Deckard's Movie Diary
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2006年05月23日(火)  間宮兄弟 ナイロビの蜂

ある意味、低迷する邦画界を支えてきた森田芳光の新作である『間宮兄弟』を観たときに真っ先に感じたのは“淋しさ”でしたね。森田芳光という人は、良きにつけ悪しきにつけ時代の空気を読むに長けた人で、ポテンヒットであろうとそれなりの結果も残してきた監督でした。しかし!この作品はダメだ!面白いとか面白くないとか言う以前の問題で、このようなセンスの悪さは、今までの彼の作品では見られなかったモノです。ギャグを外すとかじゃなくて、この映画に流れている空気が狙い過ぎていて鼻につくというか、白々しいんですよ。原作にどの程度忠実なのか知りませんが、ダメなものはダメです!「毎日が楽しくない、という人に、日常が楽しくなる方法を教えます。」とかチラシに書いてありますが、もの凄くうそ臭いんですよ。要は、ノンビリ行こうよ!自分の周りをゆっくり見渡せばけっこう楽しいよ!みたいな話なんでしょうけど、観ていてちっとも楽しそうじゃないです。まぁ、結局は感性の問題ですから、面白い!と言う人が居ても不思議はないですけどね(苦笑)。個人的には、底の浅いツマラン映画でした。


『ナイロビの蜂』は『シティ・オブ・ゴッド』で世界を「あ!」っと、言わせたフェルナンド・メイレレスの最新作です。さすがに、一筋縄では行きません!ただ、悪い映画じゃないんですけどねぇ・・・正直な話、手持ちカメラの映像が鬱陶しくてウンザリしました。爺のオイラは後半途中からちょいと気持ち悪くなりましたわ( ̄ー ̄; ヒヤリ。手持ちカメラというのは臨場感を出すのに優れていますが、今回はさすがにウザいです。

\(^-^\) (/^-^)/ソレハコッチニオイトイテ…

ストーリーはかなり微妙です。つまり、アカデミー賞助演女優賞獲得のレイチェル・ワイズ演じるテッサ・クエイルですけど、彼女の行動に対してとやかく言う気はないですが、自分がその夫だったら、かなり落ち込むかもしれません(苦笑)。彼女は目的の為には手段は選ばず!って、人ですからね。もちろん、それを非難しているワケではありませんから誤解しないで下さい。単純にそういう女性が自分の伴侶だったら?と考えると複雑な気持ちになります。で、彼女に追従した夫は立派だったんでしょうね?それだけ彼女のコトを愛していたというコトなんでしょう。個人的には夫の微妙な心模様がもっと肌理細やかに描かれていた方が好みでしたね。まぁ、原作がどうなっているのか分からないのでナンとも言えません。

決して嫌いな映画ではないし出来が悪いとも思いませんが、イマイチ良さが分かりませんでした。原題の『The Constant Gardener』にあるこの“Gardener”の意味合いもあまり感じられませんでしたしねぇ・・・ただ、この映画を観た時に、ちょっと邦画を観ているような印象がありましたね。レイフ演じるジャスティンに邦画的ウェット風味を感じました。そこは好感触だったかな(苦笑)。


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