ユイマ君の担任の先生からの電話では、学校でのおふざけがちょっと過ぎることも話された。帰りの会などで日直の子が前に出て「静かにしてください」と声をかけても一向にやまないらしい。そのために会が終わるのが遅れてみなに迷惑をかけることもしばしばだそうだ。
うちでも一度言って聞くことはほとんどない。悪ふざけをしているときも、うるさく歌ったり奇声を発したりしているときも、何度注意しても一度でやまることはほとんどない。 家で出来ないことが外でできようはずがない。 でもどうしたら人の言うことを聞けるよう、そして自分の行動を律することができるようになるんだろうか。
そんな風に思うのも、今朝、私は言葉でなく力でユイマを“だまらせた”からだ。
朝の忙しい時間帯、ユイマは着替えもせず、足でぷみぷみをカニばさみにしていやがらせ。やめて!やめて!と騒ぐぷみぷみ。ユイマはユイマで奇声を発しながら面白がってやっている。やめなさい!と注意する私のことなど完全無視。
ブチ切れた私は、いきなり一発、平手でユイマの顔をひっぱたいた。 怒りで勢いづいた私の手は、ユイマのほっぺた、鼻、おでこあたりに命中した。突然たたかれ、しかも顔の真ん中当たり、かなり痛かったようだ。 突然の静寂。 そして、声を押し殺してユイマ君は泣き始めた。
「言って分からない人は人じゃない。たたかなくちゃ分からないなんて、犬や猫と同じだ。ユイマ君はちゃんと人になってちょうだい!」(犬さん、猫さん、ごめんなさい)
そういう私に、下を向いて肩を震わせながら頷くユイマ君。すぐに、膝の上に抱えるようにしてユイマ君を抱きしめた。ノイノイやぷみぷみと違って、ユイマは随分大きい。膝に乗せると私よりも座高が高いくらい大きい。こんなに大きな子がどうして怒られてひっぱたかれなくちゃならないのか。。。。
むりやりお母さんにだっこされているユイマ君をノイノイとぷみぷみがちょっと照れた様な顔をして見守っていた。
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