲間にだけだから。 だから余計、俺だけにしてこないのが気になった。 他の仲間にはするのに、俺だけしないのって。 アニにとって俺は『その程度』のヤツなの?
・・・・・え?
自分で思ったことに、びっくりした。 そんな風に考えてたつもりなかったのに、今するりと出てきたから。 『その程度』の関係。 だから、アニは俺にだけ甘えないの・・・・?
気になったらどんどん膨らんで。 もういっぱいいっぱいだってくらいに大きくなって。 俺の心はいつのまにか、そのことで占められてしまったかのように。 アニに占領されてしまった。
ぶっさんと楽しそうに話してるアニから目が離せなくて、じっと見てたら気づいたらしく振り返った。 「なに?」 「・・・・・別に」 目が合ったことに至極びっくりしたけど、それを出さないように落ちついて答えた。 だって言えるわけないじゃん。 「アニが俺の事どー思ってるのか知りたくて見てた」 なんて、仲間から言われたら少し薄ら寒い。 そんなこと考える俺もかなり不毛。
「またモー子のこと考えてるんだろ、エロ童貞!」 「違う。つーかもう童貞じゃないし」 「そっか。じゃあエロ元童貞!」
なんだよ、元童貞って。 みんな元童貞だってーの。 つーかいつまで童貞呼ばわりすんだよ。
いっつもアニは俺に対してはこーいう風。 からかうみたいに話しかけて、そう言われたらムっとするから言い返して。 で、喧嘩でもないけど言い合いみたいなことになって。 最後はマスターとか、時々ぶっさんが止める。 「アニ」 なんてたった一言だけ言って。 アニもさ、ぶっさんに名前呼ばれるとピタっと止めるんだよ。
この違いは、なんだよ。 ・・・・・・もしかして、頼りない、とか思われてるわけ!? だから甘えてこないのかよ!? 童貞だったからかよ! 童貞ってそんなに子供かよ!?
・・・・・そりゃ確かに子供かもしんないけどさ! だけど、今は童貞じゃないじゃん! なら、俺に甘えてきたっていーじゃんか! そりゃぶっさんには敵わないかもしれないけど。 だけど、マスターとかうっちーに甘えるみたいに接してくれてもいいじゃん。
「バンビ」 少し高めのトーンで、自分に呼びかけてくれたら。 それだけで嬉しいのに・・・・・・
・・・・・嬉しいって・・・・・・え?
「バンビ?どーしたんだよ?」
呼ばれて顔をあげると。 アニの顔アップ。
「わ!」
ドン。
「いって〜」
びっくりして、思わずアニを突き飛ばしたら、アニはそのままソファから落ちていた。 あっと思って手を貸そうと思ったけど、アニの顔がまともに見れなくてそのまま回れ右してしまった。
「おい!バンビ!」
背中からぶっさんの声がしたけど到底振り向けるわけがなくて。 そのまま店を出てしまった。
びっくりした。 びっくりした。
嬉しいって。 なんで?
「なんだよ〜!!わけわかんないよ!」
木更津の海に向かって叫んでみても、答えがかえってくるわけがなく。 その日はずっと考えて。 考え出したらキリがなくなって。 眠れなくなってしまった。
〜その頃のマスターの店〜 「馬鹿だよなあ、バンビ。変なとこ鋭いのに変なとこに鈍感でさ」 「なあ、あれも一種の甘えだって気付かないんだからな」 「アニがあーいう態度するの、バンビにだけなのにな」 「ま、気づいてたらもっと簡単なんだけどな」 「いや、逆に大問題になってただろ。今度は自分の気持ちで悩んだりしてさ」 「モー子もスキだしアニも好きだし・・どうしたらいいんだよ!ってキレてそうだよなあ」 「それはそれで楽しいんだけど。この分だと当分先になりそうだな」 「せめてぶっさんが生きてるうちに解決してるといいな。あと半年?1年延びたんだっけ?」 「・・・・・さりげにひどいねオマエ」
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