Deckard's Movie Diary
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| 2003年08月13日(水) |
ナイン・ソウルズ セクレタリー |
しっかし!どうしてこんなに人気があるんでしょうか?『青い春』に続いてヒットしているみたいです。水曜、男も1000円だとしても、お盆休み中だとしても初回からほぼ満席でした。映画は豊田利晃最新作『ナイン・ソウルズ』。脱走した9人の男の行く末の話ですが、どうにも陳腐です。手垢がついたような行く末ばかりでうんざりします。別に新しい話しを求めているワケじゃなくて、そりゃ今更観たことも聞いたこともないようなストーリーなんて、そうそう簡単にないでしょうしねぇ(苦笑)。だから、そうじゃなくて!同じような話しだとしても、もっと描き方があるだろ!ってコトなんですよ。くだらない笑いとシリアスな場面を結びつければ、それで良い!と思ってるワケじゃないだろうけど、あまりに底が浅くて情けなくなります。この映画を観て、そんな風に思ってしまうオイラが古いんですかねぇ・・・。劇場にはけっこう笑いがこぼれてましたけど、羊とヤろうとしたり、女装したりするシーンがそんなに笑えるんですかぁ?松田龍平も相変わらずへったくそだし・・・無駄に豪華なキャストもショッパイなぁ〜!Σ( ̄□ ̄;)
予告編を観た時「またかよ!」と『ピアニスト』『キリング・ミー・ソフトリー』『ロマンスX』の悪夢(苦笑)を思い出したんですが、友人のカマ松姐クンさんから「けっこう良ござんすよ」という報告を受けたんで、まさか『永遠のマリア・カラス』のようなひっかけじゃないよなぁ?と、一抹の不安を胸に観てきたんですが・・・いっやぁ!こりゃ、良かったですねぇ!実に真っ当な内容でしたわ(笑)。その背景もキチンと描いてますし(実際、多いんですよ。このパターン)、初めての時の小指の絡みなんて日活っぽくて良かったですねぇ(笑)。大事に考えて作ってる雰囲気が十分感じられます。そういう場面をきっちりと真摯な態度で作っているので主演二人が生身の人間として存在感タップリです!ジェームス・スペイダー扮する弁護士が自分の性癖を中々受け入れられないのもリアルですし、マギー・ギレンホール扮する秘書がアッサリ受け入れるのも可笑しいです。この手の男女関係の場合、能動的な方が主導権を握ってると思いきや、意外と逆だったりします。まぁ、世の中そんなモンでしょう。個人的にはハンストの場面をもっと大袈裟にしてもらった方が色んな意味でメジャーになって良かったような気がします。全体的な進行がモタモタしているのが残念ですが、中々面白い映画でした。
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