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2002年06月07日(金) ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア

ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア
Knockin' on Heaven's Door

1997年ドイツ トーマス・ヤーン監督


普通、主要登場人物の誰かが「死ぬ」と書くと、
それだけでネタバレのおそれがあるものですが、
この映画は、対照的な人生を歩んできた2人の男の、
「死を前提とした」アクションコメディーなので、
その点だけは、安心して書いてしまえます。
(ただし、どちらが先に死ぬかは伏せておきましょう)

ともに難病で余命幾許もないマーティン(ティル・シュバイガー)と
ルディ(ヤン・ヨーゼフ・リーファース)が出会ったのは、
病院の病室でした。
「天国では誰もが海の話をするんだぜ」とマーティンが言うと、
ルディは海を見たことがないと答えます。
それは大変だ!天国で話題についていけない!
2人は病院の駐車場で車を盗み、海を見にいくことにしますが、
その車がちょっといわくつきのものだったので、
思わぬ騒動に巻き込まれてしまいます。
(メルセデスって、本国でもコワモテの人が乗る車なのかな?)

確かに、この2人は早晩(下手すると映画が終わる前に)
死んでしまうんだよな〜という前提で見ていると、
自動車泥棒のみならず、資金調達のため強盗にまで手を染め、
その金で豪遊する姿すら涙を誘ってしまうような、
ちょっと卑怯なつくりかもしれないのですが、
決して湿っぽくはなりません。
そしてまた、「それだけに…」という言い方もできます。
(やっぱり卑怯だ…)
ここまで書いておいてナンですが、
ぜひとも構えずごらんになってくださいませ。

ルディを演じたJ.J.リーファースのお坊ちゃん顔も捨てがたいけれど、
ここはやっぱり、マーティン役のT.シュバイガーがお勧めです。
最近は、アメリカ映画でも見られる顔になってきましたが、
日本でいえば遠藤憲一さん風の、ちょっと荒削りな男くささで、
作品にさえ恵まれれば、もっと人気が出そうな気がします。

本日この映画を選んだ理由は…
一昨日(6月5日)の「ヤングガン」とほぼ一緒で、
「な行のindexが寂しかったので、映画をふやしたかった」からです。
まことに失礼いたしました。


ユリノキマリ |MAILHomePage