Monologue

2002年07月15日(月) 四十肩

帰宅後、Tシャツを脱ごうとしたら、何故か脱げなかった。

「あれ?」

腕を伸ばそうと試みるが、何故か思っている様に伸びない。
まるで拘束服でも着せられている様に、身動きが取れなかった。

「あれ?あれ?あれ?……おかしいな?どうして?」と言いながら、

ジタバタともがいていると母が、さらりと言った。

「Tシャツがキツイんじゃないの?」

確かに、そう言われてみればこのTシャツは所謂『チビT』(って今でも言うのだろうか?)で、身体にピッタリと密着してはいる。

だが、

「でも今朝、着た時は何とも無かったんだよ」

そう言うと、

「じゃあ『四十肩』じゃないの?」

………………………………………ガ〜〜〜ン!!!

少なからずショックを受けていると、母は間髪入れずに言った。

「いきなり腕が上手く上がらなくなったんでしょ?じゃ『四十肩』よ」

…………………………………………………………………ガ〜〜〜ン!!!

「そ…そんな、お母さん、アタシまだ三十代前半なんですけど……」

「或る日突然『来る』モノなのよ」

………母の言葉に容赦は無かった(涙)


結果的にはどうもTシャツが洗濯で縮み、繊維の伸びが悪くなっていただけだったらしい。

もがき苦しみながら脱いだ後、試しに他のTシャツを何度か脱ぎ着したり、
腕をブンブン廻したりしてみたが、特に支障は感じられなかった。

だが、

「アタシもいきなり『来た』もんねぇ……」と云う母の言葉が哀しく耳に残る。

手前味噌で恐縮だが、母は日頃から健康に留意している人で、
こまめに体操をしたり食べ物に気を付けたりしている。

それでも、或る日突然、腕が上がらなくなったりしたのだそうだ。

そう云えば、自分が以前バレエを習っていたS先生も突然『四十肩』が『来て』
いきなり左腕が上がらなくなってしまったと大騒ぎしていたな……と想起する。

バレエの先生だから日頃運動していたのは勿論、
(しかもバレエの他にヨガとジャズ・ダンスも教えていた)
自分で畑を作って無農薬の野菜を摂ったりして、
健康には「これでもかーっ!」と云う程、気を使っていたS先生でさえ『来た』のだ。

「自分だけは大丈夫」と思っていたとしても、或る日突然『それ』はやって『来る』

それは、もちろん『四十肩』に限った事では無いが……


たとえどんなに気を付けていたとしても、

自分にもいつかその日が『来る』んだろう、間違い無く……


だが一体、何才で『来る』のか?

それだけがチョット不安だ(^^;)


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