Monologue

2006年12月19日(火) ピンクのたまご

NODA・MAPの舞台『ロープ』を観覧。

相変わらず大した事は書いてませんが、観覧予定の方はご注意下さい。


引き籠もりのレスラーが立ち直る話なのか?と想いきや実は主題は『反戦』だった。

こんな風に全く無関係な題材を同じリングの上に乗せて一つに繋ぎ合わせてしまう野田秀樹さんはやはり凄いなと想う。

今回は『オイル』や『キル』みたいな言葉遊び的な要素は少なかったが、『リングのロープの中ではどんな暴力も黙認される』とか、
『視聴者はたとえ八百長でも暴力を欲し、それを観たいと望んでいる』等、プロレスの試合になぞらえて『戦争』を激しく風刺し糾弾していた。

アメリカ兵がベトナムの人達を情け容赦無く惨殺していく様を、宮沢りえさんが、あたかもプロレスの実況中継の如く解説する演出も胸に迫った。

だが、リングのロープ中の話の所為か、
全体的にこじんまりとまとまり過ぎだった様な気もする。


それにしても、
これ程『反戦』が叫ばれ、『戦争』が悪い事だと皆判っている筈なのに、『戦争』が無くならないのは、
力弱き人間が虐待される様子を観て面白がる人間があまりにも多い所為なのだと、この舞台を観て痛感した。

『いじめ』だって、そうだろ?


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