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知性が香る四字熟語
2002年08月14日(水)

昨日から今日にかけて、十数年来の友達の家に遊びにいっていた。
いや、遊び半分、ボランティア半分。
なんのボランティア(“ボランティーア”のティにアクセント)かというと、
『国際交流』。

……もう一度書こう、『国際交流』だ。
どうだ、いい響きだろう。
数ある四字熟語の中でも特に知性的な響きだ。
(ちなみに、あまり知性が感じられないと思われる四字熟語とは、
 『酒池肉林』や『麻雀三昧』、『炒飯五杯』など。)

友達の家に外国人の方がホームステイしていて、
その方(英語を話す)に東京の観光名所をご案内してさしあげよという
重大な任務を承ったのである。
まるで英語の教科書みたいなシチュエーション。
昔は「こんなシチュエーションあるわけないじゃん、ケッ」と散々思ったもんだが。
でも、教科書に出てきた地名は「金閣寺」やら「大文字焼き」だった。
ここが京都じゃない以上、『教科書のスキットを丸々再現』というちっぽけな夢は叶いそうにない。
最初は友達が、1vs1(マントゥーマン)でご案内する予定だったのだが、
さすがに(英会話が専門だとはいえ)2人っきりで喋りながら
ずーっと歩くのは、間が持たないのでツライ。ということで、
急遽、私(たまたま今週ヒマだった)に援軍を頼んだんである。

……喋ったよ。
そりゃー喋ったよ英語。というより動いたよ。
さんざんジェスチャー。Too much,Oh yeah!
基本的に人間、YesかNoかの意思が伝わればどうにか生活できる。
『腹減ったか?――Yes.』
『これ食うか?――No.』 みたいな。

英会話は教室で起こってるんじゃない、現場で起こってるんだ。
青島ァァァァ―――!!!(「踊る大捜査線TheMovie」より)

そんな調子で、昨日は浅草に行ったり、
昼ご飯は慣れない蕎麦を食したり。
『実は私、和食が苦手なんですよ』とか言い出しづらいから
普通に文化の説明とかしたさ。「ソバはnoisyに食べてもOK」みたいな。
……あー日本人になった。
外国の方と話すと、なんだか日本人になれる。
他者の考えに触れて初めて、自分の意見の輪郭が際だって見えるようなことで、
全然質の違うものに出会うことは、自分を見つめるための良い手段だ。
とかなんとか言いながらも、結構疲れる。
今日の昼間は友達と胡麻プリンを食べながら、
「ミネラル補給しないとね」なんて言いつつ
みのもんたのいない「おもいっきりテレビ」を見ていた。
「峰竜太」と「みのもんた」。
あー、名前似てるんだなー、なんていうどうでもいい発見をした。

しかし友達のご家族は大らかで朗らかだった。
かなり長い付き合いなので、みんな「はやさん」と呼んでくれる。
今回初めてちゃんとお話ししたお父様は、ちょっとM先生に似た雰囲気の
紳士(なんて書いてもわかる人は希少)。優しいお父さん、な感じ。

うちの家族はたいがい「はやさん系」なので、
他の家に行くと必ず新鮮。
これってどこのうちもそうなんだろうか。
それともうちが変わってるんか。その辺が掴みかねる。
帰り道で妹に電話。
電話越しの彼女の声は何かに似てる、と思っていたが。
そうだ。
蝉だ。

(※ちなみに犬は、たまに鳥みたいな声で鳴く。)