昨夜、舞台を観て来た。
１〜２月にも何本か観たい演目は有ったのだが、スケジュールが合わず、結局３月になって今年初の舞台観覧になった。
今月はあと２本観る予定なのだ。楽しみ（＾＾）
劇団『新感線』の『天保十二年のシェイクスピア』 赤坂ＡＣＴシアター
原作は井上ひさしさん。
おなじみの『シェイクスピア戯曲』の舞台を日本に設定し、
各エピソードの相互人間関係を巧みに繋げて一本の長〜いお話に（上演３時間半！）
しているワケだが・・・
（この下は感想なので観覧予定の方は御注意下さい）
とっても面白かった！！パチパチパチ・・・・当たり舞台（＾＾）
『シェイクスピア戯曲』って元々キツイ話ばっかりな所為か、いつもの『新感線』の舞台より、
ちょいハードで、よりエロティックな感じ。
ゾッとする怖く、綺麗なシーンが多かった。
（『桜』や『朱格子』『髑髏』など『耽美的要素』が強調された感じ）
でもちゃんと『ギャグ』も有り・・・それがまた話の展開の残酷さに拍車を掛け、
誰が主人公でもおかしくない程、個性豊かで、殺すには惜しいキャラ達が
情け容赦無くバンバンバンッ！と殺されて行くのにも感情移入させられてしまった。
「どぉしてコイツが死んじゃうんだ〜（涙）え〜？この人も？え？勿体無いからもうやめて！！」
（それでも『世界』は無くならない♪・・・ｂｙ大槻ケンヂ）
主人公は上川隆也さん演じる醜いせむし男、佐渡の三世次。
（あ『リチャード�契ぁ戮�。今更気付いた）
野心と愛憎が渦巻く下総の国、清滝村の二大勢力『紋太一家』と『花平一家』
（『モンタギュー家』＆『キャピレット家』・・・『ロミオとジュリエット』）
その間に割り込んで、言葉巧みに人々の心に不信の種を少ーしずつ蒔いて、蒔いて・・・
やがて『誤解』という芽は愛し合う者同士を互いに憎しみ合わせ、殺し合わせる。
それを足掛かりにとんとん拍子に出世街道を上り、代官の座と、
元代官の新妻おさと（沢口靖子さん）を掌中にする。
だが、悪の限りを尽くしまくった三世次は、愛するおさと
（この愛も歪んでいる。だっておさとの双子の妹のお光を殺して屍姦しちゃうんだもん）
から、夫と妹殺しの復讐として『己の醜悪さ』をまざまざと見せ付けられた上、
無茶苦茶な年貢の取り立てや圧政に決起した民衆に突き殺されてしまうのだ。
「この世から逃れる為には羽根の生えた馬が必要なんだ！天馬を！天馬をォォ！！」
絶叫しながら三世次が昇天して行くラスト・シーンには全身に鳥肌が立った。
余談ですが観ながら、ちょっと思った事・・・（勝手な戯言です）
三世次も悪の限りを尽くしているけれど『愛』（かなり歪んでいるケド）や『女』『金』『権力』
など、欲しいものは有るし奪われるのを怖れているし、自分が死ぬのも怖がった。
クロロって「ただ欲しかった」という前提が有って『クルタ族』を襲って『緋の瞳』を奪ったんだと思うのだけど、
クロロって『何』にも執着してない様な気がするのは私だけだろうか？
「何も奪うな」と『流星街』の連中は掲げているが、
クロロは「奪われたくない程、執着しているモノ」って有るんだろうか？
それともそう言うモノを求めているんだけど、それが何なのか判らないから取り敢えず、
片っ端から奪って、一通り愛でて「コレは俺が求めているモノとは違う」と感じたら未練無く売り払ってしまい、また誰かから奪う…と言う行為を繰り返しているのだろうか？
でもそんな理由で同胞を殺されて故郷を奪われたクラピカはどうしたら良いのさ・・・
クロロもウボォーも自分の命にも執着していない。
仲間の命を奪われるのは嫌みたいだけど、自分の命に全く執着していない処に
堪らなく戦慄を覚える。（自分は・・・ですが）
クロロの心だけは解らない。
この人の心は一体どうなっているんだろう？
（私が頭悪い所為なんですが・・・汗）
話は戻るが、本当に良い舞台だった。大満足（＾＾）
持ち合わせが無かったので『パンフレット』は後日（お給料日後）購入に行こう。
（その為だけに『赤坂』に行くのか・・・・このパターン３回目（涙））
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