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2002年01月27日(日) アタック・ナンバーハーフ

アタック・ナンバーハーフ
Sa tree lex/The Iron Ladies

2000年タイ ヨンユット・トンコントーン監督


実力は十分なのに、オカマであることが理由で
一流バレーボールチームの選考試験から漏れてしまったモンが、
学生時代からの友人(やはりオカマ)のジュンに励まされ、
一緒に国体選抜チームの試験を受験します。

性別や性癖で差別しない監督に力を認められ、
(というか、自分も差別される側にいるオナベの人…)
偏見や嫌がらせにも負けずに快進撃を続ける
「おねえさん方」の姿が痛快な、
ユーモアと活力に満ちた、魅力的なスポーツコメディーでした。

「オカマと一緒にバレーがやれるか!」と、
選抜されながら辞退する“ストレート”の選手が続出する中、
1人だけ、監督の手腕を信じて残るチャイは、
どうしてもオカマというものへの偏見が拭えず、
時には衝突もあるのですが、
ケンカしないと見えてこない真実、みたいなものも、
うまく表現してあったと思います。

映画を1本見ただけで、
その国のことを判ったような気になるのは危険ですが、
タイといえば「微笑みの国」という異称もあり、
個人的には非常に陽性のイメージを持っていました。
この映画はだから、タイという国そのものだったと思います。
それでいて、性差別のナンセンスさをちくっと告発することも忘れず、
とてもバランスかとれていました。

ところで、この映画が実話をもとにしていることは有名な話ですが、
その辺を踏まえて、
「最後の最後まで」丹念にごらんになってくださいませ。


ユリノキマリ |MAILHomePage