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Deckard's Movie Diary index|past|will
この映画は紛れも無くポール・トーマス・アンダーソン(PTA)の傑作(デビュー作『ハード・エイト』は未見)です。個人的には『ブギ−・ナイツ』『マグノリア』と続いた作品に(感心する部分はあっても)さしたる好感触はなかったのですが、今回はヤられました。これは凄いです!この密度の濃さは尋常ではありません。まさに「目が眩むほど、パンチのきいたラブ・ストーリー」という看板に偽りはなく、始まりから終わりまで非常に高いテンションで満たされています。ほんの些細な音にさえ凝りに凝ったサウンド。突然の事故や不思議な出来事、全編を覆う夢見るような空間はどことなく甘く、バリーとリナの恋愛劇を盛り上げるだけでなく、観客にまで甘美な夢を見せてくれます。小生は観終わった後、一風変わった青年(けっこう危ない奴)の人生のワンシーンを堪能させられた気分になりました。言い方を変えると、ちょっと危ない奴の脳みそが自分の中に入って来たような感覚です。というワケで個人的には、この映画は観る者にとって“ドランク”ではなくて“ドラッグ”のような映画だと思っています。ナンテたって、クラクラしちゃいますからねぇ・・・え、どういう意味か?って・・・それは貴方の感じ方次第ぃ〜♪
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