Deckard's Movie Diary
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2004年12月07日(火)  人情紙風船

山中貞雄は「こんな作品を遺作にしたくない!」と言って戦地に赴いたそうですが、結局は遺作になってしまった『人情紙風船』です。劇場鑑賞は初めてでした♪〜( ̄ε ̄;)。現存する山中3作品(『丹下左膳絵話・百萬両の壷』『河内山宗俊』)の中では一番大人しい作品になっていますが、これは当時、既に召集令状を手にしていた山中の厭世的な胸中が反映されたモノだとも言われています。ちょっと前に劇場で、どちらかというと活劇風味の前記2作品を観ていたせいか、今回の『人情紙風船』は遠い昔にLDだかVHD(古いよ!)だとかで観た時より、かなり緩慢な印象が残りました。それでも山中らしい“粋”な演出は健在で、新三や海野、海野の奥方の描き方なんぞは特筆に価します。特にラストの竹を割ったような潔さは、まさに山中節の炸裂です。個人的には完成度が一番高いと思うのは『丹下左膳絵話・百萬両の壷』。一番好きな作品は『河内山宗俊』。『人情紙風船』は、後付ですが、作られた時の背景を考えてしまうと何処か寂しげな表情が見え隠れしまい、ちょっと切ないかも・・・ボソ。


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