犬の散歩をしただけなのになぜか疲れて、夕飯も食べずに横になった。 あー風邪ぎみだなー、ここいらで休まないと……と眠っていたら、 蝉みたいな声をした奴に「プログラム教えろ」と起こされる。 ……プログラム、だあ? そんなものが、この私にわかるわけなかろう! 偉そうにそう言ってみても、できないものはしょうがない。 でもなんとか、誤魔化しながらアドバイスを送って納得させる。 こうしてクライアントを騙すのも技のうちだ(?)。 やらなきゃならないことが山積みなのに具合が悪い、なんていう 普通の理由でテンパっていてはだめなのだ。 そんなことは、日常茶飯事なのだから。 いや私は常にテンパっているけれど、それはまたそれとして(?)。 少しは落ち着いた人間になりたいと、これでも思っているのよ。 だってこういうスタイルは、明らかにエネルギーの無駄遣いだもの。 電飾の多い飲食店の看板みたいなものだ。 赤字経営なのに、電飾はいっつもチカチカチカチカしやがって、 近所の住民からも苦情が来てるよ。明るすぎてうるさくて眠れないってさ。 もう少し、この辺りで経費を削減しろっちゅう話だよな。 でもこのド派手な電飾は、江戸時代からの(?)うちのこだわりなんでぃ。 やめるわけにはいかねえんだよ!と、今日もオヤジはつっぱねる。 仕方ないねえ、とおかみさん。 仕方なく、店を支えるために昼は近くの工場でパートです。 (※ここは「工場」と書いて「こうば」と読もう。) これが江戸っ子の粋というものである。 さて、また何の話かわからないぞ。 私の話だったんだけど、 いつの間にか誰かの苦労話に花が咲いちゃったよ。 まいったね。まただよ。またこのパターンさ。 こんな、酔っぱらいの会話みたいな先の見えない俺さ。 「もう一軒行きましょうよ」 いやそろそろやめておこう。タクシー代もばかにならないし。 |