蛍桜

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ねぇ、助けてなんて
溶けて溢れ出るのは
積もり積もった想いだけじゃない
いろんな色が混ざって
名前さえない色になって
誰もしらない闇に落ちていく

助けてとつぶやくのは私じゃない
小さな手が私の服を掴んで離さない

ごめんね、私は進まなきゃいけないの
だから離して

助けてとつぶやくのが私になる前に
私はここを離れなければいけない

無意味に並べられた数字
無意味に並べられた言葉

一つ一つ拾っては集めて
そしてまたばら撒いてみる
何か新しい言葉ができるかもしれない
何か新しいものを見つけられるかもしれない

そうした行動を小さな手の主は
黙って見つめている
私が止まると彼はまた助けて、という
仕方がないから永遠と一連の作業を続けた
闇はどっぷり浸かって
これ以上ないというくらいに真っ暗になった
自分の手さえも見えなくて
小さな手も見えなくなった

涼しい風が吹く

もう春が終わってしまうね、と呟きながら
一歩だけ歩いてみた

2006年05月16日(火)

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