Deckard's Movie Diary
indexpastwill


2007年04月18日(水)  檸檬のころ

原作は静かにベストセラーを続ける有名な小説らしいのですが、全く知りません。物語は高校三年生の男女5人の卒業までの半年間を描いています。しかし、これは一体どの星の話しなんでしょうか(笑)。現実的にはそう簡単にある話じゃないでしょう。っつーか、在り得るのかなぁ?というワケで、小学生の妊娠ドラマがTVでオンエアされる昨今ですが、この映画には妊娠はどころか、セックスもガラス越しのキス・シーンさえもありません。さらに!苛めも暴力も酒も煙草も邪推も邪心とも無縁です。もちろん、誰も死にません!だからと言って説教臭ささがあるわけでもなく、偽善的でもありません。おそらく多くの人(特に年配の人!)はこの映画を観て、あの頃を思い出すのではないでしょうか。それくらい真っ直ぐに高校三年生の揺れる心を描いているので、間違いなく清々しい気分に浸れます。嘘くさいという人も居るでしょうが、そういうコトじゃなくて、昔から読み継がれているような青春小説の定番を読んだ気分です。書かれた時代によって古臭く感じる描写もあったりしますが、誰もが思い当たる思春期の心模様は永遠に不滅です。ストーリーに複雑なモノは何もありませんし、全編に渡って無駄の無い仕事を丁寧にしているだけです。最近では定番になっているパンチの効いた暴力スパイスとか、隠し味のドラッグとか、そんな物を使わなくても丁寧な仕事をするだけで、十分味わい深いラーメンが出来るという好例です。な〜にが、味の玉手箱だよ!逆に意味分かんねー\(^-^\) (/^-^)/ソレハコッチニオイトイテ…

演じる高校生5人(榮倉奈々、谷村美月、柄本佑、石田法嗣、林直次郎)のアンサンブルが素晴らしく、この5人に主演グループ賞をあげたいくらいです。また、音楽好きの目ざとい人は教師役で出ている人物に時の流れを感じるかもしれません(笑)。監督はこれが長編デビュー作となる岩田ユキですが、今後に期待出来そうです。

青春とはなんだ?青春とは・・・届かぬ想い。ひょえ〜!言っちゃったよ!それにしても、オイラは完全にこの手の邦画の担当になっちゃったなぁ(苦笑)。まぁ、嫌いじゃないですけどね(自爆)。


デッカード |HomePage

My追加