Deckard's Movie Diary
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2004年12月03日(金)  ニワトリはハダシだ

森崎東監督、原田芳雄、倍賞美津子と揃えば『生きてるうちが花なのよ 死んだらそれまでよ党宣言』を思い出されますが、今回の『ニワトリはハダシだ』もまた『死んだら〜』に近い印象の映画です。森崎と言えば、世の中の不条理に対して“一億総中流階級”の意識など全くない庶民、言い方を変えれば全てのアウトローな人々が「ざけんなよ!このやろー!」とたくましく向かっていく姿を描いてきた映画作家ですが、今作は久々に森崎節が炸裂しています。しかし!『死んだら〜』の時も、話を広げすぎてまとまり切らなかったように、今回もまた・・・さらにバラバラな印象が残りました(苦笑)。それぞれのストーリーが上手くリンクしていません。特にバックボーンになる汚職事件が分かり辛いのが致命的です。多彩な登場人物(原田、倍賞の他に石橋蓮司、柄本明、岸部一徳、李麗仙、笑福亭松之助、塩見三省、余貴美子、加瀬亮)は皆魅力的なだけに惜しいんですよねぇ・・・77歳の森崎東としては精一杯なんかなぁ・・・ボソ。映画の完成度はそこそこですが、それよりも何よりも一番心奪われたのは、観ている最中ズーっと「誰だっけかなぁ・・・新山千春じゃないしなぁ・・・こんな女優いたっけかなぁ?」と、気になっていた養護学校の担任役です。あまりに自然で躍動感溢れる演技だったので、てっきり既存の役者だとばっかり思っていたら、全くの新人“肘井美佳”という女優でした。CMなどで露出している、所謂アイドル路線のタレントだそうですが、この娘は上手いですよ!初めての映画出演でこれだけの存在感を発揮するのは並大抵ではありません!何処かで見たことあるようなルックスがちょいと欠点ですが、それでも何処か土着的な印象を残す佇まいは生命力が漲る力強さを感じさせてくれます。しっかりと勉強してちゃんとした女優に育って欲しいなぁ・・・。


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