Back  Index  Next

Mg=メガグラム
2002年06月03日(月)

今日は半日仕事。
予想外にやることがあるらしく、
編集長と精神的にてんやわんやだった。
途方に暮れる夕暮れ。

そんな頭脳労働のおかげで肩が凝って腹が減ったため、
食堂で\240ほどの軽夕飯を食べる。
食べながら、メニューの7割が炭水化物であることにはっと気付く。

近頃こっそりと、栄養が偏っている。
変な時間にチョコレートを食べたり、
余ったからといって3食続けてカレーだったり、
腐るのが心配で牛乳ばかり飲んでしまったり。
物が腐りやすい季節を迎え、その傾向はますます酷くなる見込みだ。

栄養は不敵なエキストラのようなもので、
いるいる、稽古場の片隅にたくさん群れてるよー、と
団長に思わせておきながら、
油断すると一人、また一人と気付かれずに居なくなり、
出番になると誰もいなかったりする(たぶんバイトか何かだ)。
それは、………多分エキストラって言わないな。
とにかく栄養素は影の方にいて、存在感がない。
ほらごらん、今わたしはあなたの血液中で、
スポットライトを浴びながら華麗にロンドを踊っているの、などとは
自己主張してこない。そいつは栄養素ではなく赤血球だ(色があるから)。
少しくらい居なくなっても誰も気付かないけど、
どんどん舞台が痩せていく。
そしてカーテンコールの時にさあ全員出てこいと言われるのだが、
その時にはいないとおかしいのである。
客側としても「こんなに大勢の人が関わっていたんだ、
だからでかいホールで演ったのね、納得」という
充足感が得られないのだ。
なんだか舞台がだめっぽいので、怒った客がみかんを投げる。

はっはっは、次はみかんジュースを投げてやる。
やめてください、舞台を荒らすのは!
やめろだと?てめぇ、誰の金で成功したと思ってるんだ
あっ!やめてください、警察を呼びますよ!
………そんなやりとりが目に浮かぶ。
なんのことか私にもさっぱりわからないが、
マグネシウムだとか亜鉛だとか、
摂ったら体に悪そうなイメージのもんまで体に必要だったりする。
足りないとだめなものは結構あるもんだなあと思う。
意識したことはそれほどないのに。
よくみんな、どうにか生きているもんだ。
人体は教科書に載っている以上にタフなつくりなのかもしれない。