Deckard's Movie Diary
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| 2003年05月14日(水) |
BULLY ロスト・イン・ラ・マンチャ |
結局・・・だから何?そんな言葉しか見つからない。何を隠そう『BULLY』です。「痛い十代の事件を説教臭=0で描く」映画だそうですけど、それってどうなん?確かに殺すまでが、いじめっ子とダラダラと付き合いながら、乳繰り合いながらの描写が長いので、殺されるシーンはけっこうズシ〜んと来ます。その後、事件が発覚していく過程も面白いんですけど、それだけなんです。それなりに分別ある人間がこの映画を観ると「こいつらアホじゃん!こういう事件を起こすのも仕方ないなぁ」と思って終わりなんじゃないかなぁ・・・つまりバカがバカを殺した映画でしかない。殺す理由が分からないという話もあるでしょうけど、ナンテたってバカですから、大した理由もないんでしょう(苦笑)。まぁ、色んな意味で若い連中が観たらどう思うのか聞いてみたいですね。だって渋谷辺りにたくさん居そうじゃないですかぁ、こんな連中(あ、言っちゃったよ)。オイラが高校教師だったら生徒に見せて、感想文を書かせます(笑)。で、それぞれの感想文を読んでみたいですねぇ。それくらい現象だけを追った映画です。まぁ、こんなコトを書いてるオイラにはお呼びでない映画なんでしょう(苦笑)。監督は無関心な親がテーマだったとか言ってるらしいけど、そういうコトかよー?ってな感じでした。確かに説教臭さは無かったけど馬鹿臭さはありました。って書いてたら、この映画ってR−18でやんの!なんだかなぁ・・・。
さて、『ロスト・イン・ラ・マンチャ』です。個人的にはとても面白かった!あくまでも個人的に!であって他の人がどう思うのか全くわかりませ〜ん!キッパリ! 内容は、あのテリー・ギリアム最新作『ドン・キホーテを殺した男』の頓挫した様子を記録したドキュメンタリーなんですが、もちろんテリー・ギリアムに“あの”の定冠詞をつけたのは分かりますよね(苦笑)。いっつも金のかかりそうな映画ばっかり作ってるし、『バロン』で大コケしてるし(爆)。で、何故“個人的”にというコトにしつこく拘るかと言うと、少なくとも小生は似たような体験をしている部分があって、彼ら(ギリアムを含むスタッフ全員)が直面した数々の災難が肌で感じられたし、その時の皆の心模様が手に取るように理解出来ちゃったんですよ。とにかくカメラが少しでも回ると安心するとかね。監督が自ら誉め、周りを巻き込んでいく雰囲気とかも、興味深く見ました。ああいう場合の監督の内心ってビクビクなんですよ(苦笑)。ギリアムって意外と常識人ってのも面白かったし、元々アニメーターという下積みの出身だからかなぁ。他にも、助監督の言葉に落ち込むギリアムの怒られた子供のような表情とか・・・助監督は監督のしたいようにさせたいんだけど、出来なかった辛さもあるし・・・、彼の「カメラを回してしまえば何とかなるコトが多いんだけど、それが今回に関しては上手く行かなかった・・・」と言った言葉も印象的でした。というワケで、結局は制作者サイドで受けちゃう内容なんですよ。だってね、DVDの特典映像用に回していた映像をこういう形で映画にしちゃっていいのかよー!ってツッコミも絶対ありますから(苦笑)。『ポンヌフの恋人』の“出来るまで”も凄かったけど、こちらは完成しなかった・・・つまりメイド出来なかった映画のメイキング映画。だからこそ面白い!とオイラは思ったけど、他の人がどう思うのかは全くわかりませ〜ん!キッパリ!アレ?さっきも言ったっけ(苦笑)。オイラにとってはラストのオチも効いてます♪
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