Monologue

2002年07月23日(火) 勉強中

「ざ……ざ・なぁ〜いとめあ・おぶ・ぞ・…ぞるでぃっく……?」

「違ーうっ!!」

たどたどしく英語の教科書を読み上げるレオリオの発音に対して、

容赦無く飛ぶクラピカの罵声がアパートの室内に響き渡る。
 
「・・…the nightmare of ZAOLDYECK……だ、やってみろ」

「ざ……ざ・なぁ〜いとめあ・おぶ・ぞ・…ぞ・ぞるでぃうっく……?」

「違う!!・…the nightmare of ZAOLDYECK……だ!!」

クラピカの流麗な発音にヒュ〜♪と口笛を吹き鳴らすと、

「……先生、やっぱ発音イイなぁ……」

「感心している場合か?」

バンッ!と、教科書と筆記用具が広げられているテーブルの上を右掌で思い切り叩く。

「明日リーディングのテストが有るから“特訓してくれ〜”と、

泣き付いて来たのはお前では無いか!?もう少し真面目に取り組んだらどうなのだ?」

チッ…と、レオリオは悔しそうに舌打ちすると、

「わーったよ……」

渋々ながらも、レオリオは再び教科書の例文を読み上げ始める。


「ざ……ざ・なぁ〜いとめあ・おぶ・ぞ・…ぞるでぃっく……?」

「ちっがーう…っ!!」

クラピカは大きな瞳をキッと鋭く吊り上げると、

「少しは発音記号と云う物を考えたらどうなのだ?

舌の使い方がまるっきりなってないぞ!!」


「ふ〜ん……舌の使い方なら、オレ、すんげェ自信有んだけどな♪」


意味有り気にニヤリと微笑むレオリオをわざと無視しながら、

「良いか?こうだ!!……the nightmare of……・・」


ス……ッと、

流暢な発音を紡ぎ出すクラピカの唇が、レオリオの唇に依って塞がれた。


「ん……っ…」

苦し気な呻きが漏れる唇に差し入れられた彼の舌が、口腔内を隈無く弄る……



「こう?先生……」


長い口付けの後、ようやく唇を離したレオリオに向かって、


「バ……バカ……ッ!!何を考えているのだ?お前はッ!!!」


耳まで真っ赤に染まりながら、クラピカは怒鳴る。

だが、レオリオは悪びれもせずに、

「で、どうよ?……オレの舌の使い方……」

そう尋ねながら、クラピカの瞳をじ…っと覗き込む。




「……そんなに、強く突き出す必要は、無い……」


プィ…と拗ねた様に視線を逸らして俯くと、まるで独り言の様に小声で呟いた。



「へぇ……じゃ、こう?」


レオリオはククッと微笑うと、

再びクラピカの唇に自らの唇を重ねて、そっと舌を挿し入れる……





(……ちょっと久々『学校へ行こう』シリーズ(^^;))


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