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2001年04月30日(月) 若草物語

1982年4月30日、
女優のキルステン・ダンストが生まれました。
「インタビュー・ウィズ・バンパイア」
「ジュマンジ」「ウワサの真相」
最近では「ヴァージン・スーサイド」
「チアーズ!」などに出演していましたが、
私にとっての彼女は、いつまでもこの映画の中の、
おしゃまなエイミーそのままかもしれません。

若草物語 Little Women
1994年アメリカ ジリアン・アームストロング監督

ルイザ・メイ・オルコット【若草物語】
複数の出版社から、多くの翻訳が出ています。


ルイザ・メイ・オルコットのこの原作は、
文学少女の必須科目的なお話ですし、
何度も映画化されています。
私はテレビ映画と、この94年版しか見ていないのですが、
キャサリン・ヘップバーンやジューン・アリスンの次女ジョオも、
リズ・テイラーの三女エイミーも見ずに敢えて言います。
絶対、この94年版が一番いい出来だと思います。
母親役のスーザン・サランドンも含めて。

まずは、ウィノーナ・ライダーのジョオが大成功でした。
「私はどうせブスでがさつだし」と嘆くには
嫌みなほどの美貌の持ち主ですが、
個人的には、この映画がつくられる前から、
彼女こそジョオにぴったりだと思っていたほどです。
賞は逸したものの、オスカーにもノミネートされ、
アカデミー会員もなかなか健全な目を持っているじゃないの、
と、偉そうなことを考えてしまいました。

ところで、先ほど「三女エイミー」と書きましたが、
本当の三女は病弱でピアノのうまいベスですね。
リズ・テイラーのときは、
映画的演出の必要から役柄を入れ換えたそうですが、
94年版のベスを演じたのは、あのクレア・デインズでした。
美しい長姉、活発で文才のある次姉、
おしゃまで画才のある妹を立てるような、
控え目で心優しい役を、
くしゃっと崩す表情も厭わず好演していました。

キルステン・ダンストが演じた四女エイミーは、
あの有名に「洗濯ばさみで鼻をつまむ」を披露してはいましたが、、
非常にあっさりとした、見落としそうな扱いでした。
ところで、あの洗濯ばさみで鼻を……というのは、
まともにその辺のプラスチック製のでやると、痛いですよ(経験談)。
昔ながらの木製で、
しかも「支点」になる部分の金具は緩めた方がいいようです。

私がこの映画を特に評価したい点の1つとして、
ジョオがボストンで知り合うフリッツ・ベアー先生役を、
ガブリエル・バーンがやっていたこともあります。
この人本当に、アイルランドの女子校で
教師の経験があるそうですね。
情熱的で知的な眼差しは、
「ミラーズ・クロッシング」や
「ユージュアル・サスペクツ」みたいな役も
はまっていましたが、
あくまで物静かに見えてキメるときはキメるのプロポーズのシーン、
最高でした。
この間、NHK教育で放送していたとき、
あのシーンだけで泣けました。
あの場面に関しては、
ウィノーナの手柄でもありますが……。

母役をスーザン・サランドンが演じているだけあり、
どことなく現代的なアレンジは感じますが、
確実に品のいい映画です。
ふだん、このジャンルをごらんにならない方にこそ、
お勧めします。


ユリノキマリ |MAILHomePage