Deckard's Movie Diary
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| 2002年10月04日(金) |
完全犯罪クラブ 竜馬暗殺 |
宣伝コピーは「犯罪オタク高校生がしかける、次世代型犯罪の幕開け」。面白そうじゃないですかぁ!『完全犯罪クラブ』。見終わって一言「何処が完全なんじゃいー!」。底が浅せぇ〜〜〜〜〜!こんな脚本でいいのかよー!えー、ハリウッドさんよー!後半の脚本をもっと練りこめば、すっげぇ良くなった可能性があるのになぁ!つまり現場に残された証拠品まで計算されていた方が面白くなったし、ラストでサンドラ・ブロックは○○○ちゃって、それでも犯人は最後に捕まっちゃう!みたいな話しが良かったなぁ。そのくらい楽しませてよ。犯人役の高校生ライアン・ゴズリングにはちょっとエドワード・ノートンのような雰囲気が漂っていました。
夜はフィルムセンターにて74年作『竜馬暗殺』を観てきました。学生時代に観て以来の観賞でした。記憶に残っていたのは低予算のモノクロ・スタンダード、松田優作の白塗り、真っ黒の血、公開当時の世相(革命運動)を反映した幕末の内ゲバものという4点ナリ(何故に「ナリ」なのか!それは映画を観てのお楽しみ)。話は竜馬暗殺に至る3日間を描いています。竜馬役は原田芳雄で、汗臭い女たらしという人物像は、かの武田鉄矢が怒りそうなキャラクター設定です(笑)相棒の中岡慎太郎役は石橋蓮司。竜馬を狙う若い刺客が優作で、その姉で質屋の親父(竜馬の後見人)に囲われている妖しい女が中川梨絵。この濃い4人の愛憎関係はまさにATGですなぁ。この映画で竜馬は新撰組を始め、名を上げたい浪人ドモにも、薩長軍にも、郷土の土佐藩氏にも、挙句の果てには中岡にも命を狙われています。ところがいざとなると、中岡も優作も竜馬を斬れずにいるという、へんてこなブラックユーモアが漂っていて、何処かおちょくった字幕ナレーションと相まって、哀しくも可笑しい内ゲバ抗争が描かれています。ま、革命の真っ只中なんてそんなモンなんでしょうなぁ。また圧政権力への抵抗として庶民が生んだ流行現象「ええじゃないか」が重要な要素として登場してます。すっかり忘れてました・・・(⌒▽⌒;)アハハ!しかし、この頃の邦画の白黒って猥雑なエネルギーでいっぱいですねぇ。因みに74年は第1次石油ショック、三井・三菱爆破事件が起きてます。
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