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Deckard's Movie Diary index|past|will
『ジョゼと虎と魚たち』で評価を高めたであろう犬童一心監督。最新作は老人達が主役の『死に花』。最近の邦画のほとんどがそうであるように、全てにおいてヌルい映画でした。それぞれのキャラの描き方が中途半端でヌルい!肝心な“ひと花咲かせよう!”と行動に出るそれぞれの動悸の描写がヌルい!オチがストーリーに上手く嵌ってない脚本がヌルい!この映画のメインターゲットである年配の方に考慮したワケじゃないだろうけど(苦笑)、テンポがヌルい!(っつーか、ノンビリ?)結局は演出が単調でヌルい!それでも、そんなに悪い映画ではありません。山崎努演じる菊島の“老い”てゆく描写、唯一の若者・和子(星野真里)の絡み方、菊島と明日香(松原智恵子)の恋模様等、魅力的な部分もあります。エンディングも美しいですしねぇ・・・しかし、これだけの芸達者が揃っているのに作品に深みが無いっては致命的です。ナンだか簡単に作っている気がしてしょうがないのですが・・・もちろん、そんなコトは無いでしょうけどね。ちょいと昔だったら、この手の映画をキッチリと娯楽作品にした監督はけっこう居たんですけどねぇ・・・まぁ、役者が若い監督を欲する機運もあるようですが、若くても自分の哲学を持っている人(例えば岩井俊二、是枝裕和)とか、勢いだけは負けない人(最近コケてる北村龍平、矢口史靖)とかだったら意味もありますが、単に小賢しいだけの監督だったら無意味なんじゃないでしょうか・・・ボソ。若い時から小さくまとまってどーすんだよ!(って、人のふりみて、我が身を振り返り、ジっと過去を思う(自爆))
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