今日は半日仕事。 予想外にやることがあるらしく、 編集長と精神的にてんやわんやだった。 途方に暮れる夕暮れ。 そんな頭脳労働のおかげで肩が凝って腹が減ったため、 食堂で\240ほどの軽夕飯を食べる。 食べながら、メニューの7割が炭水化物であることにはっと気付く。 近頃こっそりと、栄養が偏っている。 変な時間にチョコレートを食べたり、 余ったからといって3食続けてカレーだったり、 腐るのが心配で牛乳ばかり飲んでしまったり。 物が腐りやすい季節を迎え、その傾向はますます酷くなる見込みだ。 栄養は不敵なエキストラのようなもので、 いるいる、稽古場の片隅にたくさん群れてるよー、と 団長に思わせておきながら、 油断すると一人、また一人と気付かれずに居なくなり、 出番になると誰もいなかったりする(たぶんバイトか何かだ)。 それは、………多分エキストラって言わないな。 とにかく栄養素は影の方にいて、存在感がない。 ほらごらん、今わたしはあなたの血液中で、 スポットライトを浴びながら華麗にロンドを踊っているの、などとは 自己主張してこない。そいつは栄養素ではなく赤血球だ(色があるから)。 少しくらい居なくなっても誰も気付かないけど、 どんどん舞台が痩せていく。 そしてカーテンコールの時にさあ全員出てこいと言われるのだが、 その時にはいないとおかしいのである。 客側としても「こんなに大勢の人が関わっていたんだ、 だからでかいホールで演ったのね、納得」という 充足感が得られないのだ。 なんだか舞台がだめっぽいので、怒った客がみかんを投げる。 はっはっは、次はみかんジュースを投げてやる。 やめてください、舞台を荒らすのは! やめろだと?てめぇ、誰の金で成功したと思ってるんだ あっ!やめてください、警察を呼びますよ! ………そんなやりとりが目に浮かぶ。 なんのことか私にもさっぱりわからないが、 マグネシウムだとか亜鉛だとか、 摂ったら体に悪そうなイメージのもんまで体に必要だったりする。 足りないとだめなものは結構あるもんだなあと思う。 意識したことはそれほどないのに。 よくみんな、どうにか生きているもんだ。 人体は教科書に載っている以上にタフなつくりなのかもしれない。 |