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満員御礼トレイン
2003年04月15日(火)

酔っぱらいの寝言が気になってしょうがない。
「ぁあぁったく、どいつもこいつも…………むにゃ。」
一向に述語を言わないまま30分過ぎた。

春は名のみの風の寒さや。
春と聞かねば知らでありしを、聞けばせかるる胸の重いよ。

時にあらずと、ああしかし、
もしもこの世にカレンダーと時計がなかったら。
雰囲気なんだろうな、すべて。
「今年、春がない感じだよね」「うん、毎日が冬か夏って感じ」
「寝過ごしたら桜散ってたよ」「寝る前は紅葉だったのに」
「いま朝っぽいよね」「電車来るっぽい」「満員っぽい」
それどころか、誕生日もない。だからみんな、いくつか分からない。
雰囲気で、若いっぽいとか年寄りっぽいとかを判断する。
現実に、歳を聞かれて「80から後は数えるの忘れたわい、ウシャシャシャ」と
笑う長老などがいたりする。
そのくらいの感覚でないと、健康に長生きできないんだろうかな。

みんながとらわれていた重力のようなものが、一つだけなくなれば。
今までのストレスから解放され、しかし別のストレスが待っている。
今日はそんなことを考えた。

「チーズバーガーと、ハーブティー」
「はい、セットですね」
「???ええ」
そんな会話の後、よくわからないが40円安く済んだ。
セットなんて店のどこを見ても書いてない(っぽい)のにさ。
まぁいいけども。

そして包まれる陽気なテンション。
英会話なんて久しぶりすぎる。
免疫のない人よりはましかもしれないが、
それにしても単語を知らないなぁ私。
未だに、十三才の頃のまま。
あの時からいろんな面で成長していない気がする。
もとい、あの頃が一番老けていた時期で、
それ以降はじりじりと若くなっている。
本当はそんなこともないんだろうけど、時折
ゆるゆるとした人生の下り坂を楽しんでいる気分になる、
そんな私は暦がなければほとんど老人かもしれない。

全く関係ないが、最近いろいろとありすぎて
“アニータさん”のことをみんなが忘れてきている。
ということに今日気付いた。別にそれでいいが。