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Deckard's Movie Diary index|past|will
カンヌ映画祭パルムドールと監督賞のW受賞で話題になった『エレファント』です。・・・分かっていても強烈なシーンでした。この映画にはストーリーらしいモノはなく、同じ高校に通う生徒達のその日を、過去を垣間見せながら立体的に描いています。観終わって思うのは監督ガス・ヴァン・サントの演出の見事さです。確かに過剰な部分もありますが、登場人物への演技指導はもちろんのコト、入り組んだ編集や、ホワイトノイズ的なSEの使い方など全てが緻密に構築されています。途中までの**な印象も明らかに狙いでしょう。そして、この**さこそが、“実際に生きている時間の流れ”を感じさせてくれるので、リアリティに満ちた瞬間が訪れたのだ思いました。この作品は“映画を一つの大きな時間の流れ”として感じる人には良い印象を残すと思いますが、シーンを“点”で捉えたり理屈で理解しようとする人にはピンと来ない可能性もあるでしょう。まぁ、途中で寝ちゃう人は論外ですね(って、オレが言っていいのかぁ♪〜( ̄ε ̄;))そういう意味でも“しっかり”と観て身体で感じて欲しい作品です。全く知らなかったのですが、この映画ってスクリーンサイズがスタンダードだったんですねぇ。ワイドスクリーンに慣れた自分には、その妙に四角いスクリーンも閉塞感を増したようです。懐かしのティモシー・ボトムズが酔っ払い親父で登場していました。
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