Deckard's Movie Diary
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2003年09月08日(月)  天使の牙 ゲロッパ!

大沢在昌の原作『天使の牙』です。監督はこれがデビューになる、『踊る大走査線/THE MOVIE』などのタイトルバック映像で名を知らしめた西村了。撮影はMISIA等のPVで有名な川津太郎。この二人が組んでいるので映像は邦画としては十二分に耐えうるモノになっているんですが・・・脚本がどーしようもない!未だにこんなクソつまらない映画を作ってるんですねぇ。どーして、こうもいい加減なコトが堂々と出来るのでしょうか?ストーリーも、キャラクターも、演じる役者も全てダメ!ダメなところを指摘するのが空しくなるくらいです。頭部手術したのに全く傷跡が無いとか、1年であそこまで毛が伸びるんかい?とか、末梢的なツッコミ所は大目に見たとしても、サスペンスなのに緊迫感がゼロ!地の果てまでも続きそうな御都合主義!だらだらと出鱈目ばかり見せられる観客の身にもなれ!っちゅーねん。他作品ではそれなりに魅せるコトが出来る何人かの役者も恐ろしいほど魅力がないし、新人の佐田真由美も見るべきところは何もなし!製作段階で5〜6人の監督が出たり入ったりした今作品は明らかに制作者側の大失態!こんな中途半端な映画を劇場公開するコトは恥ずべき行為以外の何物でもない!と松竹&WBは自覚すべき!な〜にが「心を抱いて」(映画キャッチ)だよ!頭抱えろよ(苦笑) 


さてさて問題作『ゲロッパ』です。つまらない映画だとは思いません。おそらくハリウッド辺りでリメイクすればけっこう面白い映画になるんじゃないかと思います。しかし、この映画は・・・折角面白いプロットを考えたのに、演出しきれなかった井筒和幸の不幸とでも言うのでしょうか?まぁ、演出しきれなかった!というより、コレが彼のスタイルですけどね(笑)。そういうワケですからオイラは「まぁ、井筒だから、例のパターンね!」と予防注射をしていましたので、その点(コテコテとか、笑えないとかね・・・)に関しては敢えてツッコミ入れません。ただ、折角の素材を活かしきれて居ないのがナンともモッタイない!例えば、そのまま食しても十分美味しい食材なのに、「ワシは何でもマヨネーズをかけないと気が済まないんやぁ〜!」と叫んで、食べる前からドバドバドピュ!っとしちゃうようなエゲツなさでしょうか。偽者と本物・・・もっと話しが膨らむ要素はあると思うんですけどねぇ・・・後は役者です。別に西田がダメ!って言ってるワケじゃなくて、「ああ、西田なのね・・・」って感じです。目を閉じていても表情が容易に想像つく演技に期待感なんて持てないです。常盤もTVドラマで馴らした器用なワンパターン演技ですし、岸辺一徳の声が裏返るような過剰なテンションの演技(井筒の演出でしょうけど)には観ている方が酸欠を起こしそうです。おそらく、キャストを吉本新喜劇のメンバーで総とっかえしても全く問題ないでしょう!もっと映画としてワクワクするようなキャスティングが出来ないモンすかねぇ・・・ボソ。それにしても、もったいない!


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