我が部屋に新しいプリンターがやってきた。 理由は、誕生日。 「どうでしょう、幾らか出資ということには……」 「そうねー、必要だもんね」 と親と会話し、実現の運びとなった。 誕生日やクリスマスにどうしても欲しい、と思うようなものは特にない。 それどころか、衣食住が保証された静かな暮らしがあれば 私は何も望まない、強いて言うなら世界平和、などと 仙人じみた物欲の無さをアピールしていた私だが、 実際必要なものは結構あるものだ。 現実を生きぬくためには、霞を食らうだけでは不十分なのである。 新しいプリンターにカバーをかけながら、そんなことを思う。 命あるがゆえのはかなさよ、私もお前もいつか朽ちていくのかい、 とプリンターに対しても無用な哀れみを見せる。 そして「あー、松尾芭蕉だったら確実に一句詠んでるなこりゃ」と思う。 そして、松尾芭蕉だったらプリンターではなく手書きだと気付く。 そんなわけで、新顔がやってきた。 私自身は誕生日も英語の模試を受けにゆくという 大変地味な予定(その事を話したら先輩方に笑われる。 「ネタ?」と聞かれたが、真実である)であるが、 このプリンターに関しては景気のいい気分だ。 印刷が静かで早くてA3ノビ対応。三拍子揃っているが値段は高め(苦笑) ……お金ってのはこういう時に使うもんだ。 だからいいのだ。これでいいのだ。(byバカボンのパパ) 普段はあまり使わないわけだし。(そのかわり稼ぐこともしないが) 誕生日の検索サイトで調べたところ、 私と同じ誕生日の有名人のなかに「夏目漱石」氏がいた。 彼の文章は結構好きなので、非常に喜ばしい。 そして(ここを見ない人がほとんどだろうが)、 お祝いメッセージを下さった何人かのみなさんありがとう。 今年のテーマは「どことなくアウトロー」。 どこが、とはわからないのがミソだ。 |