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Deckard's Movie Diary index|past|will
根岸吉太郎監督の新作『雪に願うこと』は、あの『遠雷』以来になる田舎で生きる人々を描いた物語です。何でも東京国際映画祭史上初の四冠(作品、監督、最優秀男優、観客)獲得作品だそうですし、あの『遠雷』以来(しつこい!)ですから期待してたんですよねぇ・・・。で?どうなんでしょ・・・もちろん、つまらない映画ではありませんでしたが、面白いか?と問われれば、それもどうだろう?あまりにもストレートな展開ばかりで、そこには『遠雷』でジョニー大倉に迫ったような無骨な味わいはありません。今回は、対象への迫り方が恐ろしくアッサリしていて拍子抜けです。なんかねぇ・・・小さくまとまってるんじゃねーよ!みたいなね。長谷川和彦を筆頭に六本木を肩で風を切って歩いていた“ディレカンは時代の寵児”が懐かしいですなぁ・・・遠い目(苦笑)。佐藤浩市、伊勢谷友介は今までで一番良かったし、山崎は絶品の味わいだし、吹石一恵は置いといて(笑)小泉今日子を始めに脇役陣も味わい深いモノもありました。それなのに!映画としては薄味なんですよ。まぁ、オイラが捻くれているだけかもしれませんけどね。もっとゴツゴツとした田舎料理(力技みたいな)を期待していたんで、別に京料理は食べたくなかったなぁ・・・みたいな感じでしょうか(笑)。それにしても、「なして、世間さ見返してやらねばなんねんだあ!」・・・このセリフは何故か響いたなぁ(苦笑)。
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