Deckard's Movie Diary
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2003年09月30日(火)  福耳

金券ショップでやたらと値崩れしていた『福耳』ですが、意外と良かったですねぇ(笑)。一言で言えば“男性風味の大林モノ”という趣でしょうか。話しはベタですが、コメディ風味が嫌味なく塗されているので楽しんで観てられます。ただ、ストーリーテリングが拙くてモタモタしていて、この辺りは『ロボコン』でもそうだったのですが、ハッキリ言って“演出”がヘタクソなんです。監督は瀧川治水。TV畑出身で今回が初メガホンだったらしいので仕方がないのかもしれませんが、もっと質の高い映画になる可能性があっただけに、なんだかもったいない気がしてしまいます。昔はプログラム・ピクチャー専門の“職人”と呼ばれる監督が多く居たんですけどねぇ・・・。先日、親分が言ってましたが、それもこれも映画界が人材を発掘せず、育ててもこなかった結果なんでしょう。TV、CM、クリップ、インディーズ系映画と、似て非なる業界から次から次へと単館系の映画監督が輩出されますが、ある人は自分の作りたかった数本でサッサとキャリアを終え、またある人は自分のフィールドの作風に強引にハめるコト(それが個性だと思ってるから始末に悪い)ばかりに終始し、またある人は個人的な想いばかりをチマチマチマチマチマ・・・(苦笑)。そんなんで観客を楽しませる映画の演出が上手くなるはずもないですし、そんな気もないのでしょう。また逆に、チビっとエンター系の匂いがすると、大した実力もないのに妙に奉られちゃって、本人も「コレでいいのだぁ〜♪」とその気になっちゃっうし・・・。別に単館系の映画が悪いとか嫌いとか言ってるワケではなく、どうしても今回のような映画を観てしまうと、その人材不足を嘆いてしまいたくなるってモンです。寂しい話しですよねぇ・・・もう単館系の“自分探しの映画監督”は腐るほど居るじゃないですかぁ!エンターテインメントのスペシャリストが出てこないですかねぇ〜。金子修介!ダメだよ、あんな映画作ってちゃ(爆)あ、なんだか違う方向へ話が行っちゃったなぁ・・・(>_<)アチャ!話しを元に戻します。毎度、脚本でばかり注目されている宮藤官九郎ですが、今回は役者としてイイ味出してます。田中邦衛も想像していたより薄味でしたし、ナンと言ってもオカマ役の宝田明が恐ろしいくらいにハマってました(笑)。司葉子のマドンナは悪くはありませんが、ここはやはり星由里子に登場していただきたかったですねぇ(笑)。それにしても8割が年配層とは言え、平日昼間で70%の入りって凄くないですかぁ?しかし、今月は邦画を観てるなぁ(だから何?)


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