あの事件が影響しているのかどうかは知らないが(それとは関係ないとユイマは言っていたが)命の大切さを学ぶ一貫として自由学習のテーマが「最後の別れ」自分が経験した永久の別れについて作文を書く課題が出たそうだ。
○○君は買っていたハムスターが死んでしまったときのことを書いたんだって。××君はおばあちゃんが亡くなった時のこと。。。
ユイマ君は?と聞くと、「だめ、お母さん、泣いちゃうからあんまり話したくない。ノート見せたくない。」と言って、うつむいてしまった。今にも泣きそうだ。
別にお母さん泣かないよ、話したくなければ話さなくても良いけど、、、と言っていると、ユイマ君「ぷみぷみが生まれる前に赤ちゃんがいたんでしょう?」と話し始めた。
そうなのだ。ぷみぷみが生まれる前に一度私は妊娠している。予定日が雛祭りの3月3日と知って女の子かしらね、なんて言っていたら、どうも先生の様子がおかしい。1カ月に一度の検診でいいはずなのに、2週間後とか1週間後なんて言われる。そう。赤ちゃんの心音が確認できない、というのだ。結局心臓ができなくて、そのまま「胎児」ではなく母胎にとって「異物」でしかなくなってしまう稽留流産。泣く泣くその診断を受け容れ(受け容れるしか仕方ないですからね)処置を受けたのだ。
確かノイノイがおなかにいるときだっただろうか、その話を子供たちにしたことがあった。だから生まれてくるってことはすごいことなんだよ、と言いたかったんだが、ユイマは、赤ちゃんが産まれなかった、育たなかったという事実に、ショックを受けてしまって・・・。 で、今回の「最後の別れ」というテーマに、その生まれなかった赤ちゃんのことを真っ先に思い出してしまったらしいのだな。らしい、というのは、どうしてもノートを見せてくれないし、しかも、悲しすぎてまだ完成していないと言うのだもの。それに、その話になると、どうしても涙ぐんでしまうのだ。私ではなくユイマが。「おかあさん、そのとき泣いた?」と聞くので、「うん。泣いたよ、すごく泣いた。」と答えた。「そうだよね。」とまた黙り込む。
もののあはれを分かりすぎるユイマ君。これから生きていく上でこんなに優しすぎて大丈夫なんだろうか。
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