Deckard's Movie Diary
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2002年10月07日(月)  ロード・トゥ・パーディション なごり雪

 初監督作『アメリカン・ビューティー』でアカデミー賞を受賞したサム・メンデスの2作目はポール・ニューマン、トム・ハンクス、ジュード・ロウという魅力的な共演の『ロード・トゥ・パーディション』。良く出来てますよ!共演の3人も素晴らしく、重厚な演出も相まって素晴らしいコラボレーションです。前回と同じく父と子の物語。しかし今回は男の子二人を持つ主人公、小生と同じ境遇ってのもありますが、好感度でした。ラストで親子の関係が良かったですねぇ。やっぱり親はこうありたい!映画としては『アメ・ビュー』でしょうけど、この映画も好きです。しっとりと成熟した空気に満たされた良い映画でした。

 『あした』以来、久々の大林作品です。『あした』は、つかのまの再会と永遠の別れを独特の大林ワールドで描いてみせた佳作でした。で、『なごり雪』です。うーん・・・大丈夫かぁ?大林ぃ!はっきり言って、かなりヤバいです。このロボットみたいに感情のない登場人物は何?この棒読みのセリフは何?この饒舌すぎるダイアログは何?このヌルい脚本は何?早い話し、タイトルバックで現在の伊勢正三が黒バックで「なごり雪」を歌っているのを観たときに「ヤバ!」って感じたんですが・・・この演出はヤバいっしょ!それに加えて、今年64歳の大林は、どうも70年代を自分の青春時代、つまり50年代後半辺りと勘違いしているようです(違うかも・・・)。大林と言えば、真面目に作った映画とそうでない映画にやたらと差のある人ですけど、今回は真面目に作ったパターンなんですよ。それがねぇ・・・あの『転校生』『時をかける少女』『さびしんぼう』の尾道3部作を始め、『異人たちとの夏』『北京的西瓜』『ふたり』『青春デンデケデケデケ』『はるか、ノスタルジィ』『あした』の大林の何とも言いようのない・・・駄作。大林は死んだかも・・・・ボソ


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