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Deckard's Movie Diary index|past|will
一昨年に引き続き、またまたカンヌのパルムドールを受賞したピアニストもの(昨年の『ピアニスト』は激怒したなぁ・・・苦笑)今回の邦題は『戦場のピアニスト』。監督はロマン・ポランスキー。とても丁寧な作りで、しっかりと映画を観た気にさせてくれる堂々たる作品でした。どうもポランスキーという監督は自分にはシックリ来なくて、初期の作品『水の中のナイフ』とか『反撥』『ローズマリーの赤ちゃん』とかは好きなんですが、『チャイナタウン』辺りから・・・う〜ん・・・という感じで最近の『フランティック』『赤い航路』『ナインス・ゲート』なんてのは全く良さがわかりませんでした(苦笑)。しか〜し!今作は良かったです。特に圧巻だったのは空腹のまま将校の前で弾くシーン。自然と目頭が熱くなりました。その前のチェロの音色で「ああ、やっぱり音楽はいいなぁ・・・」と、ズーっと続いていた救い様の無い描写から癒されていたのですが、その空腹のままのシーンは、音楽の持つ『力』を感じさせてくれました。彼の生きてきた道程が表現されているようで、とても切なかったです。ポランスキーは全ての対象と一定の距離を保ち、実に淡々と描いてます。それは事実を過剰な思い入れで台無しにするのを避けているような気もしました。それだけこの題材に大きく心を動かされていたのでしょう。惜しいのはラストが蛇足気味なんです。もっとスッパリ終わって欲しかったかも・・・ボソ。それにしても「音楽」って偉大だなぁ♪
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