Monologue

2002年06月30日(日) 赤い波・青い波

W杯が終了した。

優勝おめでとう!!ビバ・ブラジル!!!

ドイツも凄かったなぁ(^^)

……と書きながらも、

実は個人的に一番印象に残ったのは3位決定戦の韓国対トルコ戦なのだ。


燃える様な真紅の波が激しく躍動する観客席……

これはトルコチームは精神的に闘い辛いだろうなぁ……と思っていた矢先に、
トルコのハカン・シュキュル選手がキック・オフ早々に先制点を決めた。

韓国側もフリー・キックで1点を返すが、またすぐにトルコ側が2点ゴールを決めてしまった。


3対1の攻防戦が続く……

それでも韓国は諦めずに何度も何度も何度も攻撃に向かう。

(これはもうダメだ、トルコの勝ちだ)

時間的に言っても、もうトルコの勝利はほぼ確定している。

仮にここで1点決められたとしても、もう順位は変わらないのに……

何故、彼らは向かって行くんだろう?

……と、ブラウン管の前で観ていた自分がすっかり諦めてしまった頃、

何と後半48分目にソン・ジョングッ選手が1点ゴールを決めたのだ。


……凄い、

何て凄い執念だろう……

最後まで諦めない……って事は簡単に思えて、

実はとても難しくて、とても執念が要る事なんだと改めて熱く感じてしまった。


“ピーーーーッ!!”

試合終了のホイッスルが鳴ったのは、それから僅か数分後の事だった。


数々の試合の中で、印象に残ったプレイは沢山有るけれど、

(観ていた人の視点に依って、全く異なるけど)

自分はこの後半48分目にソン・ジョングッ選手が決めた1点が、
きっと忘れられないシーンになると思う。

『決勝点』では無いけれど、
「どんな事が有っても諦めない事」の大切さを感じさせてくれたからだ。



韓国の『赤い波』や日本の『青い波』に翻弄され続けた1ヶ月間だった様な気がする。
(優勝したのは『黄色い波』だったが)

W杯は世界中の各チームの中でも本当に実力の有る選手達だけが選ばれて、
全力で闘うのだから、試合内容も極上でむしろ当然なのかもしれない。

だからこそ、
今までサッカーに興味が無かった人達をも巻き込んで魅了したのでは無いか?と思う。

先日も書いたが、
漫画家のかわみなみさん(^^)が、

「サッカーに全く興味が無い人でも、
4年に一度のW杯の試合だけでも観てみて欲しい。
歴史的な名ゲームに必ず出会える筈だから」と書いていらした言葉が、
改めて実感出来た1ヶ月間だった(^^)


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