Deckard's Movie Diary
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2004年10月01日(金)  モンスター らくだの涙 SURVIVE STYLE 5+ フォッグ・オブ・ウォー/マクナマラ元国防長官の告白

友人と二人で前の回が終わるのをドアの外で待っていた時、エンドタイトルが流れていると思われる辺りで80年代のノリの良いヒットソングが聴こえてきたので思わず友人に「こんな曲を使ってんのかよ・・・なんだかなぁ・・・」とボヤいてたのですが、2時間後・・・この曲がこんなにも哀しく胸に響いてくるとは思いませんでした。とにかく辛い映画でした。その生い立ちからなのか、人より大きな夢を抱き続けた為に歯車の狂った一人の女性の人生。地道に働き、慎ましい生活を選ぶことも出来たかもしれないのに、傍からは妄想としか思えない大きなコトばかりを口にして、いつのまにか連続殺人犯になってしまったアイリーン。ラスト、有名になりたかったアイリーンは最終的には皆から注目を集める存在になったのですが、法廷でのアイリーンのふてぶてしい態度もその心情を慮ると・・・本当に心に痛い映画でした。アイリーンが他のシリアルキラーと一番違う部分は動機です。殺人に絡む感情に“快楽”とか“妙な信仰”とかは一切無く、あるのは防衛と復讐と理想と欲望が入り混じった複雑な肉体的な女心(女性の肉体を持っているだけで生じる様々な出来事に絡む心模様)なんだと思いました。そして、当然ですが、その女心は“男”のオイラには理屈としては理解出来ても、実感としては一生分からないモノなのでしょう。そんなオイラでも、この映画は心に痛く、切なく、哀しく響く映画でした。辛く感じた要因のひとつは、シャーリーズ・セロン演じるアイリーン・ウォーノスの容貌が、最後の最後までキッチリと“娼婦”そのものだったからのような気もします。それは、女性監督(パティ・ジェンキンス)だから描けたような気がしてなりません。男性監督の演出だったら、どうだったんでしょう?おそらく観客に「最後は可愛く見えるのよねぇ・・・」な〜んて印象を与えるような甘い演出をしたんじゃないでしょうか?常に不安定な精神状態の主人公を恐ろしいほどのテンションで演じきったシャーリーズ・セロンは間違いなくアカデミー賞に値するでしょう。もちろん、相手役のセルビーを演じたクリスティーナ・リッチも素晴らしいのですが、これは監督の演出の的確さもあると感じました。また、セルビーの性格づけ(自立心に欠け、自己表現力にも欠け、それでいて自己防衛本能だけはしっかり持ち合わせている若者@copyright by ぶらん丼)は映画の中では説得力のあるモノですが、実際にはどうだったんでしょうか?実際は“タイラ”という名前らしいですから、名前を使わせなかったコトを考えても思うところがあるのでしょう。この手の映画ではついて回る問題ですが、第三者の無責任な感想としては、この映画を観ることが出来て良かったとしか言えません。余談ですが、かの『テルマ&ルイーズ』もこの事件にインスパイアされた作品だったそうで、そう聞くと驚くと共にちょっと複雑な想いが頭を過ぎりました。


映画ファンの友人から「絶対観てください!」と何度もお薦めされた『らくだの涙』。確かに人に推薦出来る良く出来たドキュメンタリーでした。ただ、あまりに上手く行き過ぎていて拍子抜けしてしまいました(⌒o⌒;A そのくらい制作者側の思い通りの展開なんですよ。ちょいと長いのが気になりますが、動物好きなら観て損はありません!しかし、らくだって正面から見ると愛嬌あるルックスなんですねぇ・・・。



CMプランナー・多田琢が脚本を担当して彼が所属する“TUGBOAT”がプロデュース、そして売れっ子CM演出家・関口現が監督。今の日本のCM業界で考えられる最高の組み合わせと言えるグループが製作した『SURVIVE STYLE 5+』。オイラが思い描いていたのはチャーリー・カウフマン&スパイク・ジョーンズのようなセンスだったんですが、とんだ的外れでした(苦笑)。なんじゃ、こりゃ!っつーか、マジでつまらないです!いくつかの話が並行して描かれていて、それぞれに後で結びつくみたいな・・・誰かが言ってました「出来の悪い『スナッチ』」。なるほど!上手いコト言いますねぇ!映画は、しょーもないコネタのオンパレード(ほとんど笑えません!観客の半分でも笑っていれば「こちらが古いんかなぁ・・・」と思うコトも出来ますが、全然笑ってませんし・・・)だけで、映画としての塊を形成していません。「どうよ!オイラ達って映画作っても面白いでしょ!」ってか?アホか!テメ〜ら、二度と映画に手を出すんじゃねぇ!っつーか、ノリで映画作ってんじゃねーよ!どうして、誰も「面白くないよ!」って面と向かって言ってあげないんでしょうかね(苦笑)まぁ、皆で朝まで舐めてれば!



今年度アカデミー賞受賞『フォッグ・オブ・ウォー/マクナマラ元米国防長官の告白』。結局はタイトル通り?“五里霧中”な作品でした(苦笑)。“マクナマラ”と聞くと多くの日本人はベトナム戦争が思い起こされると思うのですが、一番面白そうな部分がけっこう曖昧なんですよねぇ。その割りには太平洋戦争の出来事ではほとんど上司の責任にしちゃって、なんだかなぁ・・・っつー感じでしたΣ( ̄□ ̄;)。だって、一番話したくない部分を引き出してこそのインタビューでしょ?「喋らん!」「ああ、そうですか・・・」じゃ、ダメでしょ(笑)。もちろんマクナマラ発言という真実の迫力は十分ありますし、キューバ危機の話はちょっと面白かったですけど、尻切れトンボのような印象は拭えませんでした。フォリップ・グラスの音楽も毎回同じですし・・・っつーか眠たくなるし(苦笑)。


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