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Deckard's Movie Diary index|past|will
『永遠のマリア・カラス』・・・いきなりのロック・ミュージックで始まったオープニングから寒かったんですけど(某所でカマ松さんが危惧していましたが)、この映画ってファニー・アルダン以外は寒いんじゃないですかぁ?自伝的映画かと思っていたら・・・虚々実々が入り混じった創作で、74年の日本公演(実際に相当酷かったらしい・・・)を最後にメディアから姿を消したマリア・カラスが「カルメン」の映画で復帰するというフィクションでした。御歳80歳のゼッフィレリの演出はヌルくてアッチへフラフラ、コッチヘフラフラ(苦笑)。カラスを描きたいのならもっと彼女に迫るべきです。自分の分身であるジェレミー・アイアンズ扮するプロモーターの身辺なんかどーでもイイです。逆に“彼が居たからの彼女!”を描くのなら二人の恋人以上(だと思われる)の関係をもっと掘り下げるべきでしょう。どちらにせよ(カラスの“もういちど声をください切望”も “恋人以上の二人?”も“恋をしたい願望”も)全てが中途半端な映画でした。それでもアルダンの演技とシャネルのファッションを観るだけでも十分楽しめます。あまり期待しないで行けば良いんじゃないでしょうか。それにしても、この色味が浅く古い印象の映像は狙いなんでしょうか?
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