中島らもさんのエッセイ『とほほのほ』(双葉文庫)を読み返していたら、 中島さんの少年時代(昭和36年頃)に放映されていたTV番組に付いての話が出て来た。
当時のドラマは録画システムが無いので、全て同時生中継だった為、 失敗と云う失敗はもろにそのまま茶の間へ放送されたのだそうだ。
ホームコメディをやっている時、 何かの拍子に部屋の障子戸が外れて倒れ掛かりそうになったのを、 機転を利かせた役者が身体を張って支え、CMまでその姿勢のまま芝居を続けたり……
その当時の人気番組に『不思議な少年』と云うのがあったそうだ。
主人公の少年が 「時間よ止まれ」と念ずると自分以外の世界の時間が止まってしまうと云う設定。
今なら背景をストップモーションにし、フィルムを合成すれば簡単に出来てしまう画面だが、
当時は何と「時間よ止まれ!」と主人公が念じた途端、 まわりの役者がピタッと動きを止めて静止したのだそうだ(^^;)
段々まばたきを押さえられなくなる役者や、 律儀に息まで止めてしまったお陰で次第に苦しそうな表情に成って来る役者などが居て、 当時の子供達はそんな役者を画面の中に探し出すのを楽しみにしていたそうだ。
現在はストップ・モーションは勿論、
もっとスケールの大きな……
私達の想像も及ばない様な映像が当たり前の様に氾濫している。
『スターウォーズ』や『スパイダーマン』などの予告編を見ていたら、 映像の美しさ、スピード、クォリティの高さに圧倒されてしまった。
凡人で有る自分の想像力なんか到底及ばない……(当たり前だ)
自分の貧困な想像力なんか、いずれ必要無くなって退化してしまうかもしれないなぁ…… と云う危機感さえ抱いた。
話は(本当に)全く変わるが、
今夜の『SMAP×SMAP』のエンディング・トークのテーマは、
『もしも時間が止められたら?』だった(←安直ですみません;;)
稲垣吾郎さんは「流れ星を見た瞬間に時間を止めて、願い事をする」と云う
ロマンティックな回答だったが、
香取慎吾さんは、
「時間が止まっている間にカメラを水浸しにしたりイロイロ悪戯をする」
木村拓也さんが
「ワールド・カップの決勝戦で時間を止めて
(自分が)フィールドに出てヘディングの真似とかする」と言うと、
香取クンが、
「あとユニフォームを真逆にする!」とすかさず言った。
「それにトランクスを微妙にズラしておく!」と楽しそうに言う木村さんを観ながら、
「この人達にだけは時間を止めさせちゃダメだ……」と思った(^^;)
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