最近暑い日が続いているので、母と私はクーラーを点けたまま仕事に出掛ける。
これは自分達の為が帰宅後涼しい想いをする目的では無い。
ウチの飼犬のリン(シーズ−13歳・メス)の為だ。
「ペットの為とは云え電気代が勿体無いのでは?」と想われる方も多いだろう。 我が家でも(と云っても母と私だけだが)去年まではそう考えていた。 元々、母も私も冷え性でクーラー独特の冷たい風は苦手で、 家に居ない時は勿論、居る時もほとんど点けていなかった。
ご記憶なさっている方も多いと想うが、去年は猛暑で熱射病で倒れる人がとても多かった。 (自分もお恥ずかしながら一度倒れた)
そんなある日、帰宅すると母が浮かない顔で言った。 「リンちゃん、入院しちゃった……」 「え?何で?」 リンはかなり高齢なのだ。 普段は元気に駆け回っていても、いつ倒れても不思議は無いお年頃では有った……のだが、 母は呆然としたまま、こう答えた。
「『暑さ負け』で!!」
……犬でも『暑さ負け』で入院しちゃうなんて事が有るんだなぁと、妙な感心をしてしまった。
だが改めて考えてみると、小型犬で有るリンの体温は我々人間よりもずっと高いのだ。
(可哀想に……ずっと我慢してたんだね、ごめんね……)
病気では無かったので、リンは1週間ほどで無事帰宅したが、 その日から、ウチでは出掛ける時でもクーラーを点ける様になった。
他にも、お腹に『ヒヤロン』(『ホカロン』の冷たいバージョン)を巻いてやったり、 飲み水に氷を入れてやったりしている。
クーラーの冷風は、個人的には苦手なのだが、 送風口の真下近くで、スゥスゥと気持ち良さそうに寝息を立てているリンを見ていると、 やはりホッとするのだった(^^)
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