Monologue

2002年05月09日(木) 良品還元

私の派遣先の会社は『通信販売』の代理店だ。

法人や企業向けの『通信販売』なので、
取扱商品は文房具やOA周辺機器・オフィス家具が主流だが、
コーヒーやお茶等の飲料も扱っている。


その取扱商品の一つ、
『コーヒー』を製造している某メーカーN社がこの様な告知をしたそうだ。



“「食」を提供するメーカーとして、大切な資源を守り
環境にやさしい企業でありたいとの願いから、N社では『良品還元』を実施してまいりました。

『良品還元』とは、N社独自の厳しい基準により安全性や品質において
全く問題が無いと判断された製品のみ、あらためて原料の状態に戻した上で
使用するものです”



 ………………………?

一体どう云う意味なんだろう?と首を傾げる理解力不足のななかさん(仮名)


「全く問題が無いと判断された製品のみ」を

 何故わざわざ

「あらためて原料の状態に戻す」必要があるのだろうか?



上司に尋ねてみると、判り易く教えてくれた。


「つまり『賞味期間切れ』の商品をもう一度回収して、

 いろいろ加工したりチェックした上で再利用すると云う事だよ。

 いわゆる……インスタントコーヒーの『リサイクル』」


「え?それって大丈夫なんですか?」


『賞味期間切れ』と云う単語に不安を覚えて、更に尋ねると、


「大丈夫みたいだよ……だってほら」

 と、上司は記事の続きを示す。


“厳しい安全・品質管理基準の下で、現在ソリュブルコーヒー(インスタントコーヒー)の
『良品還元』を行っております”


『良品還元』する際のコストはかなり掛かるそうなのだが、

還元使用出来る物は可能な限り再生利用して

『廃棄物』を減らして地球環境を守ろう……と云う理念なのだそうだ。



この様に声を大にして告知しているのは、

“某乳製品メーカーの様に『賞味期限切れ』の商品を日付けだけ変えて『そのまま』
流用していた等と云うのとは全く違うのだ”と云う根拠からだろう……と上司は言う。

(あれは酷かった。以前バイトで其乳製品メーカーの商品を売ったりした事が有るので
かなりショックだった記憶が有る)



少々怖い様な気がしなくも無いが、

『厳しい安全・品質管理』が本当にきちんと行われているのならば

再生できる物は出来る限り再生した方が良いと思う。


そう言いながら、

自分は『賞味期限』に対しては結構いい加減な方だと思う(^^;)

ちょっと位は越えていても、
食べてみてOKで有ればそのまま食べてしまう(←問題発言?)

………にも関わらずお腹を壊さないのは耐性とか免疫が出来てしまったからだろうか?

(PCの前の良い子の皆さんは決して真似しないで下さいネ(大汗))



そう云えば以前お客様からこんなクレームを頂いた。


「御社で購入した『ガム・シロップ』……製造日から1ヶ月『も』経過しているんですよ!」


まさか『賞味期間切れ』の商品が届けられてしまったのか?と慌てて詳細を尋ねると、


「3ヶ月しか『賞味期限』が無いのに……あと2ヶ月しか保たないじゃ無いですか?」

………………つまりあと2ヶ月は保つと云う事では有るのだ。


だが……お客様の言い分も尤もだ。



「申し訳有りません、お取替え致しましょうか?」と尋いてみたが、


「いいえ、今回はウチで使用させて頂きますが……御社の良心を疑いました」


ピシャリと言われて電話を切られた後、


同僚兼上司で有る、Hさんにその事を話すと、


「まぁいろんなお客様が居るからねぇ……

でも、アタシだったら絶対に気付かないだろうな」


自分も絶対に気付かないだろうな、ヒヤヒヤ……(^^;)


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